全国に広がるリノベの波
HOME’S総研レポート1st「STOCK&RENOVATION 2014(ストックアンドリノベーション2014)」の調査データを読み解く第1回目。リノベーション市場とリノベーションしている人の2014年のトレンドを探る。調査概要は下記あるいはデータ元のHOME’S総研参照。
“リノベーション”というと東京、大阪、名古屋など大都市圏内で流行っている印象を受けるが、調査から全国的な広がりを見せているのが分かった。
「戸建てリノベ」を過去5年以内に行った539人の住む地域の規模感を見ると、東京23区が16.7%、東京23区以外の100万人以上の都市48.1%、50万人以上の都市17.1%、50万人未満の都市18.2%という結果になった。一方、「マンションリノベ」では同じく過去5年以内に行った580人を見ると、東京23区31%、東京23区以外の100万人以上の都市53.8%、50万人以上の都市8.3%、50万人未満の都市6.9%という結果に。
マンションリノベの場合、全国にある約590万戸の内(国土交通省発表の「分譲マンションストック数(平成24年末現在)」)、東京23区には約180万戸(東京都市整備局発表の「マンション実態調査結果【概要版】(平成25年3月4日)のマンション戸数がある。全国の約1/3を占めており、それを考えるとマンションリノベの割合が東京を中心とする大都市で多くなるのは必然だ。
マンションストックが大都市に集中している事を考慮して、戸建て・マンションリノベ両方から地域特性を見ると、大規模都市から小中の都市まで規模の大きさは問わず、全国的に“リノベの波”がきている事が分かる。
年齢はちょっと関係あり
リノベを行う人の年齢を見てみると、戸建てリノベ、マンションリノベともに下記結果だ。
□戸建てリノベ(n=539)
20代6.7%、30代28.6%、40代39.7%、50代18%、60代6.3%、70代以上0.7%
□マンションリノベ(n=580)
20代9.3%、30代33.4%、40代28.4%、50代17.8%、60代10.5%、70代以上0.5%
リノベ層と比較して、例えば建売層(n=100)だと、20代21%、30代44%、40代19%、50代7%、60代7%、70代以上2%で、20代の層が多いことが分かる。
リノベ層は30代から50代までの割合が多く、20代、60代以上の割合が少ないことが分かった。住まいに関する情報があまりないためか20代はリノベーションするという選択肢をあまり選ばない傾向にあるようだ。一方、60代以上は高度成長の時代、「新築」文化で育った人が多いためか中古物件を避ける傾向があるようで、割合的に少なくなっているようだ。
データ概要
インターネットによるアンケート調査
・47都道府県の県庁所在都市(東京の場合は23区)+政令指定都市に居住する20歳以上の男女
・5年以内住宅取得者
・2014年3月19日(水)~3月28日(金)
・スクリーニング調査:スクリーニング調査・全体:n=122,769(うち5年以内住宅取得者:n=13,673)
本調査:住宅取得者・計:n=1,900/取得意向者:n=600
詳しいデータは下記リンクから。
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