不動産を売却する際には、およそどの程度の金額が相場なのか、なかなかわかりづらいものです。特に一戸建てを売却する際には、その土地の価格をどう評価するのかによって売却価格も大きく変わってきます。そんな時、相場を調べるための一つの目安として「路線価」というものがあります。

基本的に路線価は税金を算出するものであり、実勢価格とは違いますが、不動産購入を検討する際に知識として知っておくのも良いでしょう。そこで今回は、路線価に関する基本知識と路線価を用いた不動産の価格算出方法について解説します。

路線価とは毎年7月頃に国税庁から発表される「土地」の相場を知るための一つの指標で、市街地などの道路に面する宅地1㎡あたりの評価額のことです。

 

路線価は、もともと土地を相続又は贈与した場合の評価額を算出する際の、課税価格の基準となる非常に重要な指標で、相続税や贈与税、さらには固定資産税などの税額算出の基礎となる基準です。なお、路線価の決定にあたっては国が実際の売買事例や公示地価、不動産鑑定士の鑑定評価、その他精通している者の意見などを総合的に勘案して決められているため、実際の売買相場を知るための一つの指標にもなります。

 

路線価は、国税庁のホームページで閲覧することが可能です。

 

路線価とは?

路線価とは?

それでは実際に路線価を使って土地の評価額を計算してみましょう。今回は、東京を代表する住宅地である“東京都世田谷区世田谷1”を例に土地の評価額を算出してみます。

 

路線価は宅地1㎡あたりの価格を表しており、路線価図には“千円単位”で表示されています。路線価図で世田谷1丁目付近を見てみましょう。例えば、世田谷1丁目の世田谷通り沿いに“470C”と記載された円があります。これが路線価です。470というのは、この世田谷通り沿いの1㎡あたりの土地の価格が47万円であることを意味しています。なお、その次のCについては借地権割合を示していますが、今回は計算に必要がないため細かくは触れません。

 

仮にこの世田谷通り沿いに面している100㎡(奥行10m)の土地があるとして、その評価額を算出してみたいと思います。

 

土地が一路線つまり、一つの道路のみに面している場合は、利用効率が悪くなるため、先ほどの路線価に若干の補正を加えます。それが“奥行価格補正率”です。奥行価格補正率は、その土地の路線からの奥行(m)と地区区分によって決まっています。今回の世田谷1丁目の場合は“高度商業地区”に該当するため、奥行価格補正率は“0.98”です。
では実際に計算してみましょう。

47万円(路線価)×0.98(奥行価格補正率)=46万600円

これが1㎡あたりの価格です。土地の面積が100㎡ですので、路線価を用いた評価額は次の通りです。

46万600円×100㎡=4,606万円

 

一路線のみに面している場合(イメージ)

一路線のみに面している場合(イメージ)

土地が2つの路線に面している場合は、もう少し複雑です。この場合はまずそれぞれの路線価に奥行価格補正率を乗じて、導き出された価格のうち高い路線の方を“正面路線価”、低い方を“側方路線価”とします。

 

仮に100㎡の土地(10m×10m)が世田谷通りと路線価410の道路の2路線に面している角地と仮定します。
この場合、世田谷通りが正面路線価となり、もう一方が側方路線価です。

47万円(路線価)×0.98(奥行価格補正率)=46万600円

これが正面路線価です。ここに次の計算式によって算出した金額をプラスして補正します。

 

41万円(側方路線価)×0.98(奥行価格補正率)×0.1(側方路線影響加算率)=4万180円

 

46万600円+4万180円=50万780円

これが、2路線に面している土地の1㎡あたりの価格です。
よって導き出される土地の評価額は以下の通りです。

 

50万780円×100㎡=5,007万8,000円

 

このように、2路線に面している土地の計算は、一路線の場合と違って若干複雑なので注意しましょう。

 

2路線に面している場合(イメージ)

2路線に面している場合(イメージ)

 

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