「東京では、通勤電車の混雑がスゴイよ」と地方から上京をする際、先輩たちから聞かされます。立地・賃料・広さに加えて、通勤通学時の混雑状況は、お部屋探しの大切なポイントです。ではその実態はどうなのでしょう? 実際の乗車率・混雑率の数字から解説します。
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朝の通勤電車が満員になって、ギュウギュウになってしまうのは首都圏ではよくあること。カバンを持たなくとも落ちないという異常な満員電車の光景は、海外から来た旅行客には信じられない世界のようです。

 

よくニュースなどで、「GWで新幹線の乗車率が何%です」というのを耳にしたことがあると思います。この「乗車率」の計算方法は、輸送人員÷輸送力。通勤車両での「乗車率100%」は座席が全て埋まり、つり革がだいたい使用され、ドアの前に人が数人立っている状態といわれます。つまり座席の数ではなく、つり革まで含めた通常の輸送力が分母。乗車率200%というと、立ったまま、つかまるつり革もない人が倍以上いるという状態です。あまりに乗車率が上がると、窓が割れてしまうなどの危険もあり、鉄道会社の判断で乗車制限などが行われることもあります。

 

乗車率・混雑率

乗車率・混雑率

混雑率は、最混雑時間帯1時間の平均です。国土交通省では、継続的に混雑率を調べており、平成12年8月に出された運輸政策審議会答申第19号では、全国すべての区間のそれぞれの混雑率を150%以内(ただし東京圏は、当面180%以内)とすることをめざす、とされています。では、その実態はどうでしょう?

 

国土交通省都市鉄道政策課の発表資料によると、平成23年度のワーストワンは、総武線の錦糸町→両国間(7:34~8:34)で201%。京浜東北線の上野→御徒町間(8:00~9:00)では200%。そのほかの路線の混雑率も依然として高く、目標には大きく届いていません。全国のランキングもほとんど首都圏の路線が占めています。200%というのは、日本民営鉄道協会の解説によると「体が触れ合い相当圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める」程度。ただし、あくまで「1時間の平均」ですから、実態はかなりの混雑状態です。ちなみに250%は、「身動きは取れない。揺れに対して踏ん張れない。体が浮き上がる。人の圧力でドアが開かなくなる」という極めて危険の状態です。

 

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関西ではJR西日本を中心に、混雑率がかなり緩和されています。平成19年度に149%だった大阪環状線の鶴橋→玉造間は、平成23年度には117%(7:20~8:20)に改善されています。一方で、烏丸線の京都→五条間は154%(7:45~8:45)、東西線の御陵→蹴上間は152%( 7:30~8:30)、御堂筋線の梅田→淀屋橋間は145%(7:50~8:50)と地下鉄はまたまだ混雑しています。東海でも大きく混雑率は改善しています。平成19年度に174%だった東山線の名古屋→伏見間は、平成23年度には128%(8:00~9:00)に改善しています。名鉄線の混雑率が、豊田本町→ 神宮前間で140%(7:40~8:40)、下小田井→ 枇杷島分岐間で141%(7:30~8:30)、矢田→ 大曽田間で143%(7:30~8:30)と高い状態です。

 

本数の増加や各鉄道会社車両の乗り入れ、あるいは複々線化など様々な施策で、混雑率解消のために鉄道各社も努力しています。東急電鉄では、「早起き応援キャンペーン」と題して、朝7:00までに改札をPASMO・Suicaで通過した人にポイントをプレゼントし、毎月10日以上早起き乗車した人に、抽選で賞品が当たるといった施策なども投入しています。

 

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更新日: / 公開日:2013.06.11