日本は災害の多い国ですから、どこに住んでいても被災する可能性はあります。
しかし、住宅ローンが残っている自宅が被災してしまったら、その後のローンの支払いはどうなるのでしょうか?

この記事では、住宅の二重ローンなどの被災ローン問題に注目し、被災前に実施できる対策や、被災後でもできる対処法について紹介します。
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残念ながら、被災した住宅のローンの支払いを当然に免除したり、減額できる制度はまだ施行されていません。
災害に遭って全壊したり、半壊して住めなくなってしまった自宅でも、住宅ローンは払い続けなければなりません

 


賃貸住宅に仮住まいするにしてもリフォームするにしても、住宅ローンの支払いとは別に家賃やローンが発生し、二重の支払いが必要になります。

 

災害で二重ローンを抱えないためには、自宅の建築前から対策をしておくことが最も有効です。
では、被災前にできる3つの対策について、メリット・デメリットをご紹介します。

 

各種保険に加入しておく
地震・火災・家財など、被災した時の経済的損失を保障する保険に加入しておくことができます。

 

デメリットは、築年数の上限や建物の構造などについて条件があることや、充実した保障を付けるためには月々の保険料もそれなりに高額になることです。
さらに、一部の保険会社では近年の災害の発生頻度や規模の拡大を考慮し、新規加入申込みを当面の間見合わせるとしています。

 

今後は、保険に加入したくてもできない、という事例が増えることでしょう。

 

災害に備えられる住宅ローンを選ぶ
災害が発生し、自宅が全壊もしくは半壊と認定された場合に、一定期間返済が免除される住宅ローンを用意している金融機関もあります。
保障内容は金融機関ごとに異なりますが、ある大手金融機関の場合は全壊認定で24回分の返済を免除、大規模半壊で12回分の返済を免除するとしています。

 

デメリットは、通常の住宅ローンよりも0.2~0.3%程度金利が上乗せされることです。
保険と同様、災害の増加によって金利が上昇したり、申込制限が設けられる可能性があります。

 

災害リスクの低い土地に住宅を建てる
まだ土地を選んでいる段階なら、できるだけ災害リスクの低い土地を探すこともできます。
海沿いや川沿いにも関わらず水害対策が不十分な土地や、埋立地や地盤の軟らかい土地、土砂崩れが懸念される土地など、災害時の被害が大きくなる土地は避けた方が良いでしょう。

 

利便性やロケーション、職場との距離など、理想通りの立地でなくなる可能性があるのがデメリットになります。

 

 

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被災後でもできることがあります。それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

 

被災ローン減免制度
被災したことで住宅ローンを返済できないことが確実な場合は、「被災ローン減免制度」を利用できます。
この制度を利用すれば、住宅ローンの支払いを減額または免除してもらえます。

 

適用のためには、世帯収入が730万円以下であることや、年収の40%以上をローンや家賃の支払いに充てていることなど、いくつか条件があります。

 

メリットは、義援金などとは別に500万円までのお金を手元に置いておけること、ブラックリストに載る心配がないことです。

 

デメリットは、満たすべき条件が多いことや、複数の借入先がある場合は全債権者の同意がなければ適用できないことです。

 

金融機関で返済猶予の相談をする
被災した自宅が、リフォームすればまだ住める状態であれば、当面の間住宅ローンの返済を待ってもらうよう金融機関に相談することもできます。

 

猶予期間中は生活再建に集中できるのがメリットですが、住宅ローンそのものはなくならないため、猶予期間内に収入を安定させなければ返済が再開した後の生活が苦しくなります。

 

自己破産をする
保険や特約に加入しておらず、高額な住宅ローンが残ってしまった場合は、自己破産という手段を検討できます。
過去7年以内に自己破産をしておらず、住宅ローン返済に充当できる財産を持っていない人であれば、ほとんどの場合問題なく自己破産ができます。

 

メリットは、住宅ローンの返済責任が全額免除されることです。
ただし自己破産の事実が信用情報に載るため、少なくとも向こう10年はローンが組めなくなります

 


被災しても、住宅ローンはなくなりません。
被災する前に保険に入ったり、被災後の返済をカバーする特約のついたローンを選ぶなどしておくなら、いざという時に助かるでしょう。
備えをしないまま被災してしまったら、住宅ローンの減免制度を利用したり、債務が大きい場合は自己破産も選択肢に含めることが必要です。

 

まとめ
・現状、被災者の住宅ローンを自動的に免除する法律は無い
・被災前に保険に加入したり、被災後の返済を保障するローン商品を選んでおく
・被災後は、公的な減免制度や返済の猶予を申し入れる、法的整理をするなどして対処できる

 

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更新日: / 公開日:2018.10.23