コロナ禍で“住みたい街”に変化の兆しが見られます。LIFULL HOME’Sが2020年9月に発表した「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」の首都圏版では、ここ数年1位だった「池袋」を抑えて「本厚木」がトップとなりました。

結果からは、「感染リスクに対する安全性・安心感にも着目して住むところを選びたい」という意識の高まりがうかがえます。

しかし、都心に住んでいた人が郊外に住み替えるのはハードルが高いと感じる人もいるのではないでしょうか。そこで実際に家賃や間取りなどの違いをご紹介し、街の魅力とともに、具体的に住まい選びの選択肢がどのように変わるのかをご紹介します。

まず、住みたい街の顔ぶれにどのような変化があったのかをおさらいしておきましょう。1位は「本厚木」。上位を見ていきますと、東京都以外の上昇が目立ちます。

 

順位

前回比

街(代表的な沿線)

都道府県

1

3↑

本厚木(小田急小田原線)

神奈川県

2

葛西(東京メトロ東西線)

東京都

3

2↑

大宮(JR東北新幹線ほか)

埼玉県

4

10↑

千葉(JR総武線ほか)

千葉県

5

4↓

池袋(JR山手線ほか)

東京都

詳細は下記の記事をご覧ください。

 

緊急実施! コロナ禍での借りて住みたい街ランキング(首都圏版)

 

共通点としては、以下の2点が挙げられます。

 

共通点

  • 多少都心方面へのアクセスに時間がかかっても、電車を乗り換えずに済むエリア
  • 郊外のターミナル駅で駅勢圏が比較的広く、生活利便性がある程度担保できそうなエリア

ちなみに1位の「本厚木」はコロナ禍での買って住みたい街ランキングでも5位となり、前回より順位を上げて上位を獲得しました。借りたい人にも買いたい人にも人気の街であることが分かります。

 

コロナ禍での買って住みたい街ランキング(首都圏版)

住み替え

 

では実際に住み替えてみた場合、家賃や間取り・設備についてはどのような差があるのでしょうか。都心よりも安い物件が見つかりやすいと漠然と思うかもしれませんが、詳しく確認していきましょう。

 

まずは、住みたい街1位になった「本厚木」と、東京都のなかでトップをマークした「池袋」で、家賃にどのくらいの差があるのか見ていきます。以下に間取りごとの家賃相場をまとめました。

間取り

本厚木の

家賃相場

池袋の

家賃相場

家賃の差額

1K

6.13万円

8.93万円

2.8万円

1DK

6.01万円

11.91万円

5.9万円

1LDK

9.19万円

15.87万円

6.68万円

2LDK

9.81万円

23.11万円

13.3万円

3LDK

10.27万円

32.25万円

21.98万円

※駅徒歩10分以内賃貸物件の平均賃料(管理費・駐車場代などを除く)

(2020年10月LIFULL HOME’S調べ)

 

一人暮らしに人気の高い1Kの家賃差は2.8万円、1DKでは5.9万円の差となりました。特に1DKに関しては、池袋の家賃相場が12万円程度なのに対し、本厚木では6万円程度とおよそ半分。この差は非常に大きいといえます。

 

ファミリーにも適した2LDKや3LDKになると、家賃差額はそれぞれ10万円、20万円を超える結果です。本厚木と池袋では将来のライフプランにも大きな違いが生まれそうです。

 

ここではより具体的な暮らしをイメージできるよう、実際の物件の中から同程度の間取りや設備などの条件を持つ物件を例に挙げ、家賃の違いを見ていきます。

 

本厚木と池袋で、同じ間取り・平米数・条件の物件をピックアップしました。一人暮らし向け物件、ファミリー向け物件ごとにご紹介します。

 

一人暮らし向け物件

【条件】

・物件種別:マンション

・間取り:1K

・専有面積:25平米

・駅徒歩5分以内

・築年数10年以内

・バス・トイレ別

・室内洗濯機置き場

・2階以上

・オートロック

 

【家賃】

本厚木:家賃:7万円(管理費6,000円)

池袋:家賃10.7万円(管理費8,000円)

 

間取りは一人暮らし向けで多い1K、専有面積は一人暮らしであれば不足のない25平米という物件です。駅徒歩5分の好立地であり、設備やセキュリティ面もある程度充実しているため、家賃は両エリアとも相場を少し上回ります。

 

家賃の差額は3.7万円、管理費を含めると3.9万円です。都心に住んでいる人は、この家賃差額分のメリットを感じられるかがポイントになるでしょう。

 

 

ファミリー向け物件

【条件】

・物件種別:マンション

・間取り:2LDK

・専有面積:55平米

・駅徒歩10分以内

・築年数15年以上

・バス・トイレ別

・室内洗濯機置き場

・2階以上

・オートロック

・カウンターキッチン

・追い焚き機能付き

 

【家賃】

本厚木:家賃9.8万円(管理費7,000円)

池袋:家賃20万円(管理費1万円)

 

こちらは、LDKに対面式のカウンターキッチンが設置されたファミリー向けのマンションです。

 

家賃差額は10.2万円、管理費を含めると10.5万円です。年間にすると120万円以上もの差が生まれることになります。都心に住んでいる人は、子どもの教育費や老後資金など今後のライフプランも考慮し、改めて今の家賃が適正なのか見直してみてもよいかもしれません。

 

では、同じ家賃だった場合、物件のスペックにどの程度の違いが出てくるのでしょうか。家賃10万円前後の物件で間取りについて比べてみましょう。

 

【家賃9.5万円〜10万円の場合】

間取り

本厚木の

物件数

池袋の

物件数

ワンルーム

0件(0.0%)

49件(10.8%)

1K

8件(9.3%)

250件(54.8%)

1DK

0件(0.0%)

39件(8.6%)

1LDK

11件(12.8%)

24件(5.3%)

2K

0件(0.0%)

21件(4.6%)

2DK

8件(9.3%)

59件(12.9%)

2LDK

18件(20.9%)

10件(2.2%)

3K

0件(0.0%)

1件(0.2%)

3DK

7件(8.2%)

2件(0.4%)

3LDK

31件(36.0%)

0件(0.0%)

4K

1件(1.2%)

0件(0.0%)

4DK

2件(2.3%)

1 件(0.2%)

合計

86件

456件

(2020年10月LIFULL HOME’S調べ)

 

本厚木の賃貸物件で最も多い間取りは3LDKでした。全体のうち、36%を占めます。一方の池袋は1Kが最も多く、54.8%と過半数を超えました。

 

1Kが一人暮らし向きの間取りであるのに対し、3LDKは夫婦と子ども2人の4人家族でも住める間取りです。家賃10万円前後の場合、池袋などの都心と本厚木では、居住人数から違いが生まれることが分かります。

都心に比べて家賃が抑えられることや、同じ家賃の場合の選択肢が広がることは分かりました。ですが通勤が不便であれば、選びにくいものです。交通の便についても見ていきましょう。

 

本厚木イメージ

本厚木駅から小田急小田原線で都心まで乗り換えなしでアクセスが可能です。平日の8時台で急行に乗ると約1時間で新宿に到着します。特急ロマンスカーを使ってゆったり確実に座って、通勤することも可能です。

 

7時、8時台の本厚木発、新宿着の時刻表の例(一部)

発着時刻

所要時間の目安

停車する電車

07:49発→8:42着

53分

特急ロマンスカー(モーニングウェイ)

07:45発→8:40着

55分

快速急行

08:04発→9:06着

62分

急行

07:22発→8:56着

94分

各駅停車(始発)

※2020年10月27日時点。ダイヤは変更となる場合があります

 

また、各駅停車やロマンスカーなど一部に限られますが、本厚木駅始発の便もあります。休日のお出かけも幅が広がりそうです。

本厚木は神奈川中央交通のバスが走っているため、車がなくても問題なく生活できます。ですが車があれば後述するおすすめスポットに気軽に足を延ばすことができ、さらに休日が充実しそうです。しかし、新たに車を買ったとしたら、ランニングコストはどのくらいかかるのでしょうか。併せて押さえておきましょう。

 

参考:車にかかるお金・維持費(グーネット)

参考:【みんなの生活費】車乗りに聞いた、生活費の内訳を教えて!(グーネット)

七沢森林公園

七沢森林公園

実際の住み心地はどうなのでしょうか。本厚木駅のある厚木市の暮らしやすい街に向けた取り組みをご紹介します。

 

取り組み1:子育て支援が手厚い

厚木市は子育て支援が充実しています。中学生までの健康保険適用医療費の自己負担額が助成されます。子育て家庭への紙おむつやおしり拭きシートなどの配送もうれしい支援です。また、アミューあつぎの子育て支援センターでは、就学前の子どもたちの自由な遊び場、子育て家庭が交流できるサロン室があります。ここでは保育士による相談などを通じて子育てを応援しています。

 

参照:厚木市の子育て支援制度(厚木市)

 

取り組み2:自然と都会の距離感が魅力

厚木市は、大山や相模川、県立七沢森林公園、七沢温泉などがあり、自然環境や観光資源に恵まれた街です。駅ビルや駅周辺には多くの店舗があり都会的なショッピングエリアですが、少し車を走らせると恵まれた自然環境に触れることができるため充実した休日を過ごせるのではないでしょうか。まさに都市と自然のバランスが優れた街といえそうです。

 

実際に最寄り駅が本厚木駅に住む人はどのような場所によく行くのでしょうか。生活に便利なおすすめスポットと休日におすすめのお出かけスポットを聞いてみました。

 

生活に便利なおすすめスポット

まずは生活をするうえで便利なスポットを4つ紹介します。

  • 小田急本厚木ミロード
  • イオン厚木店
  • ニトリ厚木店
  • MEGAドンキホーテ厚木店

 

本厚木駅周辺だけで、生活に必要な物はほとんどすべてそろいます。アクセスしやすい場所に集中しているので、便利だそうです。

 

休日におすすめのお出かけスポット

続いて休日に行きたいおすすめのお出かけスポットを5つ紹介します。

  • 厚木中央公園
  • ぼうさいの丘公園
  • 中央図書館
  • 厚木市子ども科学館
  • 東名厚木健康センター

子どもから大人まで楽しめるスポットを紹介してもらいました。

こちらの情報は2020年11月時点のものです。

 

週末もお金をかけずに楽しめることができそうです。アウトドアやキャンプ好きの方にも向いているのではないでしょうか。

 

参考:「キャンプに最適な車とは?キャンパーが選ぶ人気の車6選を徹底比較!

 

 

本厚木・厚木の人気グルメ情報

また、人気のグルメやレストランも充実しています。テイクアウトやGo To Eatも楽しめそうです。新型コロナ感染症対策が実施されているお店も探せます。

 

参考: 本厚木・厚木「人気グルメ&レストラン」(ぐるなび)

 

コロナ禍で生活習慣や働き方に多くの変化が見られています。また、これは一過性のものではなく、今後も続いていく可能性があります。だからこそ、住まいの選択肢や優先順位を見直す機会と捉えてみてはいかがでしょうか。

 

交通の利便性だけではなく、子育てや働きやすい環境、趣味が満喫できる環境をいま一度考え直し、自分に合った住まい選びをしてみませんか。そのために、自分にとって大切な住まい選びの条件を洗い出してみましょう。

 

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