共働きの世帯であっても、子どもの教育費や住宅資金、老後の暮らしにかかるお金のことなどいろいろと悩みが生じてしまうものです。平均的な貯蓄額を知り、貯蓄についてどのように考えればいいかを把握しておきましょう。

この記事では、共働き夫婦の平均貯蓄額やしっかりと貯蓄が行える家計のモデルケースなどを解説します。

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共働き夫婦の平均貯蓄額

 

貯蓄について考えるときには、漠然と目標を設定するよりも、まずは他の人がどれくらいの金額を貯めているのかを知っておくことが大事です。

 

総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編(2020年)」によれば、20代から50代の世代別平均貯蓄額は2人以上の世帯で以下のようになっています。

年齢

平均貯蓄額

20~29歳

376万円

30~39歳

760万円

40~49歳

1,081万円

50~59歳

1,703万円

年齢が高くなるほど収入は増えていく傾向にありますが、20~40代の世帯の場合は、子どもの教育資金や住宅ローンの返済などの支払いがかさんでしまい、思うように貯蓄に回せないといった事情があるようです。

貯蓄

 

共働きか片方のみの収入かによっても、貯蓄に対する意識の差が異なります。

 

二人暮らしをする人に聞いたお金に関して取り組んでいること・心がけていることを聞いた調査によれば、二人暮らしで共働きの場合は、貯金や貯蓄をしている人が7割弱、節約をしている人も6割を超える結果となりました。

 

二人とも収入あり(493名)

自分の収入のみ

124名)

相手の収入のみ

174名)

貯金・貯蓄をしている

67.3%

49.2%

60.3%

節約をしている

61.5%

49.2%

72.4%

(LIFULL HOME’S調べ)

 

相手の収入のみで生活している人は相手を気遣ってのことか、節約をしている人は7割以上、貯金や貯蓄をしている人も6割と節約意識が高いことが分かります。

 

一方、自分の収入のみで生活している人で貯金や貯蓄、節約をしている人は約5割とやや少なめです。収入源が誰かによって、お金に関する意識に差があることがうかがえます。

 

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節約

 

それでは貯蓄をしていくためにまずどのような節約に取り組んだらいいのでしょうか。

二人暮らしの人が節約のために行っていること・心がけていることトップ10を紹介します。

1

ポイントやクーポンを利用する 

66.0%

2

自炊をする 

63.1%

3

安いお店で食材や日用品を買う

54.5%

4

クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレスで買い物をする 

52.1%

5

食材や日用品のまとめ買いをする 

36.8%

6

外食を控える 

33.9%

7

洋服など身に着けるものをできるだけ買わない 

28.2%

8

不要な保険に入らない

27.4%

9

格安SIM・スマホを利用している 

26.7%

10

フリマアプリで不要なものを売る 

23.0%

対象:二人暮らしをしている人(791名)

LIFULL HOME’S調べ

 

ポイントやクーポンを利用して買い物する人、自炊をして節約している人は6割以上。

 

3位~5位は、安いお店を選んだり、キャッシュレス決済を活用してお得に買い物したり、まとめ買いをするなどの買い物時のちょっとした工夫で節約できる項目が並んでいます。

 

また、自炊をして外食を控えるなど、食費を節約する人も多いことがうかがえます。

 

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老後の生活にはいくら必要? 基本的な考え方

 

「家計調査報告 家計収支編(2020年)」によると、65歳以上の夫婦2人・無職世帯の平均家計支出は、1ヶ月あたり22万4,390円となっています。

 

ただし、内訳では住居費が1万4,585円となっているため、持ち家の比率が高いことが分かります。

 

賃貸物件のケースでは、さらに必要となる費用が増えます。一方で、収入は25万6,660円となっており、その大部分が年金などの社会保障です。

 

可処分所得のベースで見れば22万5,501円となり、1ヶ月に必要な支出と比較をするとあまり余裕がないといえるでしょう。

 

ここで示している金額はあくまで平均なので、たとえば実際の収入が17万円だとすると、毎月5万円あまりの赤字が発生することになります。

 

1ヶ月の赤字幅としてはそれほど大きな金額でないように思えても、20年間不足すると考えれば「5万円×12ヶ月×20年=1,200万円」と大きな金額が必要です。

 

1ヶ月あたりの赤字額をもとに、老後資金としていくら必要かを割り出してみるとスムーズに計算できるでしょう。

 

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共働き夫婦で賢く貯金をするためのポイント

 

貯蓄は長期的な取組みとなるので、計画的に行っていくことが重要です。ここでは、夫婦で賢くお金を貯めていくコツを紹介します。

 

共働きの世帯が上手にお金を貯めていくには、家計をどのように管理しているかで方法が異なります。

 

夫婦の財布を1つにまとめている「家計共有型」の場合であれば、夫婦どちらかの収入をそのまま貯蓄に回すのがおすすめです。

 

収入が多い方のお金で生活費をまかない、少ない方については定期預金に預けるなどして、目的別に収入を使い分けてみましょう。

 

一方で、夫婦の財布が別々の「家計独立型」の場合は、毎月一定額を共通の口座にそれぞれ預け入れる方法がおすすめです。

 

夫婦で力を合わせて貯蓄をしているという実感が湧きやすく、計画的にお金を貯めていくことが可能です。

 

毎月の収入から一定の貯蓄額を確保する一方で、支出についても見直すことが必要です。

 

外食の回数を減らしたり、格安スマホに切り替えて通信費を抑えたりするだけでも、夫婦2人分となるのでそれなりの金額が節約できます。

 

また、変動費だけでなく毎月一定額がかかる固定費についても見直してみましょう。固定費のなかでも、大きな割合を占める家賃を見直してみると、生活に余裕を生み出すきっかけをつくれることがあります。

 

貯蓄の一部を資産運用してみると、銀行に預けているよりも効率的にお金を増やしていける可能性があります。

 

つみたてNISA やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、国が後押しする仕組みを活用すれば、節税の恩恵をうけながら、資産運用が行えます。

 

少額からでも始めてみることで、お金に関する知識を養っていくきっかけにもなるでしょう。

手取りの20%を貯蓄に回せる家計簿のモデルケース

 

しっかりと貯蓄を行っていくには、夫婦間での協力が欠かせません。設定した目標金額を達成するために、家計における支出の目安を共通認識として持っておくとよいでしょう。

 

最後に、夫婦2人世帯の家計支出の目安となる割合を紹介しますので、家計簿をチェックしたり夫婦で話しあったりする際の参考データにしてみてください。

費用項目

内容

目安となる割合

住居費

家賃・管理費・家具家電購入費など

25%

食費

食事代・外食費

15%

水道光熱費

電気・ガス・水道などの公共料金

5%

通信費

携帯電話代・インターネット回線料

6%

保険料

生命保険料・損害保険料など

4%

日用品費

生活必需品の購入費

2%

交際費

飲み会などの費用

2%

被服費

衣服など身に着けるものの費用

3%

娯楽費

趣味や娯楽にかかる費用

3%

小遣い

自由に使える費用

12%

その他

臨時の出費・予備費

3%

貯蓄

子どもの教育資金・老後資金など

20%

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共働き夫婦

 

  • 家計調査報告の集計結果によれば、年代別に平均貯蓄額が異なる
  • 収入源に応じて、貯蓄に対する意識は異なる
  • 節約は日々のちょっとした工夫で取り組むことができる
  • 老後に必要な資金をシミュレーションして、具体的な目標貯蓄額を割り出してみよう
  • 変動費だけでなく、固定費も見直して毎月の収支のバランスをとることが、継続的な貯蓄につながる

 

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更新日: / 公開日:2022.08.10