住宅ローンを組む際には、現在の収入をベースにしたうえで、事前に完済までの細かいシミュレーションを行うことが大切です。

この記事では、年収750万円のケースを例に、住宅ローンの借入額や購入できる物件の目安を確認していきます。

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この記事のポイント

  • 住宅ローンの借入限度額は、毎月の返済額で計算することが大切
  • 年収750万円のケースでは、最大で5,095万円まで住宅ローンの借り入れが行える(返済期間35年・固定金利1.5%で試算)
  • 月々の返済額だけでなく、生活費とのバランスも考えて「おうち予算シミュレーション」を活用してみよう
  • 購入予算4,500万〜4,800万円前後であれば、東京23区内で新築の一戸建ての購入ができる
  • 中古物件や地方都市にまで目を向けると、さらに幅広い種類の物件が選択可能

購入後も安定的に返済し続けるためのポイント

 

まずは、住宅ローンを組み借入額を決める際の基本的な考え方を解説します。

 

住宅を所有すれば、固定資産税や都市計画税といった各種税金が毎年発生します。さらに、壁の塗装や水回り設備の交換といったメンテナンス費用にも目を向けておく必要があります。

 

また、出産や進学に伴うライフスタイルの変化や老後の貯蓄といった、住宅ローンの返済以外のコストも意識しておくことが重要です。

 

住宅ローンの返済プランについて考えるときは、いくら融資を受けられるかという「借入限度額」ではなく、余裕を持って返済を続けられる「返済可能額」を軸に置くことがポイントです。

 

毎月の返済額と、住宅の購入以外のコストも考慮した返済期間を把握しておくと、無理のないペースでの返済が可能となります。

 

毎月の返済額を計算するには、「返済負担率」について理解しておくと、収入に対する負担の大きさを理解しやすいでしょう。返済負担率とは、年収に占める年間返済額の割合のことを指します。

 

金融機関や住宅ローンの種類によって異なりますが、無理のない返済負担率の目安は、25%以内とされています。

 

住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査」(※)によれば、住宅ごとの総返済負担率の平均割合は以下のように20~25%程度であることが分かります。

購入した住宅の種類

総返済負担率の平均値

土地付き注文住宅

24.9%

建売住宅

23.7%

新築マンション

22.1%

中古一戸建て

20.3%

中古マンション

19.4%

全体

22.7%

※ 出典:独立行政法人住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査

 

年収750万円のケースで返済負担率を25%として計算を行うと、「750万円÷12ヶ月×25%=約15.6万円」となります。

 

したがって月々15万円までであれば、住宅ローンを返済しながら無理なく生活できるでしょう。

 

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住宅ローン

 

返済負担率を25%に設定した場合、年収750万円では前述のように毎月の返済額は約15.6万円となります。

 

ここでは、実際に毎月15.6万円を返済するケースで、どのくらいの金額を借り入れられるのかについてシミュレーションしてみましょう。

 

LIFULL HOME’Sの「住宅ローンシミュレーター」を使い、以下の条件で試算を行います。

条件

  • 金利:全期間固定金利1.5%
  • 返済期間:20年、30年、35年の3パターンで計算
  • その他の条件:頭金なし

結果は、以下のようになりました。

返済期間

借入可能額

20年

3,233万円

30年

4,520万円

35年

5,095万円

金利の変動や返済方法で結果に多少の違いが出ますが、目安として年収750万円で35年の返済期間を設けると、借入可能な金額は5,000万円程度であることが分かります。

返済プランのシミュレーションをする

 

住宅ローンシミュレーターを使えば、借り入れ可能な金額の目安は分かりますが、さらに細かく計算する際には「おうち予算シミュレーション」を活用してみるといいでしょう。

 

おうち予算シミュレーション

おうち予算シミュレーション

ここでは、「年収750万円」「夫婦+子ども1人の3人家族」のケースを基に、「「おうち予算シミュレーション」で計算してみます。

 

住宅ローン以外での借り入れや自己資金はゼロで計算すると、以下のような結果となりました。

住宅購入の目安予算

3,800万円~4,800万円

住宅ローン毎月返済額

約13万円

住宅ローン返済期間

35年

住宅関連費

約5万円

生活費合計

約28万円

内訳

食費・日用雑貨

93,750円

水道光熱費

18,750円

被服・理美容費

23,440円

医療費

14,060円

交通・自動車関係

23,440円

通信費

18,750円

教育費

18,750円

趣味・娯楽費

23,440円

諸雑費(保険料含む)

14,060円

こづかい

14,060円

交際費

18,750円

貯蓄

10,000円

おうち予算シミュレーションでは、生活費を項目ごとに設定できます。自分の家計に合わせて細かくシミュレーションしてみてください。

 

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年収750万円で購入できる家

おうち予算シミュレーションの結果から、年収750万円の場合は「4,800万円」までが購入予算の目安であることが分かりました。

 

ここでは、一つの目安として4,500万〜4,800円程度で購入できる住宅について紹介します。

 

不動産情報ポータルサイトの「LIFULL HOME’S」で検索を行うと、予算4,500万〜4,800万円なら東京23区内で購入可能な新築の一戸建てがあることが分かります。

 

以下のように、都心まで利便性の良いエリアで、ファミリー向けの物件の購入が可能です。

新築一戸建ての例

  • 所在エリア:東京都葛飾区
  • 交通アクセス:最寄り駅から徒歩8分
  • 建物面積:約102平米
  • 間取り:3SLDKの3階建て
  • 主な設備:LDK15畳以上、ビルトインガレージ1台付き、小屋裏収納、床暖房 など

そして、中古物件であれば、さらに都心へのアクセスが良好で広々とした間取りの物件が検討可能です。

中古一戸建ての例

  • 所在エリア:東京都杉並区
  • 交通アクセス:最寄り駅から徒歩8分
  • 建物面積:約100平米
  • 築年数:13年
  • 間取り:4LDKの3階建て
  • 主な設備:内外装リフォーム済み、ビルトインガレージ1台付き、バルコニー3ヶ所あり など

4,500万〜4,800万円を購入の目安として考える場合、東京都23区内でもファミリー層向けの物件を購入できます。一戸建てだけではなく、マンションの購入も視野に入れると、さらに選択肢が広がります。

 

一戸建てを探す

新築マンションの例

  • 所在エリア:東京都江戸川区
  • 交通アクセス:最寄り駅から徒歩24分
  • 建物面積:約66平米
  • 間取り:3LDK
  • 主な設備:ウォークインクローゼット2つ、バルコニー奥行き約2m、スマートフォン対応エレベーター、ラウンジ(共用部) など

新築マンションであれば、使いやすい間取りや充実の設備が期待できます。また、中古マンションにも目を向けると、より都心へのアクセスが良い物件も見つかります。

中古マンションの例

  • 所在エリア:東京都墨田区
  • 交通アクセス:最寄り駅から徒歩5分
  • 建物面積:約63平米
  • 築年数:15年
  • 間取り:3LDK
  • 主な設備:2022年に大規模修繕済み、カウンターキッチン、ウォークインクローゼット、専用庭 など
マンションを探す

 

都内だけではなく、地方都市にまで目を向けるとさらに幅広く物件を選べます。ここでは、福岡県福岡市の物件を例に見ていきましょう。

 

「2021年度 フラット35利用者調査」によれば、福岡市のような首都圏・近畿圏・東海圏を除く地域では、マンションの平均購入価格が「新築で3,864万円」「中古で2,601万円」となっています。

 

そのため、購入予算が4,500万〜4,800万円の場合、多くの物件のなかから購入を検討できます。

新築一戸建ての例

  • 所在エリア:福岡市城南区
  • 交通アクセス:最寄り駅から徒歩4分
  • 建物面積:約85平米
  • 間取り:3LDK
  • 主な設備:18畳のLDK、南向きバルコニー、ウォークインクローゼット、宅配ボックス、食器洗い乾燥機 など

中古一戸建ての場合はより広い建物面積で、かつ築年数の浅い物件を見つけることが可能です。

中古一戸建ての例

  • 所在エリア:福岡市東区
  • 交通アクセス:最寄り駅から徒歩14分
  • 建物面積:約103平米
  • 築年数:2年
  • 間取り:4LDK
  • 主な設備:21畳のLDK、カウンターキッチン、パントリー、食器洗い乾燥機、浴室乾燥機付き など
一戸建てを探す

新築マンションの例

  • 所在エリア:福岡市博多区
  • 交通アクセス:最寄り駅から徒歩6分
  • 建物面積:約72平米
  • 間取り:3LDK
  • 主な設備:角部屋、ウォークインクローゼット2つなど収納充実、ダブルセキュリティシステム、ペット可 など

中古マンションにも目を向けると、さらに幅広い物件の検討が可能です。

中古マンションの例

  • 所在エリア:福岡市東区
  • 交通アクセス:最寄りバス停から徒歩3分
  • 建物面積:約108平米
  • 築年数:4年
  • 間取り:3LDK
  • 主な設備:タワーマンションの上層階、27畳以上のLDK、宅配ボックス、収納充実、 食器洗い乾燥機 など
マンションを探す

窓口で相談する

 

これまで解説したように、マイホームを購入するときには住宅ローンの借入額を慎重に計算して、無理のない計画を立てる必要があります。

 

しかし、実際に購入計画を立てるうえでは、ほかにも住まい選びや不動産会社選びといったさまざまな項目について目を向けなければなりません。

 

マイホームの購入計画について悩んでしまうことがあれば、LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」が便利です。住まいの窓口では、専門的な知識を持つハウジングアドバイザーに、無料で何度でも住宅購入の相談ができます。

 

住宅を購入するときのポイントや資金計画などを中立的な立場でアドバイスしてくれるので、初めて利用する人でも安心して相談できるのがポイントです。

 

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更新日: / 公開日:2022.11.25