子供をつくらない共働き夫婦の世帯、いわゆるDINKSをターゲットとした「コンパクトマンション」が大都市圏で存在感を増しつつあります。

分譲はもちろん、気軽に住み替えが可能な賃貸のニーズも高いDINKS向け住宅。DINKS向け住宅の特長やその市場動向などについて考えてみることにしましょう。
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DINKS

 

DINKSとは「Double Income No kids」の頭文字を並べたもので、共働きで収入を得ながら意図的に子供を持とうとしない夫婦、あるいはその生活スタイルを指す言葉です。

 

そのため、結婚してもまだ子供が生まれる前の夫婦や、お互いの意図によらず何らかの事情で子供を持てない夫婦はこれに含まれません。

 

このような生活スタイルは以前からあったでしょうが、DINKSという言葉が使われ始めたのは1980年代頃とされています。

 

しかし、マンションなど住宅市場ではファミリーをターゲットとしたものが中心で、40平方メートル台、50平方メートル台といった比較的小さなマンションでも、無理やり3DK、3LDKのような間取りを詰め込むことが多かったでしょう。

 

それと対極的なシングル向けマンションでは、20平方メートル未満のワンルームが中心となっていました。

 

しかし、その後の人々の価値観や生活スタイルの多様化、晩婚化など市場ニーズの変化もあり、シングル向けマンションは20平方メートル台、ファミリー向けマンションは70平方メートル台以上のものが多くなっていきます。

 

そんな中で、2000年頃のマンション大量供給時期に、中間的な存在として30平方メートル以上60平方メートル未満のいわゆる「コンパクトマンション」が注目を集めるようになりました。これがDINKSの需要にもマッチしていたわけです。

DINKS向け住宅

 

DINKS向け住宅はコンパクトマンションだけとは限らず、気軽に住み替えが可能な賃貸ニーズも高く、ほどほどの大きさの賃貸マンションやアパート、狭小の一戸建て住宅なども含めて考えることができるでしょう。

 

しかし、いずれにしても共働きの夫婦を想定しているため、妻が料理を作って夫の帰りを待つというような生活スタイルではありません。

 

そのため、駅から近いことや夜遅くまで営業しているスーパーが近くにあることなど、生活の利便性が優先され、閑静な住宅街よりは、市街地中心部や商業地などに建てられた物件のほうが多いでしょう。

 

昼間の不在率が高いため、日照などがあまり考慮されていない場合もあります。また、事務所用途の部屋が混在するケースも多いようです。

 

間取りは2LDKの場合が多く、1LDKの場合もありますが、夫婦が共に過ごす時間を大切にする生活スタイルを考慮してLDKは広めになっている場合が多いようです。

 

ただし、例えば夫婦が共にフリーランスで自宅での仕事がメインになるようなケースでは、お互い別々の仕事部屋と寝室とで、3DKの間取りのほうが使いやすいことも考えられます。

 

供給側の考える「DINKS向け」が、すべてのDINKSに合っているとは限りません。

 

一方、DINKS向けを中心としたコンパクトマンションでは、子供を想定した共用施設は作られませんが、比較的大規模なものではフィットネスジムやバーカウンターなどを備えていることもあるようです。

 

昼間は夫婦ともに不在となることが多いため、宅配ボックスなどの設備があると便利です。

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分譲コンパクトマンションの動向

 

コンパクトマンションはDINKS向けであるのと同時に、シングル世帯やSOHO(小規模オフィス)、シニア層のセカンドハウスなど、時代とともに多様化する需要もターゲットにしています。

 

しかし、その物件の特性から供給されるエリアは片寄りが見られ、例えば首都圏の場合には3割前後が東京都区部で供給されているようです。

 

都区部以外では横浜、川崎など主要都市の中心部で供給が目立ち、逆に千葉県などではあまり供給事例が見られません。

 

分譲マンション全体に占めるコンパクトマンションのシェアでは、これが注目され始めた2000年頃はまだ1ケタ台にとどまっていましたが、近年は15~20%程度を占める存在となっているようです。

 

分譲マンションの1つの形態としての立場を確立しつつあるコンパクトマンションですが、今後は都心部などで地価高騰が起きれば専有面積が縮小し、DINKS世帯よりもシングル世帯がメインターゲットになることも考えられるでしょう。

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更新日: / 公開日:2013.04.16