賃貸ではアパートやマンションといった集合住宅が一般的ですが、一戸建ての物件もあります。中には平屋の物件もありますが、具体的に平屋にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事では、平屋の賃貸一戸建てに住むメリット・デメリット、選ぶ際のポイントなどを詳しく解説します。
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賃貸一戸建ての平屋とは

まずは、平屋の賃貸物件の傾向を見ていきましょう。
平屋を選択する人も増えている
平屋とは、1階のみの一戸建て住宅を指します。地価が高い都市部では平屋は少なく、狭い土地でも居住面積を確保できる2階建て以上の住宅が多くなっています。
しかし、階段がなく老後の生活に適している点や、耐震性に優れている点などが見直され、平屋を選択する人も増えてきているようです。
全体的に数は少ないですが、最近では古い平屋をリノベーションした賃貸物件も見られます。
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賃貸一戸建ての平屋物件を紹介
実際に、賃貸一戸建ての平屋物件の特徴を見ていきましょう。LIFULL HOME’Sで全国の平屋の賃貸物件を検索してみると、2023年10月時点で「991件」がヒットしました。
ここでは、そのなかからいくつかピックアップし、特徴を紹介します。
事例1:東京23区内の3DK平屋
地価の高い東京23区内では敷地面積を広く取りにくいため、平屋の賃貸物件の数は少なめです。
・所在地:東京都世田谷区 ・交通アクセス:最寄り駅まで徒歩6分 ・間取り/専有面積:3DK/約50平米 ・築年数:45年 ・設備:フローリング、システムキッチン、温水洗浄便座など ・その他の特徴:南西向き、モニター付きインターホンなど |
23区内で見つかった平屋の賃貸物件は、わずか7件でした。しかし、その多くがフルリノベーション済みだったりペット可の物件だったりと、住みやすさやライフスタイルが考慮された物件でした。
事例2:東京23区外の3K平屋
次に、東京23区外における平屋の賃貸物件を紹介します。築年数は古いものの、リノベーションやリフォーム済みの物件も見つかります。
・所在地:東京都府中市 ・交通アクセス:最寄り駅まで徒歩8分 ・間取り/専有面積:3K/約40平米 ・築年数:50年 ・設備:和室、バストイレ別、各部屋に収納ありなど ・その他の特徴:角地、駐車場ありなど |
事例3:地方都市の3LDK
続いて、地方都市にある平屋の賃貸物件を紹介します。今回は、福岡県の北九州市と福岡市で検索してみました。
・所在地:福岡県北九州市 ・交通アクセス:最寄り駅まで徒歩4分 ・間取り/専有面積:3LDK/約75平米 ・築年数:48年 ・設備:追いだき機能あり、ガスコンロ設置済みなど ・その他の特徴:専用庭あり、駐車場あり、DIY可など |
駅から徒歩4分と交通利便性に優れ、専有面積75平米と広さも十分な物件です。専用庭があるため、ガーデニングや家庭菜園なども楽しめます。家族で移住する際の選択肢に挙がりそうな物件です。
平屋に住むメリット

さまざまな賃貸物件があるなかで、平屋を選ぶメリットはどんな点にあるのでしょうか。
生活動線がシンプル
平屋は階段のない1階建ての住宅です。水回りやリビング、居室がすべてワンフロアに収まっているため、生活動線がシンプルです。
洗濯を例に挙げると、1階で洗った洗濯物を居室に運ぶために階段を上がる必要がありません。家事効率のいい間取りといえます。
バリアフリーに配慮できる
階段での転倒を防げることから、年を重ねた後も安全に暮らしやすい住宅だといえます。物件のなかには、段差を極力なくしたバリアフリー物件も見られます。
子どもがいても安心
家族全員がワンフロアにいるため、お互いの気配を感じ取ることができます。特に、小さな子どもがいる場合は、安心して過ごせるでしょう。
また、子どもが思春期になるとなかなか会話をする機会が少なくなるものですが、平屋であれば生活動線を共有しやすいため、家族のコミュニケーションも取りやすいです。
耐震性に優れている
地震が起きた際、一般的に高い建物ほど大きく揺れる傾向があります。平屋は建物が低いため、揺れに対して強い点が特徴です。
また、構造がシンプルなので、地震や強風による振動エネルギーが分散されやすく、2階建てや3階建てと比較しても倒壊しにくいといわれています。
さらに、平屋であれば1階建てのため、地震や災害が発生した際、外に避難しやすい点もメリットです。
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平屋に住むデメリット

バリアフリーに配慮しやすいなどのメリットがある平屋ですが、同時にデメリットとなる部分もあります。どこに注意すればよいのか、事前にチェックしておきましょう。
日当たりが悪い部屋が出てくる
平屋は間取りが水平に広がるため、家の中央に位置する部分は日が当たりにくくなります。そのため、どうしても暗くなりがちで、冬場は室温が上がらず寒いと感じることもあるでしょう。
水害に弱い
家の近くに川や海などがある場合、床上浸水のリスクが高まります。平屋の場合、浸水被害に遭った際に、マンションや2階建ての住宅のように上階に避難できない点はデメリットです。
賃貸一戸建てで平屋を探すときは、ハザードマップなどで水害の危険性を確認してから物件を選ぶようにしましょう。
防犯面の懸念とプライバシー
物件の塀が低い場合、家の中に侵入されやすいというデメリットがあります。
防犯対策として、家の周りに踏むと大きな音が出る砂利が敷かれた物件や、シャッターや割れにくい窓ガラスが採用されている物件を選ぶといいでしょう。これらがない物件は、不動産会社に相談してみるのもひとつの方法です。
プライバシーの点では、通行人の視線が気になることがあるかもしれません。また、家族みんなが同じフロアにいるため、自分の空間を確保しにくいと感じることも。
平屋はコミュニケーションが取りやすい半面、プライバシーの面ではデメリットになることもあります。
平屋の賃貸一戸建てを選ぶときのポイント

賃貸一戸建てで平屋を選ぶ際、注目したいポイントは複数あります。上記のメリット・デメリットを踏まえて、以下の点に注意して物件を選びましょう。
築年数やリフォームの履歴
賃貸一戸建ての平屋物件で必ずチェックしたいのは、「築年数がどのくらいなのか」「リフォームやリノベーション、ハウスクリーニングが行われているのか」という点です。
見た目がきれいでも、住宅設備が古くて使いにくい場合もあります。必ず内見をして実際の住宅の状態や設備の様子を確認しましょう。不明な点があったときは、不動産会社に相談をしてみてください。
防犯面やプライバシーが確保できるか
物件によりますが、平屋の賃貸一戸建ては建物の構造上、周囲からの視線が届きやすく、プライバシーを確保しにくいケースもあります。
隣の家と近すぎないか、周囲の道路に人がどのくらい通るのかという点を確認することで、防犯対策を立てやすくなります。
また、窓の数もチェックしておきましょう。窓が多いほど室内の様子を見られやすくなります。窓ガラスが二重になっていたり、高い塀に囲まれていたりする物件は安心度が高いです。
立地をチェックして水害リスクを避ける
賃貸一戸建てで平屋を探すときは、できるだけ高い場所にある物件を選ぶか、川や海などの近くにある物件を避けることがポイントです。
平屋の構造上、水害リスクは高くなるため、必ずハザードマップなどで周辺の災害リスクをチェックしましょう。
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記事のおさらい
平屋とはどんな住宅?
平屋とは、1階建ての住宅ことであり、平面に部屋を配置する間取りが特徴です。最近では平屋をリノベーションした賃貸物件も見られます。
平屋住宅のメリットは?
生活動線がシンプルで家事がしやすくなる点です。また、階段での転倒を防げる点や、家族間でのコミュニケーションが取りやすい点もメリットです。さらに、構造がシンプルな分、耐震性にも優れている傾向があります。
平屋の賃貸一戸建てを探すときのポイントは?
平屋の構造上、水害リスクは高くなるため、必ずハザードマップなどで周辺の災害リスクを確認しておくことが大切です。また、リフォームの回数や築年数をチェックし、住宅の住みやすさを確認しましょう。
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更新日: / 公開日:2023.10.06










