引越し先で挨拶する理由

 

引越しで挨拶をする理由は、初対面での顔合わせだけが目的ではありません。引越し当日は、短時間ではありますがトラックが住居の前の道路に止まり、人の出入りが激しくなります。

 

引越し作業が一息つき、手伝ってくれた人たちと引越し祝いをする場合は、乾杯や食事のにぎやかな音や声が気づかないうちに外に漏れているかもしれません。

 

引越し後も、荷造りで使った大量のダンボールや引越しで出たゴミをゴミ捨て場に捨てる際、住民とのトラブルに発展するケースがあります。

 

こうした騒音やゴミの問題は、集合住宅で揉める要因になることが多いです。問題が起こる前に挨拶をして礼儀を通し、安心してもらうのが一番の予防策です。

 

近頃は挨拶に行かない人もいるようですが、長く暮らす予定の住まいでこの先絶対に周りに迷惑をかけないとは限りません。「あのとき挨拶にいっておけば」と後悔のないように、近隣住民への挨拶はしておきたいものです。

挨拶はどんなタイミングでするのがいい？

 

引越し作業で騒がしくなることを想定すると、できれば新居に引越しの荷物が到着する前に挨拶を済ませるのがベストです。

 

ただし、相手の迷惑になってしまう朝の忙しい時間帯は避けましょう。一般的に家事や朝の準備が落ち着く時間帯と思われる、午前10時以降に訪問するのがおすすめです。

 

荷物の到着時間が早く、朝挨拶にいくタイミングを逃した場合は、なるべく午後5時頃までに行くようにしましょう。夜遅い時間は、特に女性と子どもしかいない住居の場合、相手に警戒心をもたれてしまうかもしれないというのがその理由です。

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挨拶の手土産はどんなものを選ぶ？

 

通常、引越しの挨拶時に渡す手土産はいわゆる「粗品」であり、そんなに高価なものを用意する必要はありません。相手にかえって気を使わせてしまわないように、500~1,000円程度の物がいいでしょう。

 

品物にきまりはありませんが、一般的には、石けんや食器用洗剤とスポンジのセット、タオルセットなどがよく選ばれているようです。

 

当然お互い初対面で相手の好みが分からないため、雑貨や食品など好みが分かれるものより、日用消耗品などが無難でしょう。

引越し挨拶の際の注意点

挨拶の人数は多すぎず少なすぎない人数で

 

挨拶に行くときは、大人数過ぎると相手が戸惑ってしまうことが考えられます。

 

たとえば4人家族なら、父親か母親のどちらかと子どもの2人で行くぐらいが好ましいです。挨拶の際にこちらの家族構成を伝えれば、どんな家族が引越ししてきたのか分かってもらえるでしょう。

挨拶の範囲は上下左右の計4軒

 

挨拶に行く範囲は、一般的に集合住宅の場合は上下・左右の計4軒といわれています。

 

集合住宅は建物の構造によって階下に響く物音の度合いがちがいますが、小さい子どもがいる家庭は足音等で迷惑をかける可能性があるため、特に丁寧に挨拶をしておきましょう。

 

後から苦情が来てあやまるより、挨拶のときに子どもがいることを断っておく方が誠意は伝わるはずです。

 

また、賃貸では大家さんや管理人さんにも挨拶を忘れずにしておきましょう。今後部屋の設備が壊れたときや、近隣住民とのトラブルが起こったときなど、何か困ったときにお世話になる可能性が考えられます。

不在時は挨拶状を用意

 

忙しいのか警戒して出てくれないのか、何度挨拶に行っても出てくれないお宅もあります。そんな場合は挨拶状を作成しておき、かんたんな手土産と一緒にドアノブなどに下げておくといいでしょう。

 

挨拶状の内容は、たとえば「〇月〇日、隣に引越ししてきた○○です。本日ご挨拶に伺いましたがお留守のようでしたので、恐縮ですが書面でのご挨拶とさせていただきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」といった短い文章で構いません。

 

シンプルなメッセージカードのようなものに手書きで書いておけば怪しまれません。後日顔を見かけたときに、改めて挨拶をするようにしましょう。

 

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