「すてきなマンションを見つけたものの、育休中で収入が心配。ローンは組めるの?」

女性に限らず男性の育休取得も増えている今、夢のマイホーム計画と出産、子育てなどのライフイベントが重なる人も多いはず。一般的に収入が減ってしまう育休中、住宅ローンは組めるのでしょうか?

今回は育休中の住宅ローンの借り入れを解説。さらに審査のポイントと、住宅ローンの優遇を受けられる場合についてご紹介します。
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育休中の収入は勤務先からの給与の支払いではなく、雇用保険から育児休業給付金が支払われます。給付額は、2014年4月から育児休業開始前の賃金の67%に引き上げられました(2014年3月までは50%)。

 

それでも育休前の給与には至らないため、不安に思う人もいるでしょう。しかし、子育て環境が変化してきた今は、育休中でも借り入れの要件さえ満たしていれば、住宅ローンを組める金融機関も複数あります。

育休中の住宅ローンの借り入れはどのように審査されるのでしょうか。通常借り入れする住宅ローンの査定は年収額を基に審査されますが、育休中は年収が下がっている状態です。

 

審査への影響が心配ですが、育休中でも契約できる住宅ローンの場合、育休中の年収ではなく、「出産前の年収」と「復職後に想定される年収」をもとに審査されます。

育休中の住宅ローンの借り入れが可能かどうかは、収入以外の情報を含めて総合的な判断がなされます。重要なのは、「育休後に復職してしっかりと働くことができるのか」という点。育休が明けてから復職ができるか分からないという状態では、住宅ローン契約は難しくなります。

 

審査に通過するためにも、育休後の復職や見込まれる収入を明示できるように準備しましょう。育休取得前の「源泉徴収票」や「確定申告書」「育児休暇証明書(休職期間・復職予定時期の記載のあるもの)」「年収見込証明書」など金融機関が必要とする書類を揃えましょう。

夫婦で住宅ローンを組む時のパターン

夫婦で住宅ローンを組む場合には「連帯責務」と「連帯保証」の2パターンの借り入れ方法があります。また、夫婦それぞれがローンを組む「ペアローン」という選択もあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

夫婦がともに住宅ローンの債務者になり、収入を合算して審査を行う方法を「連帯債務」といいます。この場合、2人で1つの契約を結びますが、それぞれが連帯債務者となります。

夫婦のどちらかが住宅ローンの主たる債務者になり、一方は連帯して債務を負う保証人(連帯保証人)になる方法です。たとえば育休中の妻は連帯保証人となり、夫のみの名義で契約をする場合などが該当します。

夫婦がそれぞれ審査を受けて、それぞれが住宅ローンを組む方法です。育休中の場合では、収入を合算する連帯債務に比べると借り入れの条件が厳しくなります。

 

育休中に住宅ローンを組むのであれば、収入を合算する連帯債務を選択すると審査に通りやすいでしょう。また、夫婦で住宅ローンを組む場合、育休中に限らずそれぞれのパターンにメリットやデメリットがあります。ライフスタイルに合わせて選択するとよいでしょう。

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産休、育休中の住宅ローン。優遇も

住宅ローンの返済中にも、妊娠・出産などのライフイベントで家計に影響が出ることがあります。そうしたとき優遇措置を実施してくれる金融機関もあります。家族が増え、教育費などの支出も多くなる子育て期間。そのような優遇措置がある住宅ローンを選ぶのもポイントです。

元金の据え置きができる

産休・育休中は利息のみの支払いとなる元金据え置きを実施している金融機関もあります。また、契約者本人が産休や育休に入った場合だけでなく、「妻が産休・育休になった場合」にも適用できる場合もあります。

産後の金利優遇

金融機関によっては、産後6ヶ月以内の申請で、申し出から1年間の適用金利を年0.2%優遇してくれるプランを備えているところも。出産後は誰しも出費がかさむものなので、そうした優遇措置があると助かりますね。

子育て中の手数料優遇

子育て中に収入や支出の増減が発生するケースも少なくありません。そんなときに、変化に合わせて返済額を増減できるサービスを提供している金融機関もあり、20歳未満の子どもがいる場合は、手数料が無料になるなどの優遇措置も提供しています。子育てと住宅ローン返済は同時期に進行している場合が多いもの。子育て期間のこういった措置は多くの人にとってありがたい制度です。

 

いずれの優遇措置もそれぞれの金融機関が定めている条件を満たす必要があり、審査に通らない可能性もあります。産休・育休についてもしっかりと相談に乗ってもらえるか確認しましょう。

育休中でも住宅ローンが組めるかどうか解説しました。共働き世帯の増加など、現代の子育て環境の変化に合わせて、いくつかの金融機関では優遇措置や返済プラン設計をしています。住宅ローンを組むときには、夫婦のライフスタイルなどを踏まえて検討してみてください。

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更新日: / 公開日:2019.09.09