ヘビなどの爬虫(はちゅう)類に、思わず心を引かれるという人も多いでしょう。ペットとして飼ってみたいと考えるときには、飼育についての基本的なポイントを押さえておくことが肝心です。

この記事では、一人暮らしでヘビを飼うときのコツや住まい選びについて解説します。
ペット可(相談)物件

賃貸物件でヘビなどの爬虫類を飼育する

 

賃貸物件でヘビなどの爬虫類を飼育するには、まずペット可・相談可の物件を選ぶことが肝心です。

 

ただし、ペット可・相談可となっている物件であっても、飼育できるペットの種類や飼育数などには決まりが設けられているので注意が必要です。

 

賃貸借契約書に書かれている内容や規約などを細かくチェックして、不明な点は管理会社や大家さんにあらかじめ確認しておくことが大切です。

 

事前に話をしておけば、規約に定められていないペットであっても、交渉次第で飼うことができる場合があります。

 

「ケージから出さない」「クリーニング費用として敷金を追加で預ける」などの条件を提示されるケースもあるので、しっかりと話し合ってみることが大事です。

 

ヘビは鳴き声をあげないため、近隣に迷惑をかけないと思っても、無断で飼育してはいけません。ペットの飼育が禁止されているにもかかわらず、飼っていたことが発覚すれば、契約違反となります。

 

最悪の場合、ペットを手放すか退去を迫られるかといった事態を招く恐れがあるので、事前に確認しておくことが何よりも重要です。

 

また、自室ではなく共用部分での飼育もできません。他の入居者の迷惑となる場合があり、トラブルの原因となってしまいます。

 

賃貸借契約書で定められたルールをきちんと守るだけでなく、他の入居者の迷惑にならないように、慎重に行動することが大切です。

ペット可(相談)物件

賃貸物件でペットを飼育するときの基本ルール

 

ペット可・相談可の物件で、ヘビの飼育が認められていたとしても、飼い続けていくにはさまざまな配慮が必要になります。ヘビの飼育を行う際に、どのような点に気をつけるべきかを解説します。

 

ペットを飼いたい人にとって、ペット可・相談可の物件はメリットが多いです。ペットの飼育に適した設備が整えられている場合もあり、人とペットが暮らしやすい環境を手に入れやすいといえます。

 

また、他の入居者もペットを飼っていることが多く、飼育に関して周囲の理解が得られやすいといった利点があります。

 

一方で、ペット可・相談可の物件は数が少なく、同じ間取りや広さの物件であっても、家賃が相場よりも高めに設定されている場合が多いといえます。

 

また、入居後もペットを飼育することで、ニオイの発生や床などにキズがつかないように配慮する必要があります。入居後の暮らしをイメージしながら、物件を選ぶことが大切です。

 

ペットの飼育が不可となっている物件で、無断で飼うことで大きな問題に発展した事例があります。

 

2021年5月に、神奈川県横浜市の賃貸アパートから、体長約3.5mのアミメニシキヘビが脱走した事件について、ニュース報道で目にした人も多いでしょう。

 

報道によると、この物件ではペットの飼育がそもそも不可であり、逃げたアミメニシキヘビは通報から2週間以上経過したのち、飼い主の男性が住んでいた部屋の屋根裏で発見・捕獲されました。

 

神奈川県警や消防などが大がかりな捜索を行うなど、世間を大きく騒がせる事件に発展し、部屋を借りていた男性は契約違反で退去しています。

 

ペットの飼育は時として、飼い主自身も手に負えない事態に発展してしまうこともあるため、最悪のケースを想定して飼育すべきかどうかを慎重に考える必要があります。

一人暮らしでヘビを飼うときに押さえるべきポイント

 

ヘビを飼育するときには、きちんと飼育環境を整えて、必要な対策を講じておく必要があります。どのような点に注意すべきかを見ていきましょう。

 

ヘビなどの爬虫類を購入するときは、販売店から飼育に関する説明を受けるとともに、動物愛護管理法によって購入者の署名が必要になります。

 

また、人の生命や身体に害を加える恐れがある動物を「特定動物」といいますが、飼育にあたって都道府県等の許可が必要であり、手数料がかかります。

 

爬虫類はサルモネラ菌など、人に感染する病原菌を持っている場合があります。感染予防のために、飼育ケージを清潔に保ち、こまめに手を洗うことなどを心がけておきましょう。

 

また、引っかかれたり、かまれたりした場合は、消毒をした後に病院で診察を受けることが大切です。

 

ヘビは無臭だといわれていますが、エサや排せつ物のニオイが床材に染みついてしまうことがあります。ケージ内の掃除をこまめに行うなど、日頃の管理がとても大事です。

ペット可(相談)物件

一人暮らしでヘビを飼育するまでの手順

 

一人暮らしでヘビを飼育するときは、次の4つの手順を押さえておく必要があります。

手順

  1. 法律上飼育が問題ない種類であるかを確認
  2. ペット可、ペット相談可の物件から希望条件に合うものを絞り込む
  3. 管理会社を通して、ヘビの飼育が認められているかを確認
  4. 許可が得られたら、賃貸借契約書や管理規約を細かくチェック

すべての爬虫類を自由に飼えるわけではなく、動物愛護管理法で特定動物と指定されているものについては、飼育のための許可が必要です。賃貸物件でヘビを飼う前段階として、住んでいる地域でそもそもヘビが飼えるのかを確認しておきましょう。

 

次に、ペット可・相談可となっている物件でも通常は犬や猫、小動物の飼育が想定されています。そのため、ヘビなどの爬虫類を飼いたいときは、管理会社を通じて大家さんに確認してもらうようにしましょう。

 

飼育可能かどうかは、物件の持ち主である大家さんの判断次第なので、丁寧に説明していくことが大切です。飼育の許可が得られたら、管理規約をきちんと守り、他の入居者の迷惑にならないように注意しながら飼育しましょう。

ヘビを飼う

 

  • ヘビなどのペットを飼うときは、ペット可・相談可の物件を選ぶことが大切
  • ヘビは脱走しやすいペットなので、施錠や管理を心がけることが重要
  • 爬虫類はサルモネラ菌などを持っていることがあるので、触れたときは手を洗おう
  • ヘビの種類は豊富だが、一人暮らしでの飼育に問題がないかをチェック
  • 賃貸借契約書や管理規約などを細かくチェックして、気になる点は管理会社や大家さんにあらかじめ確認する
ペット可(相談)物件

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