部屋の広さを表す単位には、さまざまな種類があります。賃貸物件の場合は、部屋の「畳数」で広さを把握したり比べたりすることが多いです。

今回は「6畳」の広さについて、該当する平米数や実際の部屋のイメージなどを見ていきましょう。
広めのワンルーム物件一人暮らしにぴったりな物件

6畳の部屋

 

6畳とは、文字どおり畳6枚分の広さのことを指します。しかし、正確には畳のサイズが地域によって異なるため、実際の広さには地域差が生まれることもあります。

 

以下の表で、主な地域ごとの6畳の平米数を確認してみてください。

種類

6畳の平米数

主な地域

江戸間

約9.3平米

東日本

中京間

約9.96平米

東京、中部地方、北陸地方

京間

約10.92平米

関西地方、中国地方

団地間

約8.7平米

全国の公団住宅、集合住宅

なお、部屋の広さを畳数ではなく、平米数で示す場合は「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」に基づき、「1畳=1.62平米以上」と換算されることとなっています。

一人暮らし

 

6畳の広さは9~10平米程度となりますが、一般的に「6畳の物件」と表現される場合は、6畳の居室と玄関や廊下・水回りがセットになった部屋を指します。

 

そのため、水回りや廊下などを含めた全体的な専有面積は「20平米前後」になることが多いです。

 

それでは、20平米前後は一人暮らしをする人にとって、どのくらいの広さにあたるのでしょうか。国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」によれば、一人暮らしに最低限必要な面積の基準は25平米とされています。

 

そのため、水準と比較をすると、20平米はやや狭いと判断できます。ただ、都市部などの住宅が密集するエリアでは決してめずらしくない広さであり、一人暮らしなら十分快適に暮らせる水準でもあります。

 

また、間取りタイプによっても実際の広さには違いが生まれることもあるので、次で詳しく見ていきましょう。

広めのワンルーム物件 一人暮らしにぴったりな物件

一人暮らし

 

居室が1つの間取りタイプには、ワンルームと1Kの2種類があります。どちらも一人暮らし向けの間取りですが、ワンルームと1Kでは、同じ6畳の居室を持つ物件同士でも、実際の広さに違いが生まれる点に注意が必要です。

1K

 

ワンルームとは、玄関からそのまま居室へとつながるつくりを指し、バス・トイレや収納スペースを除いて仕切りがない間取りタイプです。

 

ワンルームでは居室内にキッチンが設置されるため、6畳と表現されたときには「キッチンやその前のスペースを含めた面積」を指します。

 

ワンルーム

 

一方、1Kとは、キッチンと居室との間に仕切りがあるつくりを指します。つまり、6畳の居室と表現されるときには「キッチンやその前のスペースを除いた面積」を指しているということです。

 

そのため、同じ居室の畳数であれば、ワンルームよりも1Kのほうが1~2畳ほど広く使えるのが一般的です。気になる6畳の物件が複数見つかった場合には、間取りタイプや専有面積にも目を向けて比べるようにしましょう。

6畳の部屋を選ぶメリット・デメリット

 

納得のいく部屋探しを進めるためには、ライフスタイルや価値観に合わせて、適した広さを見極めることが大切です。ここでは、一人暮らしの人を前提にして、6畳の部屋のメリット・デメリットを解説します。

 

6畳の部屋のメリットには、以下のようなポイントが挙げられます。

メリット

  • 家賃を抑えられる
  • 掃除がしやすい
  • 光熱費を節約しやすい
  • 無駄なものが増えにくい

6畳の部屋の大きなメリットは、それよりも広い部屋と比べて家賃を抑えやすい点にあります。

 

一人暮らし向けの部屋には、7畳や8畳、10畳といった広さを持つ物件も多いですが、それらと比較すると家賃を抑えられるか、同じ賃料でもより好立地を選べるのが魅力です。

 

また、広さを抑えることで、掃除の負担が軽くなり、光熱費も節約しやすいといったメリットが生まれます。部屋のスペースが限られるので、家具や小物などの衝動買いを抑えられるのもひとつのメリットです。

 

一方、デメリットとしては、以下のようなポイントが挙げられます。

デメリット

  • 収納スペースが少ない
  • 来客を招きにくい
  • 家具の選定やインテリアの配置に工夫が必要

6畳の部屋は、収納スペースが限られるので、あまり多くの荷物をしまっておくことはできません。そのため、趣味の荷物や衣類などが多い場合は、収納スペースの確保に目を向ける必要があります。

 

たとえば、ロフト付きの部屋を見つければ、ロフト部分を活用して収納力を高めることは可能です。ただ、はしごなどを使って上り下りしなければならないため、荷物が多い人は最初からもう少し広い部屋を探すほうがいいでしょう。

 

また、6畳の部屋は友人などを招くことを考えると、やや狭いと感じられてしまう広さです。そのため、頻繁に来客がある人も、6畳より広い部屋を検討してみるといいでしょう。

 

もうひとつのデメリットは、家具やインテリアが制限されてしまいやすいという点です。たとえば、ベッドやテレビ台、ソファなどの大きなサイズの家具は、部屋のつくりによって設置が難しい場合もあります。

 

そのため、部屋を借りる前には、できるだけ具体的なレイアウトをイメージしながら検討するのがおすすめです。

広めのワンルーム物件 一人暮らしにぴったりな物件

部屋のレイアウト

 

これまで見てきたように、6畳は決して狭すぎるということはないものの、家具の配置には工夫が必要な広さでもあります。ここでは、家具配置のコツと具体的なレイアウト例を見ていきましょう。

 

6畳の部屋を効率的に使うためには、「ゾーニング」できちんと空間分けを行うことが大切です。ゾーニングとは、生活シーンによる部屋の区分けのことであり、具体的には就寝や調理、洗濯、入浴、食事・団らん、収納などの項目が挙げられます。

 

特にワンルームの場合は、居室とキッチンが一体になっているので、最初にゾーニングを明確にしておくことが大切です。そして、おおまかな配置が決まったら、実際の生活をイメージしながら「動線の確認」を行いましょう。

 

スムーズに人が通るためには「幅60cm以上」が理想とされているので、家具のレイアウトを考えるときには、60cm以上の通路を確保できるかチェックすることが重要です。

 

6畳のワンルームの場合、あまり多くの家具を設置することはできないため、十分に選定する必要があります。

 

ワンルーム

 

たとえば、上図のように、ベッドを置く場合は、ゾーニングを意識して就寝スペースを部屋の奥に決めるのもひとつの方法です。

 

ベッド程度の高さであれば、バルコニーから入ってくる日光を遮らないので、室内の日当たりも確保できます。そして、キッチンから遠い位置にベッドを設置することで、ニオイや湿気の影響を予防できるのもポイントです。

1Kの場合は、ワンルームよりもレイアウトの選択肢が広がりやすいです。

 

1K

 

たとえば、上図のように、部屋の奥はベッドを置いて就寝スペースとして、その手前は食事やくつろぐためのスペースとして明確にゾーンを分けることができます。

  • 6畳は9~10平米程度の広さであり、6畳の居室と玄関や廊下、水回りを含めると20平米程度になる
  • 一人暮らしに最低限必要な広さは25平米とされ、20平米はやや狭いといえるが都市部などでは一般的な広さ
  • 同じ6畳でもワンルームと1Kでは実際に使える広さが異なる
  • 6畳は家賃を抑えたい人や好立地に住みたい人、荷物の少ない人におすすめの広さ
  • ゾーニングを意識して効率的なレイアウトを考えてみよう
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