一軒家の水道・光熱費の目安
一軒家の水道・光熱費は、集合住宅と比較して高くなる傾向があります。世帯人数が増えるほど光熱費は上がり、特に電気代と水道代の増加が顕著です。家の広さや契約アンペア数、建物の気密性・断熱性の違いが主な理由として挙げられます。
詳しくは、「一軒家の方がマンションよりも光熱費が高くなる理由」をご覧ください。
光熱費に差がつく暮らしの工夫
光熱費は、建物の気密性・断熱性、省エネ設備や家電の性能に大きく影響されます。また、日々の節電・節水の意識や、電力・ガス会社の契約プランを見直すことでも、光熱費を抑えることが可能です。ライフスタイルに合った選択が重要です。
詳しくは、「光熱費に差がつく4つのポイント」をご覧ください。
光熱費を抑える省エネ住宅
光熱費を大幅に抑えるには、省エネ・エコ住宅という選択肢があります。断熱性や気密性を高め、太陽光などの自然エネルギーを活用することで、消費エネルギーを削減します。ZEH住宅であれば、光熱費を実質ゼロにすることも可能です。
詳しくは、「光熱費を大幅に抑えられる「省エネ・エコ住宅」とは?」をご覧ください。

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アパートやマンションといった集合住宅から一軒家に移る場合は、生活環境の変化だけでなく、固定費の変化にも備えておきましょう。

今回は、一軒家の平均的な水道・光熱費の金額に触れながら、光熱費に差が生まれる具体的な要因や、光熱費を抑えられる住宅の特徴について解説します。

一軒家の平均水道・光熱費はどのくらい?

 

一軒家に住むと、1ヶ月当たりの水道・光熱費は具体的にどのくらいかかるのでしょうか。ここでは、水道・光熱費に関するさまざまなデータから、それぞれの平均額を詳しく見ていきましょう。

 

水道・光熱費を左右する要素はいくつかありますが、特に影響するのが居住人数です。

 

まずは総務省統計局の2021年「家計調査報告(家計収支編)」より、世帯人数ごとの水道・光熱費の平均額を紹介します。

世帯人数

電気代

ガス代

その他の光熱

水道代

合計

1人

5,482円

3,001円

651円

2,248円

11,383円

2人

9,183円

4,330円

1,311円

4,344円

19,168円

3人

10,655円

4,930円

1,169円

5,749円

22,503円

4人

11,376円

4,882円

754円

6,465円

23,477円

5人

12,423円

4,883円

1,031円

7,307円

25,644円

 

上記の結果を見ると、水道・光熱費のうち、特に電気代と水道代は居住人数が増えるごとに増加していくことが分かります。

 

続いて、日本生活協同組合連合会の2019年「電気・ガス料金調査」のデータから、一軒家と集合住宅の料金の違いを見ていきましょう。

 

この調査によれば、一軒家における1ヶ月当たりの電気料金は平均8,546集合住宅では6,477とされており、一軒家の方が2,000円以上高いという結果になっています。

 

また、電気の使用量においても、一軒家は平均350.2kwh、集合住宅は平均246.6kwhとなり、一軒家の方が多く消費されていることが分かります。

一軒家の方がマンションよりも光熱費が高くなる理由

 

一軒家の方がマンションなどの集合住宅よりも光熱費が高くなるのは、どのような理由が関係しているのでしょうか。ここでは、大きく3つに分けて解説します。

 

まずは、マンションやアパートよりも専有面積が広いことで、空調などの消費電力が大きくなる点が挙げられます。

 

集合住宅と比べて一軒家は、広さ・部屋数ともに増える傾向にあり、それに応じてエアコンや照明などの電気設備が増え、それらを同時に使用する頻度も多くなります。

 

また、2階建てや3階建ての一軒家はワンフロアの集合住宅と違い、空調効率が下がりやすいのも特徴です。

 

そのため、マンションと同じような生活をしているつもりでも、電気料金に差がついてしまうケースが多いのです。

 

契約する電力会社によっては「契約アンペア数」によって基本料金が変わることがあります。

 

アンペア数とは、簡単に言えば「同時に使用できる電気量の最大値」のことです。一般的に、契約アンペア数が大きくなるほど基本料金は高くなります。

 

アンペア数が大きければ、消費電力の大きな家電を一度に使ってもブレーカーが落ちる心配がありません。

 

そのため、複数の家電を同時に使用することが多い一軒家では、集合住宅よりも大きなアンペア数に設定されていることが多く、基本料金の時点で高くなってしまうケースがあります。

 

細かなつくりによって異なるものの、一般的には木造の一戸建てよりも鉄筋コンクリート造のマンションの方が、気密性や断熱性に優れている傾向があります。

 

気密性や断熱性は外気温の影響を防ぎ、室温を一定に保つ働きがあるため、マンションの方がエアコンなどの使用電力量を抑えやすくなります。

 

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光熱費に差がつく4つのポイント

 

ここまで、一軒家の光熱費が高くなってしまう理由について見てきました。では、実際に光熱費を抑えるためにはどのような点に目を向ければいいのでしょうか。

 

ここでは、光熱費に差が生まれる4つのポイントについて解説します。

 

前述のように、光熱費は建物の気密性や断熱性に大きく左右されます。気密性・断熱性は住まいの快適さはもちろん、耐久性にも大きな影響を与えるポイントなので、特に重視したい項目のひとつです。

 

一軒家の断熱性を高めるためには、高性能な断熱材を導入したり、断熱性に優れる窓ガラスやサッシを使用したりする方法があります。

 

いずれも通常のものよりコストはかかりますが、長く生活することを考えれば、性能の高いものを選ぶメリットは大きいといえます。

 

エコキュートなどの省エネ設備や家電の性能によっても、光熱費に大きな差が生まれます。

 

たとえば冷蔵庫やエアコンなどの家電は、最新のものの方が省エネ性に優れていることが多いです。また、電球をLEDに替えるだけでも節電効果を実感できます。価格とのバランスを考慮して選びましょう。

 

光熱費を抑えるためには、やはり毎日の積み重ねが欠かせません。特に家族が多い世帯では、一人ひとりの節約意識が大きな効果を生むことがあります。

 

節約方法には「エアコンは自動運転モードを活用する」「お風呂の追い焚き回数を減らす」「お風呂の残り湯を洗濯に活用する」など、さまざまです。無理なく続けられそうなものから試してみましょう。

 

電気代やガス代は、契約する会社やプランによっても費用に差が生まれます。たとえば、「ガスとセットで契約するとお得な会社」や「日中の電気料金が安いプラン」など、さまざまな選択肢があります。

 

ライフスタイルに合わせて適したものを選ぶことで、普段と同じような生活をしていても費用が抑えられる可能性があるのです。

光熱費を大幅に抑えられる「省エネ・エコ住宅」とは?

 

前述のように、一軒家の光熱費は、建物のつくりや構造の時点である程度決まってしまう面もあります。ここでは、光熱費を抑えられる「省エネ・エコ住宅」の特徴を詳しく見ていきましょう。

 

省エネ住宅とは、その名のとおり省エネルギー性に配慮した住宅のことです。具体的には、構造や材料を工夫して断熱・気密性能などを向上させ、冷暖房効率を高めて省エネを実現します。

 

エコ住宅とは、太陽光などの自然エネルギーを活用したり、建材に環境負荷の少ない自然素材を取り入れたりするなど、環境に配慮した住まいのことです。

 

いずれも材料や設備の導入にコストがかかる一方、消費エネルギーは削減されるため、入居後の光熱費を抑えられるのが特徴です。

 

高い断熱性を実現するためには、「外張り断熱」や「充填断熱」といった断熱施工をしたり、複層ガラス窓や断熱ドアなどの設備を取り入れたりする工夫が必要です。

 

また、エネルギーの効率化を目指すうえでは、給湯の熱効率を高める「エコキュート」や「エコジョーズ」、太陽光発電システムなどの導入がカギとなります。

 

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省エネ住宅の住宅カタログを探す

 

ZEH(ゼッチ)住宅とは、「断熱性能」「省エネ性能」に加えて「創エネ性能」を備えた住宅のことです。

 

創エネ性能が基準を満たしていれば、消費エネルギーを上回るエネルギーを自宅で生み出せるため、実質的に光熱費をゼロに抑えることも可能です。

 

通常の住宅に比べると初期投資は高くなりますが、長期にわたって光熱費が安くなることを考えれば、お得になる場合もあります。

 

また、ZEH住宅を建てる際には、さまざまな補助金制度や優遇制度が設けられているので、初期投資の負担そのものを軽減させることも可能です。

 

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省エネ性の高い住宅を建てるなら施工会社選びに力を入れよう

 

省エネ性の高い家づくりは、光熱費負担を減らしてくれるだけではありません。自然環境にも優しく、さまざまな補助金などを活用できるメリットもあります。

 

一方、施工には高い技術やノウハウを必要とするため、建てる際には施工会社選びがポイントになります。

 

LIFULL HOME’Sの住宅カタログでは、「省エネ住宅」「高気密・高断熱住宅」「ZEH・Nearly ZEH住宅」など、具体的なテーマを絞って、施工会社の特徴や施工例を調べることが可能です。

 

気になる会社が見つかれば、さらに詳しい情報が掲載されたカタログを無料で取り寄せられるので、ぜひ情報収集に役立ててください。

 

また、一から自分で会社選びを行うのが不安な場合は、「住まいの窓口」から専門的な知識を持つアドバイザーに無料で相談することができます。

 

納得のいく家づくりをしたい、マイホームのプランや購入の進め方に迷ってしまったというときは、遠慮なく住まいの窓口に相談してみましょう。

 

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  • 一軒家の光熱費は集合住宅よりも高くなる傾向がある
  • 電気代とガス代は居住人数が増えるほど高くなる傾向がある
  • 家の広さや構造、性能によっても光熱費に大きな差が出る
  • 省エネ・エコ住宅やZEH住宅なら一軒家でも光熱費を抑えることが可能
  • 省エネ性能の高い家づくりでは施工会社選びが大事
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Q.1: 一戸建てに住んだ場合、毎月の水道・光熱費は平均でどのくらいかかりますか?

A.1: 水道・光熱費は、世帯の人数によって大きく変動します。総務省の2021年の調査によると、2人世帯の平均額は1万9,168円、4人世帯では2万3,477円です。特に電気代や水道代は、人数に比例して高くなる傾向があります。

Q.2: 集合住宅から一戸建てに引っ越すと、光熱費は高くなるのでしょうか?

A.2: はい、高くなる傾向にあります。2019年のある調査では、集合住宅の電気代が月平均6,477円なのに対し、一戸建ては8,546円と、2,000円以上高いという結果でした。これは、家の広さや構造の違いなどが影響していると考えられます。

Q.3: なぜ一戸建ては、マンションなどの集合住宅よりも光熱費が高くなりやすいのですか?

A.3: 主に3つの理由が考えられます。
1. 部屋数が増え、建物全体が広くなることで、冷暖房の効率が下がりやすいため。
2. 一度に多くの家電製品を使うことを想定し、電気の契約アンペア数が大きくなりがちで、基本料金が高くなるため。
3. 一般的な木造の一戸建ては、鉄筋コンクリート造のマンションなどと比べて気密性や断熱性が低く、外の気温の影響を受けやすいため。

Q.4: これから家を探すのですが、光熱費を安く抑えられる家を選ぶには、どこをチェックすれば良いですか?

A.4: 建物の「気密性」と「断熱性」に注目しましょう。具体的には、壁に使われている断熱材の種類や、窓が断熱性の高い複層ガラスになっているか、断熱サッシが使われているかなどを確認するのがポイントです。これらは光熱費だけでなく、住み心地の良さにも直結します。

Q.5: 入居後に光熱費を節約するために、すぐにできる工夫はありますか?

A.5: 日々の小さな工夫の積み重ねが大切です。例えば、「エアコンは自動運転で使う」「お風呂の追いだき回数を減らす」「残り湯を洗濯に利用する」「家の照明をLEDに交換する」など、すぐに始められることから試してみてはいかがでしょうか。

Q.6: 今の暮らしのままで、電気代やガス代を下げる方法はありますか?

A.6: ご自身のライフスタイルに合った料金プランに見直すことで、費用を抑えられる場合があります。電力会社やガス会社には、「ガスとのセット割」や「日中の電気料金が割安になるプラン」など様々な種類があります。一度、現在の契約内容を確認してみることをお勧めします。

Q.7: 「省エネ住宅」「エコ住宅」という言葉を聞きました。どのような家で、本当に光熱費は安くなるのですか?

A.7: 「省エネ住宅」とは、断熱性や気密性を高めて冷暖房の効率を良くした家のことです。一方、「エコ住宅」は太陽光発電などを利用して、自然エネルギーを活用する環境にやさしい家を指します。どちらも建築時のコストは高くなる傾向にありますが、入居後の光熱費を長期的に抑えられるというメリットがあります。

Q.8: 光熱費が実質ゼロになる可能性があると聞いた「ZEH(ゼッチ)」とは、どんな家ですか?

A.8: ZEH(ゼッチ)とは、高い「断熱」性能と、エネルギー消費を抑える「省エネ」性能、さらに太陽光発電などでエネルギーを自らつくり出す「創エネ」性能を兼ね備えた住宅です。家庭で使うエネルギーよりも、つくり出すエネルギーが上回れば、光熱費を実質ゼロにできる可能性があります。初期費用はかかりますが、国の補助金制度などを活用できる場合もあります。

Q.9: 省エネ性能が高い家を建てたいと考えています。何から始めればよいでしょうか?

A.9: 省エネ性能の高い家づくりには専門的な知識が必要なため、信頼できるハウスメーカーや工務店を選ぶことがとても重要です。まずは、省エネ住宅やZEHの建築実績が豊富な会社を探すことから始めましょう。住宅カタログで情報収集をしたり、専門のアドバイザーに相談したりするのも良いでしょう。

Q.10: 家族の人数以外で、水道・光熱費が高くなる要因は何ですか?

A.10: お使いの家電製品も影響します。例えば、冷蔵庫やエアコンは最新モデルほど省エネ性能が高いため、古い製品を使い続けるよりも電気代を抑えられることがあります。また、エネルギー効率の良い給湯器(エコキュートなど)を導入することも、光熱費の節約につながります。

更新日: / 公開日:2023.01.27