住宅ローンの返済中には、家庭内での事情や仕事環境の変化といったさまざまな出来事が想定されます。

そのため、しばらくの間は順調に返済を続けられていても、何かの拍子で途中から住宅ローンの返済が苦しくなってしまうこともあるでしょう。

今回は住宅ローン返済が辛くなってしまう理由や、負担を減らすための考え方、避けるべき選択肢について詳しく解説します。
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苦しくなった住宅ローンの返済

住宅ローン返済が途中で辛くなってしまう理由としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • 返済計画に無理があった
  • ボーナス払いを前提としていたが、途中でボーナス事情が変わった
  • 健康状態の変化によって収入が減少した
  • 税金や修繕費などを見込んでなかった

そもそも借入時点でギリギリの返済計画を立てていた場合は、ちょっとした状況の変化でやりくりができなくなってしまいます。

 

「収入に対して高額なローンを組んでしまった」「返済期間を無理に短縮してしまった」といった場合には、月々の返済負担が手に負えなくなってしまうケースがあるのです。

 

また、ボーナス払いを前提としていた場合、職場事情の変化などによって返済が厳しくなってしまいます。ボーナスがいきなりゼロになってしまう可能性は低くても、減額されてしまうケースは決して珍しくありません。

 

それ以外の理由としては「ケガや病気などで収入が減少した」「税金やメンテナンスコストが思っていたよりかかった」といったものが挙げられます。

 

ある程度は事前に想定できるものの、不測の事態が起こった場合には、どうしても返済を続けられなくなってしまうこともあるのです。

 

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家計のダウンサイジングを行う

返済が苦しくなってしまったときでも、軽度であれば、少しの工夫で状況を改善できる可能性があります。ここでは、まず目を向けるべきこととして、手軽に行える対処法を紹介していきます。

もっとも手軽に行えるのは、家計の見直しをして、ダウンサイジングをする方法です。まずは月々の固定費に目を向けてみましょう。

 

通信費や保険料、車などの維持費、教育・娯楽費といった費用は、思っている以上に家計を圧迫してしまうものです。固定費を削減すれば、その後も安定的に節約を続けていけるため、家計への影響は大きいといえます。

家計の見直しだけで対応できない場合には、借りている金融機関に相談をしてみましょう。金融機関ごとに、住宅ローン返済に関する相談窓口があるので、状況が悪化する前に足を運ぶことが大切です。

 

相談の内容や事情によっては、「返済期間の延長」や「1年間は利息のみの支払いに変更」といった救済措置を受けられることもあります。

 

一定期間にわたって月々の返済負担が減るだけでも、返済を続けていけるケースは少なくないので、手遅れになる前に早めに相談することが重要です。

住宅ローンの新たな借り入れ

返済が苦しくなったからといって、無計画に行動を起こしてしまうと、かえって状況が悪化する場合もあります。

 

ここでは、返済が辛くなったときに「してはいけないこと」を4つに分けて解説していきます。

新たにほかのローンを借り入れれば、返済が苦しくなったときでも一時的に対応することはできます。しかし、住宅ローンはほかのローンと比べて、そもそも金利面で大きく優遇されているのです。

 

そのため、ほかのローンで対応しようとすると、かえって支出が増え、ほとんどのケースで家計が行き詰まってしまいます。

基本的には、一度の滞納で重大な問題が起こることはまれです。しかし、滞納したまま放置すると、最終的には「期限の利益」を失うこととなります。

 

期限の利益とは、期限の到来までは債務の履行を請求されない債務者の権利のことであり、喪失すると金融機関から残金を一括請求されてしまうのです。そして、その時点で残金を支払えない場合は、住宅が差し押さえられ、競売にかけられることになります。

 

競売されたとしても、ローン代金がまかないきれない場合は、残金は借金という形で残ってしまいます。つまり、住宅を手放さざるを得ないだけでなく、依然として返済を続けなければならない可能性もあるということです。

 

そのため、住宅ローンの滞納を放置しておくのは絶対に避けましょう。

今よりも安い物件に買い替えを行えば、返済額を縮小することは可能です。ただし、住宅の買い替えには、仲介手数料や登記費用などの諸費用がかかるため、コストは単純には計算できません。

 

よほど現在の住まいが高価で売却できるケースでない限り、損をしてしまう可能性もあるため、慎重な検討が必要です。

せっかくマイホームを持っているのであれば、一時的に賃貸に出して、賃料をローン返済に充てたいと考える人もいるでしょう。しかし、住宅ローンは「本人や家族が居住するための物件」であることが重要な条件となります。

 

そのため、無許可で賃貸に出してしまうと契約違反となり、最悪の場合は一括での返済を求められてしまうこともあります。また、許可を取るとしても、より金利の高い投資用の融資に切り替えなければならず、ローン負担が増える可能性もあるのです。

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住宅ローンを借り換える

返済が苦しくなり、手軽な方法では対応しきれない場合、対処法として住宅ローンの借り換えが挙げられます。

 

ここでは、借り換えのメリット・デメリットや判断基準について見ていきましょう。

今借りている住宅ローン金利よりも安い金利のものへ借り換えができれば、返済額を減らせる可能性があります。毎月の負担額が小さくなるだけでなく、総返済額も少なくなる点が大きなメリットです。

 

ただ、ローンの借り換えには新たに保証料や繰り上げ返済手数料、登記費用などのコストがかかります。そのため、事前にシミュレーションを行い、トータルコストをきちんと把握しておくことが大切です。

借り換えを行ったほうがいい条件の目安としては、次のような基準が挙げられます。

ポイント

  • 借り換え前後で1%以上金利が安くなる
  • 残金が1,000万円以上ある
  • 返済期間が10年以上残っている

これらの条件と見比べて、状況があまりにも異なっている場合には、借り換えによるメリットは小さいと判断できます。借換時には改めて審査を受けなければならないなどの注意点もあるため、慎重に検討しましょう。

家を売却する

どうしても返済ができなくなってしまった場合は、そのまま状況を放置しておくと最終的には競売にかけられてしまうことになります。競売はデメリットが大きいため、住宅を差し押さえられてしまう前に手を打っておくことが重要です。

 

ここでは、任意売却の仕組みについて解説します。

任意売却とは、住宅ローンの返済が滞ってしまったときに、金融機関の許可を得て住宅を売却する方法のことです。住宅を売却するという意味では競売と似ているものの、強制的に売却が進む競売とは大きな違いがあります。

 

競売の場合、裁判所を通して売却手続きが進められるため、市場価値と比べて売却額が低くなりがちです。そのため、売却後も多くの残債が残る可能性があるなど、大きなデメリットがあります。

 

一方、任意売却は金融機関の同意を得たうえで、不動産会社を自分で選ぶことができます。そして、通常の物件と同じように売却活動ができるため、競売よりも高い価格で買い手が見つかりやすいのです。

任意売却のメリットは、計画的に売却を進められる点にあります。引き渡しの時期を調整しながら、納得のいく価格で買い手を見つけることができるのです。

 

また、競売の場合は裁判所のホームページなどに情報が掲載されるため、周囲に事情を知られてしまう可能性もあります。任意売却は、あくまでも通常の売却活動と同じ手続きを踏むため、プライバシーが守られる点もメリットです。

 

ただ、ローンの残債と比べて住宅の査定価格が大幅に低いケースなどでは、金融機関の同意を得られない場合があります。また、同意が得られても、売却までにはタイムリミットがある点にも注意が必要です。

 

期限の利益を喪失してから、半年程度で「競売の入札通知書」が届き、そこに記載された入札開始日を過ぎると任意売却ができなくなってしまうのです。

任意売却は、競売と比べてさまざまなメリットがありますが、最大の違いはリースバックと組み合わせられる点にあります。リースバックとは、不動産売却後に買い手とリース契約を結び、賃料を払って引き続き住み続ける方法です。

 

自宅の所有権を手放す必要はあるものの、住まいの環境を変える必要はないため、精神的な負担は軽くなります。また、周囲に詳しい事情を知られるリスクも少なくなるのです。

 

さらに、金銭的な状況が改善され、まとまったお金を用意できるようになれば、買い手との交渉次第で自宅を買い戻せる可能性もあります。買い戻し金額は売却金額よりも高くなるのが一般的ですが、愛着のあるわが家を手放さずに済む点は大きな魅力となるでしょう。

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家の一括査定をする

自宅の買取額を査定してもらう際は、複数の会社に依頼しましょう。家の売却価格がそのままローン残債の返済に回るため、できるだけ高く査定をしてくれ、信頼できる不動産会社を見つけることが重要だからです。

 

その際は、Webに簡単な情報を入力するだけで複数社に依頼ができる、LIFULL HOME’Sの一括査定サービス「不動産売却査定」が便利です。

 

こちらは、全国の不動産会社に一斉に査定依頼を出すことができるサービスで、買い取りを相談できる会社を探すこともできます。2021年1月時点で736万人が利用している無料サービスなので、家の売却を検討中の方は利用してみてはいかがでしょうか。

  • 返済が苦しくなったと感じたら、まず「家計のダウンサイジング」と「金融機関への相談」が大切
  • 返済が辛いからといって滞納を放置するのはNG
  • 新たなローンの借り入れや安易な住み替え、無許可での賃貸は避ける
  • 状況によってはローンの借り換えで負担が軽くなる場合がある
  • 最悪のケースに備えて、任意売却の仕組みを理解しておくことが重要
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更新日: / 公開日:2021.05.27