定義を知っておこう！ 「バルコニー」と「ベランダ」の違い

室外のスペースを表す言葉には、バルコニーやベランダといったさまざまな表記があります。あまり意識的に言葉の使い分けをされることはないものの、両者にはちょっとした違いがあるのです。

ここでは、それぞれの言葉の定義について説明していきます。

バルコニーとは？

「バルコニー」とは、住戸から外に張り出した屋根のない2階以上のスペースを指します。屋根によって日光が遮られないため、室内に光を取り込みやすい点が特徴です。

また、「ルーフバルコニー」は、下の階の屋根を利用した室外のスペースを指しています。通常よりも広いスペースが確保されているケースが多く、さまざまな使い方ができるのがメリットです。

一方で「サービスバルコニー」と呼ばれているものは、エアコンの室外機などを設置するために設けられるスペースであり、人の出入りができないほど狭い場合が多いといえます。

ベランダとは？

「ベランダ」とバルコニーの最大の違いは屋根の有無です。どちらも室外に設けられたスペースという点で共通しており、ルールや使い方にも大きな差はありません。

本来は1階部分であっても屋根やひさし、軒下などがある場合にはベランダとして扱われます。しかし、厳密に言葉が使い分けられているわけではなく、1階部分の室外スペースは「テラス」と表記されることも。

ベランダは屋根があるため、風雨をしのぎやすいといった利点があるものの、屋根のいらないバルコニーより面積が小さくなりやすい面もあります。

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室外スペースの利用に関するルール

バルコニーやベランダといった室外スペースには、室内とは違ったルールがあります。決まりを知らないばかりに、無意識のうちに周りへ迷惑をかけてしまうこともあるため注意しておきましょう。

ここでは、室外スペースに関する基本的なルールや禁止事項について説明していきます。

バルコニーやベランダは共用部分

集合住宅であるマンションやアパートでは、居住者の専用使用が認められる「専有部分」と、入居者全員で利用する「共用部分」があります。

このうち共用部分にはエントランスや廊下、エレベーターなどが当てはまり、使い方に関する規約が物件ごとに定められているのです。

注意しておかなければならないのは、バルコニーやベランダは専有部分ではなく、共用部分として扱われる点です。

災害時などには誰でも通れるようにしておかなければならないため、使い方や管理の方法には制限があることを理解しておきましょう。

ただ、通常は居住者の専用使用が認められているため、共用部分のなかでも「専用使用部分」という扱いになります。

専用使用部分には、バルコニーやベランダのほかに、トランクルームや玄関ポーチ、駐車場、駐輪場などが該当します。

バルコニーやベランダで禁止されていること

共用部分であるバルコニーやベランダでは、周囲の迷惑になりやすい行為が禁止されています。

たとえば、騒音や振動、悪臭が発生するような行為、引火や発火の可能性がある行為などはほとんどの物件で認められていません。

また、すぐに撤去できない物置や花壇など、避難経路をふさいでしまうようなものの設置も禁止されています。

物件によっては、美観を損ねたりホコリが下に落ちたりするなどの理由から、布団を干すことが禁止されている場合もあるため注意が必要です。

物件ごとに細かな禁止事項には違いがあるため、入居の前に管理規約にきちんと目を通しておきましょう。

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バルコニーやベランダを掃除する際の注意点

共用部分である室外のスペースでは、掃除に関しても気をつけなければならないポイントがあります。周囲へ迷惑をかけずに掃除を行うために、意識しておくべき点を確認しましょう。

大量の水は使わない

ほとんどの集合住宅では、ベランダやバルコニーで大量の水を使う行為が禁止されています。

下の階に水が漏れたり、排水管を伝って隣のベランダに水があふれたりするなど、トラブルのもととなってしまうためです。

また、水だけでなく、振動や騒音の問題にも気をつける必要があります。高圧洗浄機などはどちらの面からもトラブルの原因となるため、持っていても使用を控えましょう。

どうしても水を使わなければならない作業があれば、新聞紙や雑巾をぬらして水拭きをするなどして、少量にとどめておくことが大切です。

上下左右の部屋の様子やその日の天気を確認する

土ぼこりの多いベランダやバルコニーは、軽く掃き掃除をしただけでもチリやほこりが舞ってしまうため、近隣の様子をきちんと確認しておくことが重要です。

上下階や左右の入居者が布団や洗濯物を干している場合には、無用なトラブルを避けるためにも掃除自体を控えましょう。

また、風の強い日はどうしてもゴミが舞い上がりやすいため、無理に掃除をしないほうが無難です。

まとめ：バルコニーやベランダの利用は何よりも周囲への配慮が大切

・バルコニーとは、住戸から外に張り出した屋根のない2階以上のスペースを指す

・ベランダとバルコニーの大きな違いは屋根の有無であり、基本的に使い方やルールは同じ

・バルコニーやベランダは共用部分にあたり、利用にあたってさまざまなルールがある

・避難経路をふさぐものの設置や悪臭、騒音、引火の原因となる行為は禁止されている

・掃除の際には大量の水を使わず、近隣の様子や天気を確認してから行うことが大切

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