先の見えないコロナ禍において、個人事業主(フリーランス)として就業している人の中には、今後の収入に対して不安を感じている人もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、個人事業主(フリーランス)が活用できる4つの家賃補助や給付金制度(2021年7月時点)について解説していきます。

またLIFULL HOME'Sでは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で所得の減少や失業などにより住まいにお困りの方々に対して、各種支援を行っている不動産会社の物件を探すことができます。お困りの方はご活用ください。
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個人事業主(フリーランス)が使える家賃補助「住居確保給付金」について

 

「住居確保給付金」とは、離職などの理由によって収入が減少し、家賃の滞納が発生するおそれのある人を救済するという国の制度です。生活困窮者自立支援法に基づき、コロナ禍となる以前の2013年から行われています。

 

社会情勢等により休業や離職に至るケースでは、賃貸物件に住んでいる場合に家賃の支払いが難しくなることも少なくありません。このような人に対し、住居確保給付金として一定期間家賃相当額が支給されますが、申請できるのは原則として一生に一回のみとなっています。

 

それでは、厚生労働省の生活支援特設ホームページで公開されている情報を基に、住居確保給付金の詳細について見ていきましょう。

住居確保給付金(初回)の申請期限について、公式ホームページ上での記載はありません(2021年7月16日時点)。

 

ただし、コロナ関連の給付金の動向から考えると、社会や経済の状況だけでなく予算の理由から申請期限が突如決定される可能性もありますので、申請時期にはご注意ください。

住居確保給付金の給付対象となるのは、主な生計維持者が基本的に下記のどちらかを満たす場合です。

給付対象

A. 2年以内に離職または廃業

B. 給与等を得る機会が、離職・廃業と同程度まで減少

以前の住居確保給付金の対象はA「離職・廃業した人」のみでしたが、2020年4月20日の改正により、B「給与等を得る機会が離職・廃業と同程度まで減少している」という状況にあるフリーランスも含まれるようになりました。そして、2020年7月分から対象者Bの方へも住居確保給付金の支給が開始されています。

 

個人事業主における「給与等を得る機会が、離職・廃業と同程度まで減少」した状況とは、今回のコロナ禍による影響で発注元などからイベントの中止や仕事の取り消しを受け、仕事がないときと同じ収入状態であることを指します。

 

したがって、住居確保給付金を希望するために、サラリーマンが仕事をやめたり、個人事業主が廃業をしたりする必要はありません。国籍も問われませんし、主たる生計維持者であれば学生でも支給対象となります。

住居確保給付金を適用するためには、上記のABどちらかを満たす対象者であることに加え、以下の収入・資産・求職活動に関する条件にすべて当てはまる必要があります。

 

ここからは、詳しい条件について解説していきます。

収入・資産に関する条件

住居確保給付金を適用するための世帯収入や資産の条件は、厚生労働省の公式サイトで以下のように記載されています。

収入要件

直近の月の世帯収入合計額が、以下のCとDの合計額を超えないこと。

 

C. 基準額(市町村民税均等割が非課税となる収入額の1/12)

D. 実家賃額(駐車場代は含まず。※住宅扶助額が上限)

東京都特別区における世帯収入合計額の上限額(月)の目安は、以下のとおりです。

収入要件

単身世帯

2人世帯

3人世帯

4人世帯

5人世帯

基準額

(C)

8万4,000円

13万円

17万2,000円

21万4,000円

25万5,000円

家賃上限

(D)

5万3,700円

6万4,000円

6万9,800円

6万9,800円

6万9,800円

C+D

(上限月額)

13万7,700円

19万4,000円

24万1,800円

28万3,800円

32万4,800円

参照:離職して住居に困っている方(住居確保給付金事業)|江東区

https://www.city.koto.lg.jp/250251/fukushi/sekatsu/kashitsuke/47855.html

 

※「住宅扶助額」とは、最低限度の生活を維持することが難しい世帯に対して給付される、家賃や地代などの住宅維持費です。住宅扶助額については自治体ごとに厚生労働省が定めています。

 

資産要件

世帯の預貯金の合計額(E)が、上記基準額(C)の6月分以下(ただし100万円を超えない額)。

東京都特別区の場合の目安は以下の表です。

資産要件

単身世帯

2人世帯

3人以上の世帯

世帯の預貯金合計額(E)<

50万4,000円

78万円

100万円

参照:生活を支えるための支援のご案内|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000622924.pdf

求職活動に関する条件

住居確保給付金の適用となるには、求職活動についても以下のような努力をしていることが条件となっています。

 

・個人事業主で廃業届を出して2年以内の人

ハローワークへの求職申し込みや職業相談(月2回)を行い、企業へ積極的に応募したり面接に臨んだりすること(週1回)。ただしコロナ禍ということもあり、求職の申し込みについては当面不要で、訪問回数についても各自治体の判断で減らすことが可能です。

 

・離職・廃業と同程度まで減少している人

アルバイトをしたり職業訓練におもむいたりするなど、生活を立ち直らせる活動を行うこと。フリーランスの個人事業主の場合はこちらに当てはまり、ハローワークへの求職申し込みは求められていません。

住居確保給付金の支給額は住宅扶助額が上限となっており、住んでいる自治体によって異なります。また、世帯人数によっても変わってきます。

 

支給額の算出方法は以下の2種類となっていますので、自分に当てはまるほうの式をご利用ください。

1.世帯収入額が基準額(C)以下の場合:

家賃額がそのまま支給されますが、上限は住宅扶助額の範囲内となっています。

 

世帯収入額が基準額(C)以下の場合

引用:住居確保給付金|厚生労働省

https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/index.html

2.世帯収入額が基準額(C)を超える場合:

「基準額(C)+家賃額(D)―世帯収入額=支給額」となります。こちらも上限は住宅扶助額となっています。

 

世帯収入額が基準額(C)を超える場合

引用:住居確保給付金|厚生労働省

https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/index.html

 

東京都特別区の場合の支給上限額はこちらです。

東京都特別区

単身世帯

2人世帯

3人以上の世帯

支給上限額

5万3,700円

6万4,000円

6万9,800円

住居確定給付金の支給期間は原則3ヶ月間です。ただし、その後も条件を満たしている場合は2回の延長が可能です(最長で9ヶ月間)。

 

また、初回の申請が2020年度中(2020年2月~)で以下を満たす人に限り、住居確保給付金の支給が終了した場合でも、3ヶ月間の再支給(3回目の延長申請)が可能です。こちらは3回目の延長申請となり、通算で12ヶ月間の支給ということになります。

 

再支給が可能となるのは、以下の2つを満たす人です。

  • 世帯の預貯金合計額が、基準額の3ヶ月分よりも低い(ただし50万円を超えないこと)
  • 求職活動を熱心に行っている

求職活動については、こちらも新型コロナウイルス感染症まん延の影響により、求職の申し込みは当面不要、訪問回数についても各自治体の判断で減らされています。詳しくは住んでいる自治体までお問合わせください。

 

また、こちらの再支給の申請期間は、2021年3月末日から2021年9月末へと延長されています(2021年7月16日時点)。

住んでいる自治体にある生活困窮者自立相談支援機関(以下、自立相談支援機関)にて、申請や相談をすることが可能です。

 

手続きの流れは以下のようになっています。

手続きの流れ

  1. 自立相談支援機関へ相談・申請する
  2. 自立相談支援機関より自治体(市区町村または都道府県の役場)へ申請書等の送付
  3. 自治体より自立相談支援機関へ決定通知書等の送付
  4. 自立相談支援機関から申請者へ決定通知書等の送付
  5. 賃貸物件の大家さん・管理会社等の口座へ、自治体より住居確保給付金が振り込みで支給される

住んでいる自治体の相談窓口はこちらで検索してください。

 

・住居確保給付金 申請・相談窓口

https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/counter.html

 

申請時に必要となる主な書類は以下のとおりです。

【住居確保給付金の申請に必要な書類】

本人確認書類

運転免許証、個人番号カード(マイナンバーカード表面)、パスポート、各種福祉手帳、健康保険証、住民票、戸籍謄本等の写し等。顔写真付きの証明書がない場合は2つ以上必要となる場合があります。

収入が確認できる書類

世帯全員分(同居親族を含む)の給与明細、年金等の公的給付金の証明書等(各種控除がされる前の額が分かるもの)。

預貯金額が確認できる書類

世帯全員分(同居親族を含む)の金融機関の通帳の写し。

離職、廃業、就労日数や就労機会の減少が確認できる書類

【離職・廃業後2年以内の場合】

離職票や離職証明書、廃業届等。

 

【個人の責任・都合によらず給与等を得る機会が、離職・廃業と同程度まで減少している場合】

(例)雇用されている人の場合、勤務日数や勤務時間の減少が確認できるシフト表等。

参照:住居確保給付金 手続きの流れ|厚生労働省

https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/flow.html

 

必要書類は申請先によって異なる場合がありますので、上記でご紹介した「住んでいる自治体の相談窓口」に確認しましょう。

 

住居確保給付金についての公的な情報や詳細はこちらです。

・生活支援特設ホームページ|厚生労働省

https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/index.html

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フリーランスイメージ

 

「住居確保給付金」以外にも、個人事業主が適用される国からの給付金が複数あります。ここからは、個人事業主(フリーランス)を対象とした給付金を中心に3つご紹介しましょう。

こちらは、2021年4月以降の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴い、営業や外出が滞り、売上が昨年もしくは一昨年の同月比で半分以下となった中小企業や個人事業主を手助けする支援金です。

申請期限

  • 4、5月分:2021年6月16日~8月15日
  • 6月分:2021年7月1日~8月31日
  • 7月分:2021年8月1日~9月30日
  • 8月分:2021年9月1日~10月31日

対象者

以下の支給条件をすべて満たす中小法人や個人事業主(業種・所在地は不問)。

支給条件

  • 対象月の緊急事態宣言措置またはまん延防止等重点措置に伴う飲食店の休業・時短営業・外出自粛などの影響を受けていること。
  • 2021年4月からの月間売上が、2019年または2020年の同月比で50%以上減少。
  • 2019年以前から事業を行っていて、今後も事業を継続する意思があること(個人事業主の場合)。

支給額

  • 支給額=2019または2020年基準月の売上-2021年の対象月の売上

    (個人事業主の上限は10万円/月)

申請方法

申請方法は基本的にオンラインとなっています。

  1. 月次支援金サイトのマイページ上で仮登録し、申請IDを発行
  2. 登録確認機関から事前確認を受ける
  3. マイページ上で月次支援金を申請(2回目以降はここから)

必要な書類はこちらです。

・事前確認時

本人確認書類、収受日付印有りの確定申告書の控え(2019年、2020年分)、帳簿書類、事業取引記録のある通帳、自署の宣誓同意書。

・申請時

同上

 

月次支援金の詳細はこちらをご覧ください。

・中小法人・個人事業主のための月次支援金|経済産業省(中小企業庁)

https://ichijishienkin.go.jp/getsujishienkin/index.html

こちらは、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴い、営業時間短縮や休業などの協力をした事業者に対し、都道府県や市町村など自治体ごとに設けている支援金です。東京都の「営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金」を例に挙げて詳細をご紹介します。

 

参照:営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金のご案内-中小事業者向け-|産業労働局(東京都)

https://2021.jitan.metro.tokyo.lg.jp/apr1/index.html

申請期限

  • 2021年4月12日~5月11日実施分:6月30日~8月20日
  • 2021年5月12日~5月31日実施分:7月26日~8月31日
  • 2021年6月1日~6月20日実施分:7月26日~8月31日
  • 2021年6月21日~7月11日実施分:未定

対象者

以下の支給条件に適用し、都内で主に飲食店を経営する中小事業者(中小企業および個人事業主)。

支給条件

  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的として、指定の全期間において営業時間短縮(~20時)や休業の要請に対して、全面的に協力していること。

支給額

支給額はエリア・1日あたりの売上高・期間によって異なります。店舗が特別区にあり、売上高が10万円以下の場合は以下のとおりです。

支給額=一律4万円×要請日数(30日)

申請方法

申請方法は、基本的にオンラインとなっています。

  1. 協力金専用ポータルサイトにて仮アカウントを登録
  2. 仮登録完了メールを受け取る
  3. マイページへログイン
  4. 申請方法の選択(初回は通常申請、2回目以降は簡易申請を選択)
  5. 申請情報を登録、書類をアップロードする

申請に必要な書類を以下にまとめました。

通常申請時

申請者情報

感染拡大防止協力金申請書(郵送のみ)、確定申告書の控え(1日の売上高10万円以下では省略可)、誓約書、本人確認書類(写し)、支払金口座振替依頼書(郵送のみ)、振込先口座・口座名義人確認書類

店舗ごとに必要

売上高の証拠書類(1日の売上高10万円以下では省略可)営業許可書(写し)、営業時間短縮および酒類の提供時間の状況確認書類、罹災(りさい)証明書等(必要な人のみ)、感染拡大防止徹底点検済証の写し(提出した場合のみ※の省略可)

 

※光熱水費等のお知らせ、店舗の内外観の写真、感染防止徹底宣言ステッカー記載の店名が判別できる写真、コロナ対策リーダーの宣誓書(写し)

 

全国の各協力支援金についての詳細はこちらをご覧ください。

・休業協力・事業継続に関する支援金(都道府県別)|独立行政法人中小企業基盤整備機構

https://j-net21.smrj.go.jp/support/covid-19/kyugyo/index.html

こちらの補助金は、コロナ時代に求められる経営計画を作成し、感染拡大防止と事業継続の両立を目指す小規模事業者に対して支援するものです。

 

たとえば宿泊者のみに提供していた料理を、テイクアウトでも購入できるようにした旅行事業者、大部屋に間仕切りを設けて個室化させた飲食事業者などが当てはまります。

申請期限

  • 第3回受付:2021年7月12日13時~9月8日17時
  • 第4回受付:2021年9月初旬予定~11月10日17時
  • 第5回受付:2021年11月初旬予定~2022年1月12日17時
  • 第6回受付:2022年1月初旬予定~3月9日17時

対象者

以下の支給条件をすべて満たす個人事業主(商業・サービス業・宿泊業・娯楽業・製造業その他)や特定非営利活動法人が対象となっています。

支給条件(個人事業主の場合)

  • 直近過去3年分または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円以下。
  • 申請時の内容に偽りがないこと。
  • 補助事業の実施期間と完了後にも、誓約事項(反社会的勢力排除等)に記載された内容に該当しないこと。
  • 過去に持続化補助金(一般型、コロナ特別対応型、低感染リスク型ビジネス枠)で採択されていないこと。

補助率・補助上限額

  • 補助率:3/4(上限額100万円)。
  • 補助対象経費:機械装置、広告費、委託費、感染防止対策費など12種類。

※感染防止対策費については補助金総額の1/4(最大25万円)が上限。ただし、緊急事態措置に伴う特別措置としていずれかの月の売上高が2019年または2020年の同月よりも30%以上減少した場合には、感染防止対策費の上限を補助金総額の1/2(最大50万円)まで引き上げられます。

申請方法

申請方法は基本的にオンラインとなっています。

  1. 電子申請の「GビズIDプライムアカウント」を取得する(1週間ほどかかります)
  2. 提出書類の準備
  3. 「Jグランツ」にログインして申請する
  4. 審査(数ヶ月かかります)
  5. 公式ホームページにて審査結果公表

書類に不備があると不採択となりますので注意しましょう。

 

申請時に必要な書類はこちらです。

・提出書類

(個人事業主の場合)

【様式1】経営計画および補助事業計画書、【様式2】宣誓・同意書、【様式3】月間事業収入減少証明、2020年の確定申告書(収受日付印必須)、その他

 

詳細はこちらをご覧ください。

・小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>補助金事務局ホームページ

https://www.jizokuka-post-corona.jp/

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フリーランスや個人事業主として就業している人に対しても、国や各自治体によってさまざまな給付金制度が準備されていますので、まずは正しい最新の情報を知り、該当する場合には利用していきましょう。

 

またLIFULL HOME’Sでは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で所得の減少や失業などにより住まいにお困りの方々はもちろん、国籍、年齢、性別などさまざまなバックグラウンドを持つ方々に対して、さまざまな支援を行っている不動産会社の物件を探すことができますので、まずはご活用ください。

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更新日: / 公開日:2021.08.02