最近、年老いた親の介護をする時が来ることを見越して、親と同居する前提の家づくりをする人が増えてきているようです。地方だけではなく都心部においても二世帯住宅の価値が見直され、関心が高まっています。しかし、一言で二世帯住宅といってもそのタイプは様々です。

今回は、二世帯住宅で家族が暮らしやすい間取りや、高齢の親と同居する際にリフォームした方が良いポイントについて解説します。
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高度経済成長期に核家族化が加速し、今その世代が次々と高齢化を迎えています。2014年度には65歳以上の高齢者がいる世帯は全世帯の46.7%(※)と過去最高となりました。昭和中頃までは、農家の家庭が多かったことから約7割が親と同居しており、祖父母と両親、子供夫婦が一つ屋根の下で暮らしていることも決して珍しくありませんでした。

 

ところが昨今では、親との同居率は約4割(※)にまで減少し、1人暮らしの高齢者も年々増え続けています。

 

いくら日本の平均寿命が昔より延びているからといって、年老いてきた親が誰の手助けも借りずに、いつまでも健康に暮らすことは難しいでしょう。また、賃貸なら不満があれば気軽に引越しすることも可能ですが、家は一度建てたら簡単に建て替えられるものではありません。建てた後にこうしておけば良かったと後悔しないために、計画の段階であらゆる角度から検討する必要があります。

 

※出典:第2節 高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向 – 1.高齢者の家族と世帯|平成28年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府 2016年5月20日

 

家は一度建てたら簡単には建て替えられません

家は一度建てたら簡単には建て替えられません

まず高齢者がいる家庭では、何よりも設計の段階から高齢者に配慮したバリアフリー構造を考慮して検討する必要があります。ただ高齢者向けといっても、特別な設備や設計にするのではなく「高齢者が住みやすく、自発的に動ける家」をイメージすることが大切です。

 

では、高齢者が過ごしやすい家にするためには、具体的にどんなことに気をつければいいのか見ていきましょう。

 

  • 玄関…足元が暗いと危ないので、自然光が入るようにする。玄関の段差や上り下りでバランスを崩しやすいため、壁際に手すりの設置や踏み台などを置く
  • 廊下…足腰が弱くなることを想定して車椅子が通れる幅にしておく
  • 寝室…高齢者は和室を好む方が多いですが、布団の上げ下ろしや立ち上がりのしづらさを考えるとベッドがおすすめ。トイレの回数が多くなりやすいので、寝室の近くにトイレを配置する
  • 水回り…高齢者が起こしやすいヒートショック予防に浴室や脱衣所、トイレなどに暖房器具を設置する。
  • 階段…踊り場のあるUターン型の階段を設置する

 

廊下は広いほうが良いでしょう

廊下は広いほうが良いでしょう

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世代の異なる二世帯が同居するとなると、食事・入浴・就寝時間といった生活時間がバラバラなのは当然です。さらに生活習慣や価値観の違い、訪問客の受け入れなどが原因で家族間のトラブルに発展することがあります。このようなトラブルを回避するためには、二者間での十分な話し合いはもちろんですが、家作りの段階での間取りプランがカギを握るといっても良いでしょう。

 

二世帯住宅の理想的な間取りプランを以下にまとめていますので、参考にしてみてください。

 

  • 水回りは、キッチンは共用でも最低限トイレは一世帯に1台がベスト。洗面所も2ヶ所作ると快適に暮らせます。
  • 水回りは1ヶ所にまとめて、玄関から直接キッチンへ一直線にすれば家事動線がスムーズです。
  • 物音が大きくなりがちな子供部屋は、親世帯の部屋の真上に作らないようにしましょう。
  • 2部屋続きの和室があれば普段は寝室用に、来客時には応接間にするなど臨機応変に使えます。
  • 普段の生活スペースは別々にし、休日には居間などを共有スペースとして使うことで家族全員が集まれる場を設けることで、プライバシーを尊重しつつ程良いコミュニケーションを保てます。

 

洗面台は2つあるとトラブル回避できる

洗面台は2つあるとトラブル回避できる

「扶養控除」というと家庭の中に収入が少ない家族がいる場合に、申請すれば納税者の所得税が控除されるというものですが、実は扶養親族は自分の子供だけに限りません。自分の両親、さらには祖父母も扶養親族の適用条件を満たしていれば扶養親族として認められ、所得税の控除対象となります。さらに高齢の親族であれば一般の扶養控除よりも控除率の高い「老人扶養控除」が適用される可能性もあります。老人扶養控除の要件とは、下記の通りです。

 

  • 扶養親族が70歳以上であること
  • 納税者またはその配偶者と生計を共にしていること
  • 扶養親族の年間所得が38万円以下であること

 

以上の要件を満たしていれば、同居の場合は58万円、別居の場合は48万円の老人扶養控除が適応されることになります。「生計を共にする」=「同居」と捉えられるかもしれませんが、毎月仕送りをしているなどの資金援助があれば別居でも老人扶養控除が適応されます。適応範囲が広いため、年金受給者でも扶養親族として認められていることもあるので、該当する家族がいる場合は申請しておくと良いでしょう。

 

齢の親と暮らすための住まいづくり

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更新日: / 公開日:2016.09.02