部屋の間取りには1K、2DK、3LDKなど、さまざまなタイプがあります。物件を探す際は、間取りの特徴や間取り図の意味を正しく把握しておきましょう。
この記事では、間取りの特徴や、間取りの選び方について紹介します。初めて一人暮らしをする人や、引越しを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
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どんな間取りタイプがある?

間取りは、「1K」「2LDK」といったように数字とアルファベットを組み合わせて「部屋の数」と「部屋の用途」を表しています。
また、部屋の広さを表す単位として「畳」が使用されますが、1畳がどれくらいの広さか正確に理解している人は少ないかもしれません。
基本的には「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」と呼ばれるルールに基づき、「平米数」で表す場合は「1畳=1.62平米以上」という規定があります。
もし、8畳の部屋の広さを知りたいときは、「8×1.62=12.96平米」と計算することが可能です。
ここからは、間取りタイプ別の特徴について解説します。
ワンルーム(1R)

ワンルーム(1R)
ワンルームは、室内にドアなどの仕切りがなく、玄関やキッチンから居室までが一体になっている間取りを指します。
ほかの間取りに比べると家賃が低く設定されているため、利便性を重視する社会人や家賃を抑えたい学生の一人暮らしに向いています。
ただし、ワンルームの物件では、3点ユニット(トイレ・浴室・洗面が一体型)を採用しているケースが多いです。そのため、「浴室とトイレは別々がいい」と考えている人は、間取り図で確認しておきましょう。

1K(ワンケー)

1K
1Kは、キッチンと居室で構成されている間取りです。キッチンと居室が仕切られているため、料理の際のニオイ移りや、来客時に玄関から居室スペースが見えることを防げます。
1Kは、キッチンとは別に部屋が1つ存在するため、平米数にもよりますが、一人暮らしであれば狭さを感じにくいでしょう。また、後述する間取りタイプに比べると、家賃を抑えられているのが特徴です。

1DK(ワンディーケー)

1DK
1DKは、居室+ダイニング+キッチンで構成されている間取りです。なお、DKの面積は、首都圏不動産公正取引協議会より、4.5~8畳未満と定められています。
先述したワンルームや1Kに比べると、専有面積が広いことが多いため、家賃相場は高くなります。ただし、1DKは以前に流行した間取りのため築年数が経過した物件も多く、広さの割に安い物件を見つけやすい面もあります。
予算に余裕のある人や、荷物が多い人の一人暮らしに向いているでしょう。二人暮らしも可能ですが、1部屋しかないので、プライベートな空間や収納を確保できないことが弊害となる可能性があります。

1LDK(ワンエルディーケー)

1LDK
1LDKは、居室+リビング+ダイニング+キッチンで構成されている間取りです。
ダイニングには食事をするダイニングテーブルと椅子、リビングには居間としてくつろげるようソファやテレビを配置するのが一般的なレイアウトです。
広さがある分、一人暮らし向けの間取りであるワンルームや1K、1DKと比べて家賃は高めに設定されているケースが多いといえます。
また、寝室が1つで問題ないのであれば二人暮らしも可能です。一方で、ルームシェアで1人ずつに部屋が必要な場合は、2DKや2LDKなどの2部屋以上確保されている間取りをおすすめします。

SやRFとは?
物件のなかには、「2LDK+S」や「3LDK+RF」といった間取りも存在します。この「S」とは、サービスルーム(納戸)のことです。
建築基準法では、「部屋」に対して採光や換気などの一定条件を設けており、条件を満たしていない部屋のことをサービスルームと呼びます。
一方で、「RF」はルーフフロアを意味しており、ロフトを指しています。
ロフトは居室とみなされず、専有面積にも含まれないため、同じ間取りで専有面積も同じ物件同士なら、ロフト付きの方が室内を広く使えます。
また、ロフト空間を前提につくられた部屋は天井が高く設計されているため、ほかの物件と比べて部屋が広く感じられます。
ロフト付きの物件
自分に合う間取りタイプとは?

物件を探す際は、世帯や生活スタイルに合わせて間取りを確認することが大切です。以下では、世帯別でおすすめの間取りを解説します。
一人暮らしの場合
一人暮らしの場合は、ワンルームや1Kの間取りがおすすめです。ワンルームや1Kは部屋数が少なく、専有面積がそれほど広くない物件も多いため、家賃が低めに設定されています。
ただし、収納が少ない物件も多いため、荷物が多い人は収納スペースに不足がないか事前に確認しておきましょう。予算に余裕のある場合は、1DKや1LDK以上の間取りを選べば、収納に困ることは少ないといえます。

同棲の場合
同棲を始めるカップルは、1DK、1LDK以上の間取りをおすすめします。ただし、部屋が1つのためプライベートな空間を確保するのが難しい側面もあります。
そのため、お互いの生活スタイルが異なるのであれば、それぞれの生活空間を確保できる2DKや2LDKの間取りを選ぶのがいいでしょう。
また、将来に結婚や子どもが増えるなど生活スタイルが変化することを視野に入れて、あらかじめ2LDK以上の物件を選んでおけば、引越しをする手間やコストを削減できます。

シェアする場合
友人や兄弟などでルームシェアをする場合は、2K以上の間取りをおすすめします。ルームシェアでは、それぞれの部屋が明確に区切られた間取りが理想といえるでしょう。
また、水回りについても確認することが大切です。特に、築年数が古い物件では、3点ユニットであるケースが多く存在します。
このような間取りタイプの場合、1人がお風呂を使用している間はトイレが使用できないといった問題が発生するため、水回りの設備も確認しておくといいでしょう。

子育て世帯の場合
子育て世帯は、子どもの人数にもよりますが、部屋の数と収納を意識して2LDKや3LDKなどの間取りをおすすめします。
なお、子どもが大きくなるにつれて物は増えるため、事前に収納スペースが確保されている物件に住んでいれば、収納スペースの確保を目的とした引越しを行う必要がなくなるでしょう。
また、家族4人で生活する場合、3LDKであれば子ども2人分の部屋を用意できます。この間取りを選ぶことで、子どもが大きくなってからでも長く住み続けられるでしょう。
なお、子育て中は、子どもの泣き声や足音で周囲に迷惑をかける可能性があるため、集合住宅の場合は1階の角部屋を検討してみてもいいでしょう。

年収別の家賃相場について

近年は物価が高騰していることもあり「なるべく家賃を抑えたい」と考える人は多いでしょう。
家賃の目安として「手取りの3分の1以下」または「年収の30%以下」が望ましいといえます。しかし、近年では家賃以外にかかる固定費や光熱費などが値上がりしています。
こういった現状を踏まえると、家賃は年収の20~25%に抑えておくといいかもしれません。下表では、年収に対する家賃の目安を一覧にしているため、参考までにご確認ください。
【年収別家賃の目安…年収の25%】
年収 | 家賃の目安 |
|---|---|
400万円 | 8.3万円 |
500万円 | 10.4万円 |
600万円 | 12.5万円 |
700万円 | 14.5万円 |
800万円 | 16.6万円 |
900万円 | 18.7万円 |
1,000万円 | 20.8万円 |
上記はあくまで目安であり、一人暮らしかファミリーかによっても状況は大きく異なります。もし、現在の家賃が高いと感じていれば引越しを検討するのもひとつの方法です。
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賃貸物件を上手に選ぶポイント

賃貸物件を上手に選ぶには、希望条件を書き出してから、譲れない条件に優先順位をつけることがポイントです。
たとえば、「駅から徒歩5分以内」「オートロック完備」「家賃10万円以内」などといった具合です。
これらを具体的に書き出しておくことで、希望とする条件が明確になり、自身に合った物件を上手に選べます。また、希望条件が多くない場合は「ないと困る」「あったら助かる」に分けて考えるといいでしょう。

まとめ
今回紹介したように、間取りのタイプはさまざまです。適した間取りは、世帯の人数や生活スタイルなどによって異なります。引越しした後に「イメージと違った」とならないためにも、慎重に選ぶようにしましょう。
間取りは「生活のしやすさ」に関わる要素であるため、不動産会社の担当者としっかりコミュニケーションを図ったうえで、提案してもらうのが大切です。
間取りを決める際は、今回紹介した世帯別に適した間取りを参考にしてみてはいかがでしょうか。
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