12月の忙しさが落ち着き、自由に使える時間が増える年末年始。年始に仕事や学業がスタートしてしまう前に、このタイミングで部屋探しを進めておきたいと考える人もいるでしょう。今回は年末年始の不動産会社の営業状況、部屋探しをスタートすべきタイミング、スムーズに引越しを済ませるポイントを細かく解説していきます。
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そもそも営業してるの? 年末年始の不動産会社の状況

年末年始は多くの企業が休みをとるタイミングなので、事前に不動産会社の営業状況を調べておく必要があります。ここでは、年末年始の営業日について見ていきましょう。
年末年始は休業しているところが多い
不動産会社は基本的に休みの日に利用する人が多いため、一般的なカレンダーどおりの仕事とは違い、日曜日や祝日、ゴールデンウィークなども営業しています。しかし、お盆とお正月は例外であり、利用する人自体が少ないため、多くの不動産会社は休業しています。
12月の最後の週の土曜日~1月の最初の週の日曜日まで休業することが多く、2020年から2021年にかけては、12月26日(土)~1月3日(日)までが休業となるケースが多いため、注意しておきましょう。
例外的に年末年始も営業しているところはある
数は少ないものの、年末年始でも営業している会社がないわけではありません。休業日をずらしていたり、一部の店舗のみ営業していたりする場合もあるため、年末年始に住まい探しをしたい場合には事前に調べておくことが重要です。
ただ、その場合においても、年末年始は営業時間が短い可能性があります。普段よりも1時間早く閉まってしまうこともあるため、日にちだけでなく時間帯にも注意しましょう。
年末年始に物件探しをするメリット・デメリット

営業している不動産会社が少なく、難しい面もある年末年始の部屋探しですが、実は意外なメリットもあります。ここでは、メリットとデメリットの両面を見ていきましょう。
メリット
豊富な物件数から選べる
不動産業界の繁忙期は、年度が替わる直前の1~3月です。そのため、繁忙期直前にあたる年末年始は物件数が多く、幅広い条件で部屋探しができるのです。
1月になればすぐに予約が埋まってしまうような物件も、少し早くスタートを切ることで自由に選べる点は、大きなメリットだといえます。
新生活キャンペーンなどが利用できることも
新生活が始まるタイミングでは、不動産業界や引越し業界などでさまざまなキャンペーンを行うこともあります。上手に活用すれば、お得に物件を借りられるチャンスが広がるのです。
デメリット
手続きに時間がかかりやすい
せっかく営業している不動産会社を見つけても、年末年始は審査会社や管理会社が休みである可能性も高いといえます。入居審査を受けるために、新年の仕事始めまで待たなければならないなど、手続きに予想以上の時間がかかってしまうことも少なくありません。
審査に年をまたいでしまうと、年始まで身動きがとれなくなり、年末にスタートを切った意味がなくなってしまいます。また、管理会社が休みをとっている場合は、そもそも内見や入居申し込みができないため、そこで手続きがストップしてしまうこともあります。
賃貸物件を探す1月上旬に新生活を始めるならいつから部屋探しをスタートすべき?

賃貸物件に入居するまでは、さまざまな手続きが必要であり、ある程度の期間がかかります。もし1月上旬に引越しを済ませたいのであれば、逆算をして早めにスタートを切る必要があるのです。
賃貸物件に入居するまでの流れと目安の期間
賃貸物件の入居までには下の表のような手順を踏むのが一般的です。スムーズに進められれば、内見や入居申し込みまでは1日で済ませることも可能ですが、入居審査には最低でも3日、長ければ1週間程度の期間が必要となります。
1. 内見予約をする
↓
2. 不動産会社へ足を運んで内見する
↓
3.入居申し込み・入居審査を済ませる
↓
4.重要事項の説明を受ける
↓
5.賃貸借契約の手続きを済ませる
↓
6.引き渡しを受ける
また、入居審査や賃貸借契約にはさまざまな書類の提出が求められます。準備に時間がかかったり、必要書類に漏れがあったりすると、それだけ手続きにも時間がかかってしまうので注意しましょう。
すべての流れを考えると、部屋探しのスタートを切るのは少なくとも1ヶ月前が理想だといえます。最短で入居できる「即入居可物件」でも、入居審査を省略することはできません。そのため、年明けすぐの入居を希望する場合、遅くとも12月の中旬までにはスタートを切る必要があります。
スタートが遅れてしまった場合の対処法
スタートのタイミングが遅れてしまった場合は、少なくとも入居審査までを年末に済ませることを目標にしましょう。入居審査が終わらないうちに年末を迎えてしまうと、結果が分かるのは年始になり、その間は身動きがとれなくなります。
年始になって、もし審査に通らなければ、そこからもう一度物件を探さなければなりません。入居審査さえ年末までに通ってしまえば、年始は賃貸借契約の手続きと引越しの準備だけに専念できるため、精神的な負担が軽くなるのです。
部屋探しを始める前に準備しておくべきこと

手続きのスピードと理想の部屋探しを両立させるためには、事前の準備をしっかりと進めておく必要があります。ここでは、部屋探し前にしておくべきことについて解説します。
物件に求める条件を明確にしておく
スムーズに理想の物件を見つけるためには、手当たり次第に物件検索を行うのではなく、先に条件を絞っておくことが重要です。立地、家賃の上限、間取りなどの条件を優先順に設定し、その後に細かな条件を決めていきましょう。
ただ、不動産情報サイトなどで検索時に設定できる条件はとても数が多いため、すべてを満たした物件を見つけるのにはどうしても時間がかかってしまいます。そのため、こだわり条件を決める際にも、優先順位を明確にしておくことが大切です。
あらかじめマストな条件とそうでないものを決めておけば、理想に近い物件が見つかったときの重要な判断基準となります。
LIFULL HOME’Sでは、「叶えたい条件で探す」機能が利用できます。希望条件のそれぞれに関して、希望する度合いを「できれば」「必須」の2種類に分けられるので、より理想に近い物件を見つけることができます。
複数の物件を候補に挙げておく
賃貸物件は、必ずしも最初に選んだ部屋に入居できるとは限りません。内見をして部屋が気に入らないと感じたり、先にほかの入居者が決まってしまったりすることもあります。
そのため、内見を申し込む段階では、複数の物件を候補に挙げておくと安心です。
必要書類をそろえておく
入居審査や賃貸借契約を結ぶ際に必要なものは、あらかじめ手元にそろえておくことが大切です。細かな必要書類は物件によって異なるものの、「身分証」「収入証明書類(源泉徴収票など)」「印鑑・印鑑登録証明書」「現住所の住民票」などをそろえておきましょう。
収入証明書類や印鑑などは連帯保証人にも用意してもらう必要があるため、事前に頼んでおくことが大切です。特に、役所などの公的機関を通じて取得する書類は、できるだけ早い段階で用意しましょう。
賃貸物件を探す引越し会社は年末年始も営業してる?

年内に引き渡しまで進んでいる場合は、年末年始に引越しを済ませたいと考える人もいるでしょう。ここでは、引越し会社の年末年始の状況について説明します。
年末年始に引越しをする際の注意点
引越し会社も不動産会社と同じように、年末年始は休業しているところが多いといえます。ただ、数は少ないものの、営業している会社もあります。
引越し料金は会社によって大きく変動するため、営業状況と合わせて費用も確認しておきましょう。1~3月の繁忙期と比べれば、料金が安くなる可能性もあります。
また、年末年始は普段と道路の状況が異なり、帰省ラッシュに巻き込まれると大幅な時間のズレが発生してしまいます。万が一配送車が遅れてしまった場合を想定して、ゆとりのあるスケジュールを組んでおくことも大切です。
年末年始の部屋探しは難しいものの、メリットもある

- 年末年始は休業している不動産会社が多い
- 管理会社や審査会社なども休業している場合が多いため、手続きに時間がかかってしまうこともある
- 繁忙期直前にあたるため、物件数が豊富な点はメリット
- 1月上旬の入居を目指すなら、遅くても12月の中旬には内見予約を済ませるべき
- 事前の準備が引越しをスムーズに済ませるカギ
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