一人暮らしを始めようと考えるときには、毎月の生活費がいくらかかるのか気になるものでしょう。家賃を含めて生活費を抑えるためには、それなりの工夫が必要です。

この記事では、一人暮らしの生活費を月10万円以内に抑えるときのポイントについて解説します。1ヶ月の平均的な生活費を知り、ライフスタイルに応じてどの部分を節約できるのかを考えてみましょう。

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一人暮らしの平均的な生活費を見てみよう

 

一人暮らしの生活費といっても、社会人と学生の場合では1ヶ月に必要な金額は異なります。ここでは「一般的な一人暮らし」と「一人暮らしの大学生」の平均的な生活費を見比べてみましょう。

 

総務省統計局が公表している2021年「家計調査報告(家計収支編)」によれば、単身世帯における住居費を除いた1ヶ月当たりの生活費は、次のようになっています。

費用項目

金額の目安

食費

38,410円

水道光熱費

11,383円

日用品費

5,687円

被服費

4,606円

医療費

7,625円

交通費・通信費

18,856円

教養・娯楽費

17,106円

雑費

14,236円

交際費

12,951円

合計

130,860円

 

一方、全国大学生協連が公表している「第57回学生生活実態調査」(2021年)のデータによると、大学生における住居費を除いた1ヶ月当たりの生活費は次のとおりです。

費用項目

金額の目安

食費

24,680円

日用品費

7,520円

書籍費

1,700円

勉学費

1,900円

交通費・通信費

6,960円

教養・娯楽費

11,760円

雑費

2,310円

貯金・繰り越し

14,300円

合計

71,130円

※下宿生のデータであるため、水道光熱費は住居費に含まれるので除く。

 

上記のように、住居費を除いた生活費は社会人と学生では大きく違っています。しかし、住居費を含めた金額で考えれば、どちらの場合でも生活費が10万円を超えることはめずらしくありません。

 

では、月10万円以内で生活していくにはどのように支出を抑えたらいいのかを見ていきましょう。

月10万円に抑えるなら節約が必要…まずは家賃から考えよう

 

生活費を抑えるときに一番考えておきたいポイントは、毎月かかる住居費(家賃)です。家賃が適正でなければ、他の支出をいくら節約したとしても、効果を期待するのは難しくなってしまうでしょう。

 

生活費を10万円とするならば、家賃はできれば4万円以内に抑えたいものです。住みたいエリアにどのような物件があるのか、まずはインターネットで検索してみましょう。

 

ここでは、実際にLIFULL HOME’Sに掲載されている家賃4万円以下の物件の特徴をエリア別で紹介します(2022年12月調べ)

東京23区内

LIFULL HOME’S 画面キャプチャー

東京都の23区内にある家賃4万円以下(管理費別)の物件は、全部で2,045件ありました。

 

そのうち100件以上ヒットしたエリアは、次の9区です。

  • 足立区
  • 葛飾区
  • 江戸川区
  • 世田谷区
  • 中野区
  • 杉並区
  • 練馬区
  • 北区
  • 板橋区

一方、都心部では0~20件程度と、家賃4万円以下の物件はほとんどないことが分かります。

 

傾向として、間取りはワンルームや1Kが多く、全体の約95%を占めています。専有面積は10~20平米程度の物件が9割を超え、築40~50年ほどの木造住宅(アパート)が多いです。

 

ただ、6割以上の物件が最寄り駅まで徒歩10分以内のため、交通利便性はある程度期待できるでしょう。

東京都市部

LIFULL HOME’S 画面キャプチャー

東京都の市部では、家賃4万円以下(管理費別)の物件は1万1,463件見つかりました。八王子市など多くのエリアで物件を探すことが可能です。

 

23区内と同じようにワンルームや1Kの間取りが多いですが、専有面積20平米を超える物件も2割(2,300件)程度あるため、23区内よりも広い物件を探しやすくなっています。

 

鉄筋系の物件や築30年以内の物件も見つけやすいため、23区内と比べて選択の幅は広いといえます。

東京の近隣エリア

LIFULL HOME’S 画面キャプチャー

東京都の近隣エリアとして千葉県を例に挙げると、家賃4万円以下の物件は県全域で8,772件ヒットしました。千葉市をはじめ、船橋市や松戸市などで多くの物件が見つかります。

 

東京都と同様にワンルームや1Kの間取りが多いものの、1DKや1LDKの物件は400件以上、2Kや2DK、2LDKなど居室が2つ以上ある物件は800件を超えます。

 

船橋市や松戸市などは都内へのアクセスもよく、通勤や通学を考えて物件を選ぶときの候補になるでしょう。

 

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食費も平均より大幅に抑える必要あり…節約方法を見ていこう

 

生活するうえでは、さまざまな費用がかかりますが、家賃以外の部分では食費が占める割合が大きくなります

 

最初に紹介したように、単身世帯の食費の平均は3万8,410円となり、これを男女別に見ていくと、男性で4万2,332円女性で3万4,981円となっています。

 

しかし、生活費10万円以内で暮らしていくことを考えれば、食費は2万5,000円程度に抑えたいところです。前述したように大学生の食費が平均で2万4,680円なので、決して不可能な金額ではないといえます。

 

仮に2万5,000円を1ヶ月の食費に充てるとするなら、1日の食費は800円程度となります。

 

1日で考えると少ない金額にも見えますが、1週間では5,600円となるので、自炊であればそれなりに買い物をすることが可能です。できるだけ外食の回数を減らし、自炊をして生活費を抑えることがポイントになります。

 

食事のたびに自炊するのは面倒という人は、つくり置きや冷凍保存がおすすめです。時短になるうえ食材のロスが減り、買い物の回数も減らせます。さらに、水道光熱費の節約にもつながります。

その他の生活費の節約方法

 

家賃や食費以外での節約を考えるなら、まずは水道光熱費を見直してみましょう。生活していれば毎日使うものであるため、ちょっとした心がけが大きな成果につながります。

 

冷暖房機器は電気を多く使うため、過ごしやすい時間に活動をして使用量をできるだけ抑える工夫をしてみましょう。ガスについては一般的にプロパンガスの方が高いので、都市ガスが供給されている物件を選ぶのもポイントです。

 

通信費については、格安スマホに切り替えるなどして、月額利用料を抑えるのが有効です。交通費を節約するには、短い距離であれば徒歩で移動したり、自転車を活用したりするといいでしょう。

都市ガスが使える物件 家賃・賃料4万円以下の物件

生活費を月10万円以内に抑えるモデルケース

 

1ヶ月の生活費を10万円としたとき、家計はどのような内訳になるのでしょうか。ここでは、家賃4万円、食費25,000円で試算し、そのほかの支出も節約した場合のモデルケースを紹介します。

費用項目

金額の目安

家賃

40,000円

食費

25,000円

水道光熱費

7,000円

通信費

3,000円

交際費

10,000円

被服・美容費

6,000円

日用品費

3,000円

交通費

3,000円

教養・娯楽費

2,000円

合計

99,000円

上記のように、すべての費用を盛り込んで生活費を10万円以内に抑えることは可能です。

 

ただし、貯金にお金を回す余裕がなく、常に切り詰めた生活を意識しなければならないため、長く生活を送るうえでは問題が生じてくるでしょう

 

あくまで限られた期間でのモデルケースとして捉え、自身の生活費の参考にしてみてください。

一人暮らし

 

  • 節約をすれば1ヶ月10万円で生活するのは可能だが、長期間続けるのは難しい
  • 家賃4万円以下の物件は、東京近隣エリアだけでなく東京都内で見つけることも可能
  • 自炊したり、水道光熱費のプランを変えたり、物件を見直したりしてみよう
  • モデルケースの生活費を参考に、どの部分を節約できるか考えてみよう

 

一人暮らしにぴったりな物件 家賃・賃料4万円以下の物件

更新日: / 公開日:2023.01.20