一人暮らしをするときは、オール電化の部屋を借りたいと考えている人もいるでしょう。オール電化の物件であれば、生活に必要なエネルギーすべてを電気でまかなうため、ガス代はかかりません。
しかし、オール電化の物件を選ぶうえで、電気代がいくらかかるのか気になりますよね。
この記事では、一人暮らしでオール電化の賃貸物件を選択するメリット・デメリット、ライフスタイル別の電気代のシミュレーションなどを紹介します。
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オール電化の平均的な電気代

一人暮らしのオール電化は毎月1万777円
関西電力の「オール電化住宅光熱費平均額(2020~2021年)」によれば、一人暮らしの場合は1ヶ月で1万777円の電気代がかかるとの試算です。
電気代は利用する電力会社によって違ってきますが、特に冬場は電気の使用量が増えるので高くなる傾向にあります。また、電力会社や電気を使う時間帯などによっても、電気代は変わります。
一人暮らしの平均的な電気代
総務省が公表している「家計調査(2022年)」によれば、単身世帯の水道光熱費は1ヶ月あたり平均1万3,098円となっています。そのうち、電気代は6,808円で、ガス代が3,331円です。
電気代とガス代を合計すると1万139円となるため、オール電化の場合(1万777円)と比較をすると、それほど金額に差はありません。
ただし、季節や住むエリア(冬場に暖房器具をよく使うなど)によって電気代は差が出やすくなります。また、古い家電や消費電力の大きな家電を使っている場合も、電気代は上がりやすくなります。
ライフスタイル別の電気代をシミュレーション

一口にオール電化と言っても、ライフスタイルによって電気の使用量は異なります。
「テレワークで1日中、家で過ごす人」「夜中心の生活の人」「日中、家で過ごす時間が長い人」に分けてシミュレーションを行うと、電気代は次のようになります。
ライフスタイル | オール電化(1ヶ月) | ガスとの併用(1ヶ月) |
|---|---|---|
テレワークで1日中、家で過ごす人(※1) | 1万1,000円 | 1万1,797円 |
夜中心の生活の人(※2) | 6,300円 | 6,300円 |
日中、家で過ごす時間が長い人 | 8,000円 | 7,500円 |
※1 電気使用量は、オール電化で500kWh、ガスとの併用で330kWhとして試算
※2 電気使用量は、オール電化で200kWh、ガスとの併用で80kWhとして試算
オール電化の場合、日中に在宅していると電気代が高くなる傾向にあります。
電気代は昼間よりも夜間の方が安くなりますが、夜中心の生活の場合でも、オール電化とガス併用では、同じくらいの金額になる試算です。
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一人暮らしでオール電化にするメリット

オール電化の賃貸物件を選ぶと「ガスの基本料金がかからない」「IHコンロなので安全・便利」「災害時の復旧が早い」というメリットがあります。
ガスの基本料金がかからない
オール電化の物件ではガスを使用しないので、ガスの基本料金はかかりません。電気の基本料金だけで済むため、その分支払う基本料金は安く抑えられます。
ただし、契約プランや物件のアンペア数によって電気の基本料金は異なるので、無駄のないプランを選ぶことが重要です。
IHコンロなので安全・便利
オール電化の物件はIHコンロに対応しており、次のようなメリットを得られます。
- トッププレートがフラットなので、お手入れしやすい
- 火災になる危険性が低い
- 素早くお湯を沸かせる
- コンロの周辺が熱くなりにくいので、室温が上昇しにくい
IHコンロはガスコンロのように五徳がないので、キッチンがすっきり見えます。また、ガス漏れや、服や台拭きなどに火が燃え移るといった心配もありません。
災害時の復旧が早い
オール電化の魅力として挙げられるのは、災害時に水道やガスよりも復旧が早いことです。給湯器や電気温水器のタンク内の水は災害時に利用できるので、いざというときの備えになるでしょう。
ただし、災害の状況によっては電気の復旧がガスより遅れる場合もあるので、その場合の備えもしておきましょう。
一人暮らしでオール電化にするデメリット

オール電化は多くのメリットを備えていますが、一方で気をつけたいデメリットもあります。
主なデメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
- 日中の電気代が高め
- 引越し当日はお湯が使えない
- 停電したらすべての電気機器が使えない
- 貯湯タンクの定期メンテナンスが必要
オール電化の場合、日中の電気代が高めなので、自分のライフスタイルに合っているかをよく検討する必要があります。日中に電気をよく使うのであれば、ガス併用の物件を選んだ方が、トータルの光熱費は安く抑えられるでしょう。
また、引越し前にタンクにお湯をためておかないと当日にお湯が使えない、停電したときにすべての電気機器が使えなくなるといった点も、あらかじめ理解したうえで検討しましょう。電気が利用できないときの代替手段について、きちんと考えておくことが大切です。
さらに、オール電化の物件では、貯湯タンクの定期的なメンテナンスが必要になります。そうした手間を負担に感じないかをよく検討してみましょう。
以前はオール電化に対応した物件は数が少なかったものの、最近は物件数が増えています。
不動産情報ポータルサイトのLIFULL HOME’Sでオール電化に対応した賃貸物件を検索すると、全国で7万3,869件(2023年12月調べ)がヒットしました。
オール電化以外にも、立地や家賃、部屋の雰囲気、交通アクセスなどについても希望に合う物件を選んで、快適な生活を送りましょう。
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記事のおさらい
オール電化の場合、一人暮らしで電気代はいくらかかる?
関西電力の試算によれば、1ヶ月あたり1万777円かかるというデータがあります。ただし、利用する電力会社や季節、住むエリア、電気の使用量などによって電気代は大きく異なります。
オール電化物件の注意点とは?
オール電化では日中に多くの電気を使うと、電気代が高くなる傾向があります。日中に多くの電気を使うライフスタイルの場合は、ガス併用の物件も検討してみましょう。
オール電化を選ぶメリットは?
「ガスの基本料金がかからない」「IHコンロなので火災のリスクを軽減でき、お手入れが簡単」「災害時の復旧が早い」といった点が挙げられます。
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