賃貸住宅で生活している場合、毎月の家賃にいくらかかるかは家計を考えるうえで重要です。月々の支払いを考えると「できれば少しでも負担を軽くしたい」と思う人もいるのではないでしょうか。また、新型コロナウイルス感染症の流行により、経済的なダメージを受け、家賃の支払いが苦しくなったという人もいるかもしれません。そんなときに住宅手当や補助金制度があれば、非常に助かるものです。そこで、今回は賃貸住宅に住む人が受けられる家賃の補助に関してさまざまな制度を紹介します。

補助金

 

賃貸住宅を借りていて家賃の補助を受ける方法としては、勤務先からの補助、自治体からの補助などがあります。また、災害や感染症の流行など社会的に大きな出来事があった際に、国や自治体からの支援として補助金が給付されるケースもあります。以下に、具体的な制度の例(2020年11月現在)を挙げます。

 

勤務先からの補助(住宅手当)

会社員に対して、勤務先の企業などから支給されるものです。福利厚生の一環として給与にプラスして支払われるのが一般的です。

 

地方自治体からの補助

都道府県や市町村などから家賃の補助を受けられる場合もあります。低所得層向けのもの、高齢者を対象としたものなど自治体によって内容や条件が異なります。

 

経済的に困窮している人などに対する補助

「住宅確保給付金」など、失業などで生活が困窮し、家賃を支払うことが困難になった人へ家賃相当額を支給する制度もあります。代表的なものは「住宅確保給付金」。本来は離職・廃業から2年以内の人とされましたが、コロナ禍による生活不安に対する支援として、収入が減少し、離職と同じ程度の状況にある人も対象となるなど、範囲が拡大しました。

 

特定優良賃貸住宅

国や自治体が民間に提供した補助金で建てられた賃貸住宅で、入居した人に対して家賃の補助を行います。中堅所得者のファミリー層が対象となるため、所得基準などの制限があります。

 

次に、それぞれの制度の内容について、詳しく解説していきます。

勤務先からの補助金

 

勤務先によっては、住宅手当が支給されます。一般的には、毎月の給料に加算される形で支給されます。金額や支給の条件は企業によって異なりますが、厚生労働省「平成27年就労条件総合調査の概況」によると、2015年においては、労働者一人当たりの住宅手当の平均支給額は毎月1万7,000円でした。ただ、住宅手当の制度がない会社もあるので、希望する場合は就職や転職に際しては、募集要項の福利厚生や諸手当の項目を確認するようにしましょう。

 

なお、会社が所有している賃貸物件や社宅に住んでいる場合は、給料に加算されるのではなく、家賃の自己負担分を差し引かれた状態で給与が支給されるのが一般的です。

 

補助金の手続き

 

自治体が支給する補助金は、市区町村ごとに内容が異なります。一例として、東京都豊島区の例を紹介すると、「子育てファミリー世帯家賃助成制度」や、「高齢者世帯等住み替え家賃助成制度」といった制度があります。

 

「子育てファミリー世帯家賃助成制度」は、別の区から豊島区へ引越してきた子育て世帯が対象となる手当です。助成金額は転居前の家賃と区が定める基準家賃の差額の一部を助成します。

 

「高齢者世帯等住み替え家賃助成制度」は、アパートやマンションの取り壊しなどにより現在の住宅に住めなくなった場合、転居後の家賃の一部を助成する手当です。区内の賃貸住宅に住む高齢者世帯や障害者世帯をはじめ、低所得者や18歳未満の子どもを養育する世帯なども対象となります。

 

なお、自治体の助成金は税金によって賄われているため、上限金額や助成する条件などが細かく設定されていることもあります。自分が住む自治体ではどのような助成が受けられるのか、条件を満たしているかをよく確認しましょう。

コロナ禍で受けられる補助金

 

新型コロナウイルス感染症の流行により、経済的な影響を受けた人は多くいますが、そうした不測の事態によって家賃を払うのが難しくなった場合、国や自治体から以下のような支援を受けることができます。

 

住居確保給付金

離職や廃業などの理由で生活が困窮し、家賃の支払いが難しい人が対象となる補助金制度です。加えて、コロナ禍の営業自粛などによって収入が減少した人も対象となりました。手続きが完了すると、申請月の家賃分から大家さんや管理会社の口座へ直接給付金が振り込まれます。原則3ヶ月(最大9ヶ月)分、家賃相当額の支給を受けることが可能です。

 

家賃支援給付金

コロナ禍によって売り上げが減少した事業者に対して、地代・家賃の負担の軽減を目的として支給される補助金です。対象は中小企業やNPO法人などを含む小規模の法人、または個人事業主です。法人には最大600万円、個人事業主には最大300万円が一括支給されます。あくまでも事業者向けの対策であり、住宅の家賃に対する支援制度ではありませんが、たとえば自宅で仕事をしているフリーランスなど、住居と事務所を兼ねている場合は、住居の一部(事業用の地代・家賃として税務申告している部分)は給付対象となる場合があります。

家族

 

特定優良賃貸住宅とは、中堅所得者向けに優良な賃貸住宅を供給することを目的としたものです。2LDKや3LDKなど家族向きの間取りが多く、設備も充実しています。入居すれば、家賃に対して国や自治体からの補助金支給制度が適用されます。

 

入居の申し込みをするには、同居予定の家族がいること(単身不可)や、収入の基準を満たすことなど、いくつかの条件があります。また、申し込みの基準はクリアしていても、数に限りがあるので抽選となることも。細かな条件などは自治体によって異なるので、お住まいの市区町村の役所などが出している情報を確認しましょう。

 

LIFULL HOME’Sにも特定優良賃貸住宅の特集ページがあります。興味のある方はぜひチェックしてみてください。

自治体への相談

 

家賃の補助を受けるには、国から・自治体から・勤務先からなど、いくつかの方法があります。まずは勤務先や自治体などに問合せ、自分が受けられる補助制度はないかを確認してみてはいかがでしょうか。

 

※この記事は2020年11月時点の情報です。最新の補助金に関する情報は自治体のホームページ等をご確認ください。

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