安心・安全な一人暮らしを送るために、防犯対策は重要です。防犯グッズは市販もされており、手に入れやすいものもあります。
ただし、賃貸物件によっては設置できないものもあるため、どういった防犯グッズを活用すればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。
今回は、賃貸物件の一人暮らしにおすすめの防犯グッズを紹介するとともに、アイテム選びにあたっての注意点や購入方法を紹介します。
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一人暮らしにおすすめの防犯グッズ

一人暮らしの場合、一戸建てではなく、マンションやアパートの部屋を借りる人が多いでしょう。ここでは、こうした集合住宅でも設置可能な防犯グッズを設置場所別に紹介します。
玄関や鍵に関する防犯グッズ
部屋の入り口にあたる玄関の鍵の防犯性を高めることは重要ですが、賃貸の場合、既存の鍵そのものを交換するのは容易ではありません。
賃貸でも使える玄関の防犯グッズとしておすすめなのは、キーレス錠(電子錠)や補助錠、サムターンガードと呼ばれるものです。
開錠・施錠に物理的な鍵を使わないキーレス錠は、鍵の紛失や不正コピー、ピッキングなどの心配がないため、一人暮らしの部屋の防犯性を高めるのに適しています。
キーレス錠には、さまざまなタイプがありますが、賃貸では電気配線をドアの中に通すことが難しいため、主に電池を使用するキーレス錠が向いているでしょう。近年は、サムターンに取りつけてスマートフォンなどで操作できるスマートキーが多数登場しており、1万~2万円程度で購入できます。
また、メインの鍵に加え、補助錠を設置して防犯性を高める方法もあります。賃貸の場合は退去時に取り外せるよう、粘着シートタイプやドア枠に挟んで取りつけるタイプがおすすめです。
ただし、粘着シートタイプの場合、築古アパートで見られるような木製ドアだと取り外す際にドアの表面ごと剥がれてしまう危険性があるため注意しましょう。補助錠の相場は数千~1万円程度です。
キーレス錠、補助錠ともに、従来の鍵に追加で新たな鍵を設置することになるため、管理会社もしくは大家さんに許可を取っておくようにしましょう。無許可で設置すると、物件によっては契約違反や規約違反でトラブルに発展する可能性があります。
新たな鍵を設置するのではなく、サムターンガードを取りつけるのも防犯対策として有効です。サムターンガードは、その名のとおり、サムターン(ドアの内側にある、鍵の開け閉めを行うツマミ)の周りをガードする防犯グッズです。
ドアに粘着テープで貼りつけるだけで設置できる手軽さが魅力で、サムターン回しのリスクを軽減できます。サムターンガードはネットやホームセンターなどで1,000円程度で購入できます。

窓に関する防犯グッズ
窓は、空き巣などの犯罪者の侵入経路になりやすく、防犯対策の重要性が高い箇所です。賃貸におすすめの窓に関する防犯グッズとして、補助錠や防犯フィルム、防犯ブザーが挙げられます。
窓の補助錠は、サッシや窓枠に粘着テープで取りつけます。建具を傷つけないため賃貸でも設置可能です。補助錠はロック方式によって、ストッパー式、ダイヤル式、シリンダー式があります。
もっとも一般的なのはストッパー式と呼ばれるもので、サッシの下部や上部に取りつけることで窓が一定以上開かないようにします。ツマミで閉めるだけのシンプルな構造で1個当たり1,000円程度から購入可能です。
ダイヤル式は、ダイヤル錠でロックするタイプの補助錠で相場は2,000~3,000円程度。専用の鍵で閉めるシリンダー式の補助錠は1個当たり2,000円程度を見込めばいいでしょう。
また、窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで強度を高めることも防犯対策になります。防犯フィルムは100円ショップなどでも販売されていますが、防犯性能が高いことを示すCPマーク認定商品でないと十分な効果は期待できないといわれています。
また、資格を持つフィルム施工技能士が施工することで効果が最大限発揮されるだけでなく、CPマークの貼りつけも可能です。CPマーク認定商品を専門会社に施工してもらう場合、小さめの窓でも1枚当たり1万5,000円以上はかかるでしょう。さらに、退去時にはきれいに剥がすのが前提となるため、施工・撤去ともに専門会社に依頼すると安心できます。
窓に取り付けるセンサータイプの防犯ブザーも一定の防犯効果が期待できます。1個当たり1,000~2,000円程度で購入でき、粘着テープで簡単に取りつけられるため、賃貸の一人暮らしでも設置しやすいです。
ベランダに関する防犯グッズ
低層階ではベランダも侵入経路になり得ます。賃貸のベランダで活用できる防犯グッズとしては、防犯砂利や防犯カメラが挙げられます。
ベランダに防犯砂利を敷くことで、不審者の侵入を足音で察知できます。ベランダは共用部分であるため、事前に管理会社や大家さんに確認してから作業するようにしましょう。
また、管理会社や大家さんに依頼して1階の外構部に敷いてもらうのも効果的です。砂利は20kgで2,000~3,000円程度、2袋使うと考えると5,000円前後が相場です。
ベランダからの侵入リスクが高い場合、防犯カメラを設置するのもひとつの方法です。防犯カメラはダミーであっても一定の効果が期待できます。共用部分であるベランダへの防犯カメラ設置には、必ず管理会社や大家さんへの確認が必要です。
屋外用の防犯カメラは1台当たり1万~3万円程度かかりますが、ダミーカメラであれば1,000円程度から購入できます。

防犯グッズの注意点

賃貸でも設置可能な防犯グッズを設置箇所ごとに紹介しましたが、設置にあたっては以下に挙げる2つの注意点に十分配慮する必要があります。
賃貸物件は原状回復が必須
賃貸物件はあくまでも借りている住まいのため、退去時には返さなければなりません。退去時には原状回復が必須であり、自然に生活していて生じた汚れやキズ、経年劣化以外に関しては入居時の状態に戻すことが求められます。
そのため、防犯グッズは壁やドアに穴を開けずに設置でき、取り外しも簡単なものを選びましょう。
粘着テープで貼りつけるアイテムは設置・撤去とも簡単ですが、テープののりが強くて上手に剥がせなかったり、跡が残ってしまったりするケースもあります。賃貸の防犯グッズ選びではテープが剥がしやすいものを選ぶのも重要です。
管理会社や大家さんの許可が必要な場合もある
原状回復に影響がない防犯グッズであっても、事前に管理会社や大家さんの許可が必要な場合もあります。
先ほど紹介した防犯グッズでいえば、新たな鍵の追加となるキーレス錠・電子錠の設置、ベランダへの防犯砂利や防犯カメラの設置などは管理会社や大家さんへの事前確認が必須です。
防犯対策の対象となる玄関ドア、窓サッシ、ベランダはいずれも自分の家の一部ではありますが、実は共用部分に分類されます。つまり、入居者が勝手に手を加えることは認められないのです。余計なトラブルを防ぐためにも、必ず許可を得てから行動に移すようにしましょう。

普段の行動からできる一人暮らしの防犯対策

防犯グッズを活用して設備面から防犯対策をするのも大切ですが、何よりも普段から防犯意識を持っておくことが犯罪予防につながります。一人暮らしの人が注意すべきことを見ていきましょう。
自宅で注意すべきこと
一人暮らしだということが知られると、空き巣などのターゲットになってしまうかもしれません。そのため、誰が住んでいるのか、何人で住んでいるのかといった情報を与えない工夫が必要です。
たとえば、表札や郵便受けにフルネームを表示しないようにし、女性の一人暮らしの場合は男性の名前を併記しておくというのも防犯になります。
ゴミ捨て場のゴミから住所や個人が特定される危険もあるため、住所や氏名が記載された郵便物は細かく切ったりスタンプで隠したりすることも大切です。
また、女性の一人暮らしでは下着は室内に干し、外には男性物の衣類も一緒に干しておくなどの対策を検討しましょう。
自宅以外で注意すべきこと
自宅以外でも警戒を怠らないことが防犯対策になります。
密室になるエレベーターは特に危険な場所です。マンション内のエレベーターであっても不審者が同乗してこないか、おかしなところはないか、乗る前に周囲を確認する習慣をつけておきましょう。
夜間に一人で外出する際も注意が必要です。外にいるときは周囲の異変をいち早く察知するために、両耳をイヤホンでふさいだり、スマートフォンで通話しながら歩いたりといった行動は控えるようにしましょう。
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一人暮らしにおすすめの防犯グッズはどこで売っている?

一人暮らしにおすすめの防犯グッズはどこで手に入れられるのでしょうか。ここでは防犯グッズの買い方を紹介します。近年はオンラインショップも数多くあるため、比較的簡単に手に入れることができます。
ホームセンター
紹介した防犯グッズの多くはホームセンターで販売しています。ホームセンターは売り場内に防犯コーナーを設けているケースも多く、数多くの防災グッズを実際手に取りながら比較検討できます。知識豊富な店舗スタッフに相談しつつ、賃貸に適したアイテムを探せるのも魅力です。
オンラインショップ
防犯意識の高まりを受けて、近年は防犯グッズ専門のオンラインショップも多く開設されています。オンラインショップの強みは商品ラインナップの豊富さです。専門性の高いものが手に入る可能性もあるため、多くの商品から自分に合うものを選びたい人にはおすすめです。
ただし、実物を見たりプロに相談したりすることができないため、購入前に設置可否などを確認する必要があります。
まとめ
賃貸の一人暮らしにおすすめの防犯グッズとしては、玄関に設置するキーレス錠・補助錠・サムターンガード、窓に設置する補助錠・防犯フィルム・防犯ブザーなどが挙げられます。また、ベランダに防犯砂利を敷く、防犯カメラを設置するといった対策も効果が見込めるでしょう。
設置する際には原状回復が可能なものを選ぶようにし、必要に応じて設置前に管理会社や大家さんへ確認を取ることも重要です。
防犯グッズをルールの範囲内で設置したうえで、普段の生活から防犯意識を高めることで、一人暮らしでも犯罪に巻き込まれるリスクを軽減できるでしょう。
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