土地や建物などを保有しているときに課税される固定資産税。
支払い方法には、さまざまな種類があり、これまでも窓口での現金払いのほか、クレジットカード決済や口座振替、決済サービスであるペイジー(Pay-easy)などを利用することができました。
今回は新たな支払い方法として導入が始まっている「PayPay」での支払いについて、具体的な方法や注意点を解説します。
※掲載内容は、2022年5月6日時点のものになります。最新の情報については、PayPayまたは各サービスの公式ホームページをご確認ください。
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固定資産税はPayPay払いも可能

固定資産税はPayPayでも支払うことができます。
税金決済時の効率化を図るために、国が主導となってキャッシュレス決済の拡大を行っているなかで、スマートフォンで簡単に利用できるPayPay払いも普及し始めています。
ただし、固定資産税は地方税なので、対応が可能かどうかは自治体によって異なります。
PayPayの公式サイトでは、住んでいる地域がPayPay払いに対応しているかを簡単に調べることができるので、まずは利用可能かどうかをチェックしてみましょう。
簡単4ステップ! 固定資産税をPayPayで支払う方法

PayPayでの支払いは、とにかく簡単に導入できるのが特徴です。具体的には、支払いまでに以下の4つのステップがあります。
PayPayで支払う方法
- 必要な金額をチャージしておく
- アプリを開いて「スキャン」もしくは「請求書払い」をタップする
- 固定資産税の納付書のコンビニ収納用バーコードをスマートフォンのカメラでスキャンする
- 支払先と内容を確認して「支払い」をタップする
このように、送付された納付書のバーコードをスキャンすれば、自動的に支払先や内容が反映されるので便利です。
ひとつ、注意しておきたいのは、事前に残高のチャージを済ませておく必要があるということです。
通常、PayPayでは事前に登録しておいたクレジットカードでも支払いが行えますが、固定資産税の支払いには利用できないので気をつけましょう。
物件を探す 売却を相談する不動産会社を探す固定資産税をPayPayで支払う3つのメリット

PayPayでの固定資産税納付には、さまざまなメリットがあります。ここでは、3つに分けて詳しく見ていきましょう。
自宅にいながら納税できる
もっとも大きなメリットは、自宅から支払いを済ませられる点にあります。
通常の窓口払いであれば、金融機関やコンビニなどに足を運ぶ必要がありますが、PayPay払いなら納付書が手元にあれば、どこからでも支払いが完了します。
決済手数料がかからない
クレジットカードで支払いを行う場合には、自治体によって決済時に手数料が数百円程度かかってしまうことがあります。また、固定資産税を分納で納める場合にも、支払うたびに決済手数料がかかってしまうのが一般的です。
一方、PayPayであれば、通常払いと分納払いのどちらを選んでも決済手数料はかかりません。
事前の手続きは不要
支払い手順のところでも解説をしましたが、PayPayは支払いにあたって、特に準備の必要がないことも魅力です。専用のアプリをスマートフォンにダウンロードして、支払い方法を設定しておけば、納付書をスキャンするだけで支払いを済ませられます。
口座振替などでは、専用サイトや窓口であらかじめ申し込みをしなければならないため、PayPayと比べて手続きが多くなってしまいます。
固定資産税をPayPayで支払うときの注意点

さまざまなメリットのあるPayPay払いですが、いくつか注意しなければならないポイントもあります。
領収書は発行されない
PayPay払いで納税をする場合には、領収書が発行されません。支払金額そのものは、アプリから履歴を通して確認できますが、期別の確認などはできないため、領収書が必要な人は現金払いを選びましょう。
なお、固定資産税の納付を証明する納税証明書は、PayPay払いでもきちんと発行されます。
ただし、納付が確認されるまでには数週間程度の時間がかかってしまうので、すぐに納税証明書が必要な場合はそれ以外の方法を選択しましょう。
口座振替の場合は事前に停止手続きをしておく必要がある
これまでの納付において、口座振替を利用していた場合には、PayPay払いを実行する前に、口座振替の廃止手続きを行う必要があります。
口座振替の利用者には、スマートフォン決済用の納付書が送付されないため、あらかじめインターネットなどで停止しておきましょう。
物件を探す 売却を相談する不動産会社を探す【メリット・デメリット比較表】固定資産税の支払い方法一覧

固定資産税を支払う方法には、PayPayのほかにも、さまざまなものがあります。最後に、それぞれの主な特徴とメリット・デメリットを表で確認しておきましょう。
支払い方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
現金払い | ・領収書を受け取れる | ・還元などの特典はない ・窓口まで行かなければならない |
口座振替 | ・支払い忘れが起こらない | ・還元などの特典はない |
クレジットカード | ・ポイント還元がある | ・決済手数料がかかる |
電子マネー(WAONやnanacoなど) | ・ポイント還元がある ・領収書を受け取れる | ・支払金額の上限がある |
スマートフォン決済 | ・手続きが簡単 ・ポイント還元率が高い | ・還元には条件が必要な場合もある |
ペイジー | ・スマートフォンやATMから決済可能 | ・ポイント還元がない |
PayPayの場合、ポイント還元がある点をクレジットカード払いや電子マネーと比較をしてみると、自分に合っている方法かどうかを見極めやすいでしょう。
クレジットカードの場合は、すでに所有していれば手続きを簡単に済ませられる半面、決済手数料がかかってしまうのが難点です。
また、電子マネーの場合は、領収書を受け取れるのがメリットですが、支払金額の上限には注意が必要となります。
具体的には2022年3月時点、WAONは5万円まで、nanacoは10万円までと上限が決められているので、一括払いなどで金額が大きくなりそうな人は、PayPayを選択するのもひとつの方法です。
ただし、PayPayでも「1枚の納付書につき30万円まで」という上限はあるので、一括払いで30万円を上回ってしまうようなら、3ヶ月ごとの分納を選択しましょう。
固定資産税には、分納と一括払いによる負担額の違いがなく、PayPay払いなら手数料もかからないので、分納をしても金銭的なデメリットは特にありません。
このように、PayPayは固定資産税の支払い方法のなかでも、比較的にメリットを得やすい手段といえます。初めて固定資産税を納付する人や、これまでの支払い方法に物足りなさを感じていた人は、新たに利用を検討してみるのもいいでしょう。
まとめ

- 固定資産税はPayPayでも支払い可能
- ただし、自治体によってはPayPay払いに対応していない場合もある
- 手続きが簡単なのに加えて決済手数料がかからないのがメリット
- 口座振替を利用していた場合には、先に利用停止手続きを済ませておく
- さまざまな固定資産税の支払い方法を比較して、適した選択肢を見つけよう
更新日: / 公開日:2022.05.06

