新たに賃貸物件を探そうとする理由は、人によってさまざまです。進学や就職、転勤や結婚などライフイベントにあわせて引越しを考える人も多いでしょう。
また、一人暮らしか2人以上で住むのかによっても、部屋の間取りや家賃、条件などが異なります。物件探しで迷ったときに押さえるべき5つのポイントについて、詳しく解説します。
賃貸物件を探す
迷ったときのポイント1:なぜ引越すのか、住まい探しをする理由を明確にする

新しく物件を探すときには、まず引越しをする理由をはっきりさせておくことが重要です。理由が明確でなければ、自分に合った物件を選ぶ基準が曖昧になってしまい、いつまでも物件探しに手間取ったり、住んでから後悔するような物件を選んでしまいかねません。
一人暮らしの場合だと、進学や就職などで親元から離れるというケースが多いです。また、夫婦の場合であれば、結婚を機に引越すというケースも多くあります。
また、現在住んでいるところの更新期限が近づいてきたので、新たな環境で生活をしたいと考える人もいます。当面の住まいを探しているのか、長く住み続けられる物件を探しているのかでも、求める条件は変わってくるでしょう。
物件探しを行う前に、引越しする理由を紙に箇条書きをするなどして、整理してみてください。理由が明確であるほうが不動産会社への説明もスムーズなので、希望する物件を早く見つけられるはずです。
おすすめ特集から賃貸を探す迷ったときのポイント2:いくらまで費用が出せるのか、無理のない家賃の目安を考えよう

できるだけ良い物件を見つけたいと考えるのは自然なことですが、条件にこだわりすぎてしまったばかりに、実際に住み始めてから予想以上に家賃負担が重くなってしまうケースもあります。家賃を決める1つの目安としては、手取り収入の3分の1程度に抑えることが挙げられます。
手取り収入とは、勤務先から支払われる給与(額面収入・総支給金額)から、所得税・住民税・社会保険料などが天引きされたものです。手取り収入は額面収入の約70~85%といわれています。
額面収入が25万円の人の場合では、手取り収入は17~21万円程度となります。そのため、家賃としての許容範囲は、5~7万円ほどとなるのです。ただ、あくまでも目安であるため、ライフスタイルや家賃以外の支出のバランスによって自分に合った家賃を見極める必要があります。
そして、物件を契約するときには、毎月の家賃だけでなく管理費や共益費についてもチェックしておきましょう。管理費や共益費は、物件の維持やメンテナンスに充てるための費用を指します。
管理費と共益費の違いについては、滞納してしまったときの対応です。共益費は民法306条の1によって債権者に優先的な返済を求める権利がみとめられていますが、管理費は法律の規定がないので滞納してしまうケースも見受けられます。
一般的に、管理費や共益費は家賃の5~10%程度が基準となります。物件のなかには、管理費や共益費込みのものもあるので、毎月の支払いを抑えたい場合には優先的にチェックしてみましょう。
実際に賃貸借契約を結ぶときには、見積書に記載されている項目の1つ1つをチェックして、不明な点は不動産会社に尋ねましょう。
家賃・賃料6万円以下の快適物件迷ったときのポイント3:通勤、通学を考えた交通利便性

通勤や通学のために引越しをする場合には、立地条件や交通の利便性から考えていくと、スムーズに物件を決めやすくなります。通勤や通学が目的で引越すのに、駅や職場から遠かったり、最寄り駅までのバスがなかなか来なかったりすると不便です。
内見時には物件の様子だけでなく、交通の利便性についても念頭に置いておきましょう。実際に入居予定の物件から、通勤先・通学先まで一度移動して確かめてみるのも有効です。朝や夜と昼の時間帯で、どれくらい交通量が違うのかも確認してみましょう。
一方で、在宅勤務可能な企業に勤めていたり、在宅での学習がメインの学校に通う予定ならば、交通の便が多少悪くてもそれほど気にならない場合もあります。立地条件にこだわりがなければ、同じ予算でも部屋の間取りや設備など選択肢が多くなるので物件探しの幅が広げられます。
駅まで徒歩5分の便利な物件迷ったときのポイント4:賃貸物件の周辺環境

内見のときには良い物件だと感じていても、実際に住んでみると「夜中の騒音が気になる」「街灯が少なく、道が暗かった」といったケースもあります。また、周辺に店がなくて買い物に不便だったり、駅から家までの帰り道が暗かったりする問題も起こりやすいものです。
内見をするときには、物件の近くに商業施設や病院などがあるかをチェックしておきましょう。また、昼間だけではなく夜も周辺環境をできる限り確認しておきましょう。夜中に騒音がしたり、街灯がなく道が暗かったりすることもあります。
引越し先が遠くて実際に足を運べない場合には、不動産会社に不明点を尋ねるなどして確認してみましょう。ストリートビューなどを利用すれば、Webから周辺環境を確認することも可能です。また、オンラインで内見や相談をする方法もあります。
初めのうちは我慢できると感じていても、しばらく住んでいるとストレスがたまってしまうこともあります。実際に住んだときのイメージをできるだけ持てるように、事前に調べてみましょう。
オンライン内見ができる物件 スーパー近くの物件迷ったときのポイント5:賃貸物件の設備の有無

気に入った設備があって契約をするときには、注意も必要です。物件を契約するときには魅力的だと思った設備でも、実際に住み始めてみるとあまり使用しなかったり、使い勝手の悪さを感じてしまったりするものです。
たとえば、「最上階で景色はいいが、日差しが強すぎる」「キッチンは使いやすいが、収納が少なくて物が散乱してしまう」などといった点が挙げられます。ロフトに憧れて借りたものの、仕事から疲れて帰ってくると上まであがる気になれないといったケースもあるでしょう。
一方で、実際に必要となる設備の見落としにも注意が必要です。収納が狭くて荷物が収まりきらなかったり、使用したい家電製品を置くスペースがなかったりするケースです。
また、一人暮らしの場合には建物の「セキュリティーに不安がある」と、安心して暮らせないといった心配もあります。生活をするうえで必要な設備がそろっていなければ、日々の暮らしにストレスを感じやすくなってしまうものです。
気になる設備ばかりに気を取られてしまうのではなく、実際に住んだときに必要な設備も漏れなくチェックして、イメージを膨らませてみましょう。足りない設備があれば、不動産会社の担当者に伝えて、入居前に設置してもらえないかを交渉してみましょう。
宅配ボックス付き物件実際に住んだときのイメージを描いてみよう!

この記事のポイントをまとめます。
ポイント
- 物件探しを行う前に、引越しをする理由を明確にしておこう
- 家賃は手取り収入の3分の1を目安にして、無理のない物件を借りよう
- 通勤や通学を目的とした引越しであれば、交通の利便性を要チェック
- 物件そのものの状態だけでなく、周辺環境にも目を向けておこう
- 本当に必要な設備かどうかを見極めることも肝心
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