リフォーム時の欠陥を補償してくれる瑕疵保険とは

 

「リフォームの瑕疵保険」の瑕疵（かし）とは、リフォームによって、一般的に思っている性能結果が得られていない、もしくは問題がある状態のことを指します。

 

リフォームの例を挙げると、「屋根のリフォームを依頼したら雨漏りをし始めた」「壁紙の張り替えを依頼したのに、すぐに剝がれた」といったものが瑕疵にあたります。

 

このようなトラブルが起きた場合に活躍するのが瑕疵保険です。瑕疵保険はリフォーム会社が被保険者となる保険のことで、万が一トラブルが起きたとしても保険会社が以下の費用を出してくれます。

保証期間内であれば、依頼先のリフォーム会社がつぶれていても同じように保証されるので、最悪の事態になっても安心です。

瑕疵保険を利用できるリフォーム会社は限られている

 

瑕疵保険はすべてのリフォーム会社で利用できるわけではありません。「住宅瑕疵担保責任保険法人」による厳しい審査をクリアし、事業者登録が完了しているリフォーム会社のみ利用できるのです。

 

万が一に備え瑕疵保険を使いたい場合は、「登録事業者などの検索サイト」でリフォーム会社を探してみましょう。

 

「登録事業者などの検索サイト」では、対象のリフォーム会社を住所別に一覧表示できるだけでなく、各会社の保険加入実績も確認できるので、保険の利用状況もチェックできます。

保険料は誰が支払う？

 

瑕疵保険はリフォーム会社が被保険者となる保険ですが、加入するのも利用するのも自由なので、保険料は多くの場合、利用する側の依頼主が負担します。

 

保険料はどんなリフォームを行うかで変動するほか、検査料も含んだ金額となります。

 

保険料の支払いが発生する点はデメリットといえますが、もしものことがあっても保険料の支払いのみで問題を解決できる点は大きなメリットといえるでしょう。

 

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リフォーム瑕疵保険に加入するメリット

 

リフォーム瑕疵保険に加入すると、以下のメリットがあります。

ひとつずつ確認していきましょう。

第三者機関による検査が入るため、安心

 

瑕疵保険を利用すると、リフォーム中またはリフォーム後に国土交通省指定の「住宅瑕疵担保責任保険法人」が施工状況のチェックを行います。

 

施工主・リフォーム会社のどちらとも接点のない第三者機関がチェックを行うため、公正な検査をしてもらえる点がポイントです。

引き渡し後に不具合が出てきた際、改修費用を保険で補填できる

 

不具合を見つけた際、万が一当時依頼をしたリフォーム会社が倒産していたとしても、修復費用は保険で補填されます。

 

リフォーム後の状態によって保証期間は変わってきますが、期間内なら、費用によっては実費の負担なく修復できる場合もあります。

リフォーム瑕疵保険の対象になる住宅と加入条件

 

万が一の事態に備えて保険に加入しておきたい人は、基準を満たした住宅で改修工事を行うことと、加入条件の2つを満たさなければなりません。

瑕疵保険の対象になる住宅

 

瑕疵保険は、以下いずれかの条件を満たした住宅で改修工事を行う際に加入できます。

1. 一戸建て住宅
2. 延床面積が500m2未満かつ、階数が地下を含め3階以下の集合住宅
3. 2. 以外の集合住宅の場合は、各部屋の専有部分（室内）のみ

建物の築年数やリフォーム工法に条件はありません。ただし、上のように集合住宅のみ少し細かく条件が決められているので、注意をしてください。

瑕疵保険の加入条件

 

瑕疵保険は、以下の条件をすべて満たした改修工事を行う場合のみ加入できます。

なお、増築については特約を組むと瑕疵保険の対象となるので、増築を希望する場合は保険の契約書を細部までチェックしておきましょう。

 

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リフォーム瑕疵保険の保証期間

 

保証期間はリフォーム後の状態によって以下のように変わります。

施工後の状態	保証期間
・柱や壁、床や屋根といった家を支える部分が基本的な耐力性能を満たしていない ・リフォーム後に雨水の侵入を防止する部分から雨漏りが確認された	工事完了から5年
その他の対象となる施工を行った部分が、一般的に考えて必要とされる性能を満たしていない	工事完了から1年
・増築部分のうち、家を支える部分が基本的な耐力性能を満たしていない ・増築部分のうち、雨水の侵入を防止する部分から雨漏りが確認された	工事完了から10年

工事完了日とは、実際に工事を終えた日ではなく、工事完了後、依頼主とリフォーム会社が一緒に工事完了の確認を取った日を指します。

リフォーム瑕疵保険に加入する際の注意点

 

家の改修工事を行う際、リフォーム瑕疵保険を利用するなら3つのポイントに注意をしましょう。

工事期間が長くなる可能性がある

 

瑕疵保険に加入すると、引き渡しまでに第三者機関によるチェックが入ります。

 

チェックに何も引っかからなければ問題ありませんが、何らかの不具合が認められた場合は直すための工事が必要なので、工事期間が長くなってしまいます。

 

また、外壁工事などの場合は雨や雪が降ると検査日が後にずれてしまうので、依頼時期によっては工事期間が長くなる可能性が高くなることを覚えておきましょう。

保険料の支払いは施主側

 

被保険者は施工会社ですが、多くの場合、施主側に保険料の請求が来ます。保険料は上記「保険料は誰が払う？」でも解説したとおり、どんなリフォームを行うかによって変動します。

 

施工中または施工後に行われるチェックでは、素人では分からない細かい部分まで見てもらえます。もし不具合がなかったとしても、保険料を支払うことで、安心してリフォームを任せられるでしょう。

保証期間が限られている

 

先述のとおり、瑕疵保険は改修工事の内容や終えた後の状態によって保証期間が決まっています。

 

家、柱、屋根といった家を支える重要部分のリフォームを行った場合は、工事完了から5年も保証されるので、安心です。

 

また、基礎から新しくつくり上げる増築なら保証期間は10年とさらに長くなるため、より安心感が増します。

 

ただし、壁紙の張り替えや駐車場のコンクリート補修、和室から洋室へのリフォームといった軽めの改修工事の場合、保証期間は1年と短くなるので覚えておきましょう。

 

保証期間外になると、不具合が出たとしても対応してもらえません。契約予定のリフォーム内容が何年の保証期間なのか、事前に確認しておきましょう。

 

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まとめ

 

家の改修工事をする際は、瑕疵保険に加入すると施工後に欠陥が見つかった場合に保険で補修にかかる費用をまかなうことができます。

 

また、施工後に依頼した会社がなくなったとしても、保険から補修費用が補填されるので、最悪の事態が起きても安心です。

 

ただし、瑕疵保険は事業者登録を済ませたリフォーム会社に依頼をしなければ利用できません。また、保険利用時は多くの場合、施主側が保険料を支払わなければならないことも覚えておきましょう。

 

リフォームによる不安を少しでも取り除きたい人は、施工会社にリフォーム瑕疵保険に加入しているか確認してみましょう。

 

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