この記事では、中古マンションを購入する際、一般的にどのくらいの築年数の物件が購入されているのかを紹介します。そのうえで、マンションの寿命や購入に関してのポイントも見ていきましょう。
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2022年に首都圏で成約した中古マンションの平均築年数は約23年

公益財団法人「東日本不動産流通機構」の2022年のデータ(※)によると、首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)で新しく売りに出された中古マンションの築年数は平均「28.16年」とされています。
これに対して、成約した中古マンションの平均築年数は「23.33年」です。
中古マンションの築年帯別の構成比率は以下のとおりで、築年数30年以上の物件も積極的に取引されていることが分かります。

※ 公益財団法人・東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」
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中古マンションは築20年頃が買い時とされる理由

実際のところ、築20年頃の中古マンションが買い時と言われることがあります。ここでは、その理由を大きく3つに分けて見ていきましょう。
1. 建物部分の価値は25年ほどで下げ止まる
一般的に中古マンションは築10年を超えると、価値が新築販売時の70~80%ほどまで下がります。そして、さらに年数がたつごとに価値が下落し、築25年程度で下げ止まる傾向があるのです。
そのため、築20年頃であれば、それ以上価格が下落しにくいケースが多いといえます。
新築と比べれば価格が半額近くまで下がることもある一方、それ以上古い物件と比べれば状態の良いケースも多いため、バランスに優れていると判断されるのです。
2. 新耐震基準に適合している
中古マンションの購入時には、耐震性も重要なポイントとなります。日本の耐震基準は1981年を境に旧耐震基準から新耐震基準へ変化しており、想定される震度などの基準が大きく厳格化されています。
マンションは一戸建てと比べても築年数が長い物件が多く、旧耐震基準で建てられているものも決して少なくはありません。
旧耐震基準の物件でも、耐震補強などが行われていれば、必ずしも耐震性に劣るというわけではありませんが、安心感を求めるならやはり新耐震基準で建てられているかどうかが大きなポイントとなります。
築20年程度の物件であれば、いずれも新耐震基準で建てられているため、それ以上古い物件(築40年以上)と比べると耐震性の面で安心です。
3. 立地の良い物件が多い
駅近や利便性の高い好立地には、築年数が経過したマンションが多く集まっています。なぜなら、都市開発の観点から考えれば、好立地なところから順に建物で埋められていくのが自然だからです。
さらに、一般的にはマンションは一戸建てと比べて、建替えや取り壊しなどのハードルが高く、一度建てられたら長くその場所に残ります。
そのため、好立地に絞ってマンションを探すと、自然と候補が築20年以上の物件ばかりといったケースもめずらしくありません。
中古マンション市場において、立地は大きな価値を持つ要素のため、アクセス性や利便性を重視して築20年以上の物件が買われるというケースもあります。
マンションの寿命はどのくらい?

中古マンションを購入するうえでは、建物の寿命も気になるポイントといえます。ここでは、マンションの寿命に関する考え方について解説します。
建物の寿命
マンションの主な建材のひとつであるコンクリートは、適切にメンテナンスを行えば100年以上長持ちするとされています。
実際のところ、国土交通省のデータによれば「鉄筋コンクリート造建物の物理的な寿命は117年」、平均寿命(残存率が50%となるまでの期間)は鉄筋コンクリート系住宅で68年、鉄筋コンクリート系事務所で56年とされています。
このように、建物本体の寿命から考えれば、築20年以上の中古マンションであっても、まだ十分住み続けることが可能です。
築50年あたりで建て替えを検討されることもある
鉄筋コンクリート造のマンションは、数字の上から見れば、適切なメンテナンスによって少なくとも60年以上は持つと考えられています。しかし、実際のところは、築50年を迎えるあたりで建て替えられることがあります。
この理由には、築50年以上のマンションが、前述した旧耐震基準で建てられているという点が大きく関係しています。
旧耐震基準の物件の耐震性を、現行のものと同じレベルまで引き上げるには、大掛かりな耐震補強が必要であり、高額なコストもかかります。そのため、せっかく費用をかけるのであれば「取り壊して建て替える方が効率的」と判断されることが多いのです。
2023年時点、現行の新耐震基準で建てられたマンションは、もっとも古いものでも築40年程度であるため、今後は建替えの平均年数が延びていったとしても決して不思議ではありません。
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築20年以上のマンションを購入する際に意識したいポイント

マンションの寿命は、メンテナンスや管理状態に大きく左右されます。ここでは、管理状態の見極め方も含めて、築20年くらいの中古マンションを購入するときに注目したいポイントを解説します。
適切な修繕が行われているかどうか
マンションの定期的なメンテナンスについて、まず確認しておきたいのが「大規模修繕工事」の計画と実施履歴です。
大規模修繕工事とは、建物や設備の経年劣化などに合わせて実施する計画的な工事であり、国土交通省のガイドラインによると、12~15年に一度を目安に実施されることとなっています。
建物を長持ちさせるとともに、資産価値を保つうえでも重要なプロセスにあたるため、大規模修繕工事の実施状況は必ず確認しましょう。
なお、同ガイドラインによれば、30年の間で2回は行われることを想定して、長期修繕計画を立てて、その計画に沿ったメンテナンスや修繕を行っていくことが推奨されています。
築20年頃は、ちょうど1回目の大規模修繕工事が終わり、2回目の工事に向けた計画が立てられているため、修繕履歴と今後の計画の両方をチェックすることが大切です。
修繕履歴については、長期修繕計画に沿って行われているのかも含めて確認しましょう。
修繕積立金の金額と積み立ての状況
修繕積立金は、大規模修繕工事や細かなメンテナンスを行うための重要な原資です。
たとえば、1回の大規模修繕工事に充てられる工事費用は、一戸当たり100万~120万円が目安とされており、これらは毎月の修繕積立金から捻出されます。
そのため、自分が購入予定の中古マンションで、修繕積立金がきちんと集金されているのかどうかや積み立ての状況などを事前に把握することが大切です。
参考までに、国土交通省のガイドラインから修繕積立金の目安金額を見てみると、10階建ての中規模マンションで一戸当たり1万4,420~2万4,920円となっています。
そこで、まずは相場と比較して、修繕積立金が妥当な金額かどうかをチェックしておくといいでしょう。また、現在の積み立て状況は、不動産会社を通じて購入予定の中古マンションの管理会社へ連絡を取ってもらえば確認することができます。
空室状況
あまり知られていませんが、マンションの寿命は、建物の空室率にも影響を受けます。なぜなら、空室率はマンションの修繕積立金や管理費がきちんと集金されているのかを見極める基準になるからです。
空室が多い場合は、なかなか修繕積立金が集まらず、メンテナンスがおろそかになってしまうこともあります。また、大規模修繕工事の費用が足らず、購入後に修繕積立金が高くなるリスクもあるのです。
さらに、そもそも建物は人が住んでいないときの方が劣化しやすい性質を持っています。そのため、入居率が十分かどうかも事前に確認しておきましょう。
配管などの建物構造
築年数が古いマンションを購入するときに、特に確認しておきたいのが配管の構造です。古いマンションでは、配管がコンクリートの中に埋まっている場合や、購入予定の部屋の下の天井裏などを通っている可能性もあります。
この場合、リノベーションをしたくても、配管交換ができないケースも出てきます。また、天井裏を通っていた場合、下の階の入居者に許可を取らなければならないなどの問題や手間が増えます。
トラブルを防ぐためにも、中古マンションの配管構造も念のために確認しておくといいでしょう。
記事のおさらい
成約した中古マンションの平均築年数は?
2022年の東日本不動産流通機構のデータによると、首都圏における成約した中古マンションの平均築年数は「23.33年」となっています。
どのくらいの築年数の中古マンションを買えばいい?
一般的には、価格が下げ止まりになる築20年くらいの物件が買い時とされています。ただし、物件の状態はメンテナンスや管理の具合にもよるため、個々に細かく状態をチェックすることが大切です。
中古マンションを購入するときに注目するポイントは?
気をつけておきたいポイントは、そのマンションの修繕履歴や修繕積立金がしっかりと積み立てられているのかどうかという点です。中古マンションの空室状況なども不動産会社をとおして管理組合に連絡してもらい、確認しておきましょう。
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更新日: / 公開日:2023.04.17










