引越し先選びでは、家賃や間取り、交通の利便性など考慮すべき点が多いため、何を優先すればいいのか分からない人もいるでしょう。
引越した後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためには、事前に優先すべきポイントを把握しておくことが大切です。
そこで今回は、引越し先を選ぶときの場所選びのポイントや間取りのポイントなどについて解説します。
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引越しにおける場所選びのポイント

まずは、引越し先の場所を選ぶ際のポイントについて解説します。
交通アクセス
場所選びのポイントとして、交通アクセスは優先すべき要素のひとつといえます。
交通アクセスがいい場所であれば、通勤・通学の際に移動の負担を減らせます。そのため、徒歩圏内に駅やバス停が存在するか、運行の本数や時間帯はどのくらいかを確認しておきましょう。
また、交通アクセスがいいことは、買い物などの日常生活にも大きく影響します。交通アクセスがいい場所であれば、不足しているものをすぐに買いに行けるため、優先度が高い要素といえます。

周辺環境の治安
周辺環境の治安については、どの世帯も確認すべきポイントです。周辺環境の治安を図るうえで、以下のようなことを確認しましょう。
- 近くに交番があるか
- 街頭は明るいか
- 周辺に防犯カメラが設置されているか
また、小学生くらいまでの子どもがいる家庭では、家の近くに安心して遊ばせられる公園があるか確認しておくといいでしょう。
また、繁華街に近いエリアでは、夜になっても騒がしかったり、迷惑な酔っぱらいに遭遇したりする可能性があるでしょう。
なお、昼間はにぎやかな場所でも夜になると人通りが少なくなる場所もあるため、日時を変えて何度か下見をすることをおすすめします。
自然災害の影響
近年では、国内のあらゆる場所で土砂崩れや河川の氾濫、津波などの自然災害が発生しています。そのため、引越し先を決める際は、災害の影響や安全性について調べておくことをおすすめします。
国土交通省が提供するハザードマップでは、地域の被害予測を調べることが可能です。
国土交通省
こういったツールを用いて、万が一の場合の影響を考慮したうえで、安全に暮らせる場所を選びましょう。
家賃相場
家賃は毎月払い続ける必要があり、生活費のなかでも大きな割合を占めます。そのため、引越しを検討している地域の家賃相場を調べておくことが大切です。
たとえ好条件の物件が見つかったとしても、自身の収入に見合った家賃でなければ、長く住み続けることは難しいでしょう。
また、引越しする際は、住所変更をしたり、役所手続きをしたりする手間がかかります。引越しを繰り返すと、費用だけでなく手間や時間もかかるため、なるべく長く住み続けられる場所を選ぶようにしましょう。

引越しにおける間取り選びのポイント

引越しを検討している人のなかには、「間取り」の選び方について気になっている人もいるのではないでしょうか。間取りは広さだけではなく、収納や家事動線などチェックすべきポイントがいろいろあります。
引越し先で快適に生活するためにも、以下で紹介するポイントを押さえておきましょう。
希望条件に優先順位をつける
まずは、希望条件を考えておくことが大切です。特に譲れない条件をピックアップして、優先順位をつけておきましょう。
たとえば、「リビングとは別に2つ部屋がほしい」「畳の部屋があること」など、条件を具体的にすることで、自身が納得できる物件を絞りやすくなります。
また、優先順位が明確であれば、自身にとって適切な間取りがイメージしやすくなるため、部屋探しがよりスムーズになります。

家事動線をイメージする
家事動線は物件探しの際に見落としがちなポイントです。間取りによっては快適に過ごすことができない場合があります。
たとえば、トイレの位置が悪く、どの部屋にいても音が聞こえてしまうケースや、洗濯場から洗濯物を干すスペースまで距離が遠く、体力的に負担になるケースなどが挙げられます。
家事動線は、間取りを見ながら実際に生活した場合の家事の流れをシミュレーションすることが大切です。
【世帯別】場所選びで確認すべきこと

引越し先選びで確認すべきことは、家族構成や世帯によって異なります。
ここからは、各世帯における引越し先の場所選びで確認すべきことやおすすめの間取りについて見ていきましょう。
単身世帯の場合
単身者が場所選びで確認すべきことは、以下のとおりです。
- 通勤・通学の利便性がいいか
- 物件の周囲にコンビニや夜遅くまで営業しているスーパーがあるか
- 周辺環境の治安がいいか
毎日の通勤・通学に時間がかかるとストレスになります。そのため、単身世帯では通勤・通学の利便性を優先してもいいでしょう。さらに、周辺にコンビニや夜遅くまで営業しているスーパーがあると便利です。
女性の一人暮らしの場合は特に、周辺環境の治安についても確認すべきです。具体的には、駅から物件までの夜道の明るさや人通りについて調べておくことをおすすめします。
単身世帯におすすめの間取りは、1DKまたは1LDKです。1DKと1LDKは、キッチンと居住スペースが分かれているため、生活にメリハリをつけられます。
二人世帯の場合
二人世帯が場所選びで確認すべきことは、以下のとおりです。
- 二人にとって通勤・通学しやすい距離か
- 二人入居可能な物件であるか
- 収納スペースが足りるか
二人世帯の場合、それぞれの通勤や希望エリアを考慮して部屋探しを行う必要があります。不平等な環境では不満が募り、けんかの原因になりかねません。そのため、互いの意見を尊重しながらエリアを選ぶことが大切です。
なお、賃貸物件には「二人入居不可」という物件があります。不動産会社には二人で住むことを伝え、「二人入居可」の物件を紹介してもらいましょう。
二人世帯におすすめの間取りは、1LDKまたは2LDKです。生活リズムが同じであれば1LDKでも快適に生活できます。ただし、1LDKはプライベートな空間や二人分の収納を確保することが難しいため、物を減らすといった工夫が必要です。
一方、2LDKは一人ずつのプライベート空間が保たれるため、ルームシェアにも適しています。また、子ども部屋を確保しやすいため、これから家族が増える予定の人にも適しているでしょう。
子育て世帯の場合
子育て世帯が場所選びで確認すべきことは、以下のとおりです。
- 1階の角部屋が空いているか
- 自治体支援があるか
- 周辺環境の治安がいいか
子育て中は、子どもの泣き声や足音で周囲に気を使うことが多くなります。育児をしながら周囲に気を使うのはストレスとなるでしょう。そのため、子どもがいる家庭は、1階の角部屋をおすすめします。
また、メゾネットタイプの物件は集合住宅でありながら、2階建ての構造になっているため、下の階を気にせず一戸建て感覚で生活できます。
近年では、子育て支援に注力している自治体も多く、子育て世帯にとっては子どもを育てやすい環境といえるでしょう。
たとえば、子育て支援が充実している地域では、同年代の子育て世帯も多く、ファミリー向けマンションも充実しているケースがあります。そのため、引越し先を選ぶ際は、子育て支援が充実しているエリアを選ぶのもいいでしょう。
また、子育てするうえで周辺環境の治安がいいかを確認することも大切です。周囲の環境を積極的に調べ、子どもがトラブルに巻き込まれないように注意しましょう。
ファミリー世帯におすすめの間取りは、2LDKや3LDKの部屋数が多いマンションです。なお、家事動線がスムーズであるか、収納スペースは十分に備わっているか、なども確認しておきましょう。
シニア世帯の場合
シニア世帯が場所選びで確認すべきことは、以下のとおりです。
- 医療施設が周辺にあるか
- 家族や知り合いとすぐに会える距離か
- バリアフリーに配慮された場所か
シニア世帯の場合は、医療機関へのアクセスがいい場所をおすすめします。また、万が一の際に、家族がすぐに駆けつけられる距離に住んでいると安心です。
シニア世帯は、「収入の低下」「保証人が立てられない」などの理由から賃貸物件を借りにくい場合があります。そのため、できるだけ長く住むことを想定したうえで、バリアフリーに配慮された場所であるかも確認しておきましょう。
たとえば、「階段に手すりが取り付けられている」「エレベーターがある」「段差が少ない」などの物件は、シニア世帯が住み続けやすいポイントです。
シニア世帯におすすめの間取りは、1DKや2DKです。LDKの物件に比べて家賃が抑えられ、ダイニングと居室スペースを分けて生活できます。階段の上り下りが少ない1階を選べば、より快適に生活できるでしょう。
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まとめ

引越し先の場所選びのポイントは、各世帯によって異なります。自身に適した場所を選ぶには、交通アクセスや周辺環境がいいかなどを事前に確認するようにしましょう。
また、場所がよくても実際に住む物件の間取り次第では、生活するうえで家事に負担が生じる場合もあります。そうなれば短期間で引越しを検討する可能性もあり、時間と労力がかかります。
住みやすい場所で豊かな生活を過ごすには、場所だけでなく間取りも考慮したうえで引越し先を検討するようにしましょう。
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