進学、就職・転職、結婚など、新生活に備えて引越し先を探すとき、まずは不動産情報サイトで情報を集める人が多いでしょう。しかし、賃貸マンションやアパートの情報を検索しても、「あまりしっくりくる物件がないな」と感じてはいませんか? 今回は、不動産情報サイトで自分にぴったりな物件に出合うための、アパート・マンション探しのコツをご紹介します。
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不動産情報サイトの仕組み

部屋探しを行ううえでは、不動産情報がどのように取り扱われているのか知っておくと便利です。ここでは、不動産情報サイトの仕組みについて見ていきましょう。
不動産情報サイト=不動産会社ではない
不動産情報サイトとは、さまざまな不動産会社が登録した情報をまとめて表示する場所のことです。複数の不動産会社が取り扱う情報をまとめて検索することができ、大きなメリットは、一度で多くの情報に触れられる点にあります。
不動産情報サイトは不動産会社のように直接的な仲介を行うわけではなく、Webサイトなどを通じて情報を紹介しながら、部屋探しのサポートをするところです。不動産情報サイトは不動産ポータルサイトとも呼ばれており、この記事が掲載されている『LIFULL HOME’S』もその1つです。
検索条件や画面のレイアウトなどは各サイトにより違い、それぞれの使い勝手は大きく異なります。そのため、複数のサイトを使い分けるのも1つの方法です。
複数の不動産会社が同じ物件を取り扱うこともある
不動産情報サイトで興味のある物件が見つかったら、掲載している不動産会社に連絡をして、その後のやりとりを進めていきます。しかし、場合によっていくつかの会社が同じ物件を取り扱っているケースもあり、どの不動産会社に連絡すべきか迷ってしまうこともあるでしょう。
この場合は、物件のつくりや基本的な内容などは、不動産会社ごとに変わるわけではありません。しかし、細かな対応や仲介手数料などのサービス面にはそれぞれの特色があるため、比較しながら選ぶことが大切です。
アパート・マンション探しでまず考えておきたいポイント
理想に合った部屋を効率的に見つけるためには、スタート前の下準備が肝心です。部屋探しを始める前に決めておくべきポイントを見ていきましょう。
基本ポイントその1:「立地」
立地は物件の利便性を決めるとても重要なポイントです。通勤、通学先などよく出かける場所や実家との距離、最寄り駅からの所要時間を考えてエリアを絞っていきましょう。
また、周囲に便利な施設があるか、車や人通りが気にならないか、防犯性はどうかといった点も目を向けるべきポイントです。気になる物件が見つかったら、地図アプリなどで周辺の状況を確かめておきましょう。
基本ポイントその2:「費用」
費用については、家賃と初期費用の2つの面から考えておく必要があります。家賃は手取り収入の20~30%が目安とされているものの、生活費とのバランスを考慮して、無理のない範囲で上限を設定することが大切です。
初期費用は家賃の5~6ヶ月分が目安であり、入居をする前にまとめて支払うのが基本です。クレジットカード払いや分割払いに対応している物件もありますが、数はそれほど多くないため、用意できる金額の範囲を超えないように意識しておきましょう。
基本ポイントその3:「間取り」
間取りについては、入居する人数から適切な広さを判断していくとスムーズです。国土交通省の「住生活基本計画」では、世帯人数ごとに「最低限必要な面積(最低居住面積水準)」と「都心部でゆとりのある面積の目安(都市型誘導居住面積水準)」、「都市部以外でゆとりのある面積の目安(一般型誘導居住面積水準)」が示されています。
それによれば、単身世帯ではそれぞれ「25m2/40m2/55m2」、2人なら「30m2/55m2/75m2」、3人では「40m2/75m2/100m2」となっており、部屋探しの1つの目安にすることが可能です。
最低限必要な面積 (最低居住面積水準) | 都心部でゆとりのある面積の目安 (都市型誘導居住面積水準) | 都市部以外でゆとりのある面積の目安 (一般型誘導居住面積水準) | |
|---|---|---|---|
| 単身世帯 | 25m2 | 40m2 | 55m2 |
| 2人 | 30m2 | 55m2 | 75m2 |
| 3人 | 40m2 | 75m2 | 100m2 |
部屋探しはいつから始める?

部屋探しを始めるのに適した時期は人によって異なりますが、おおまかな共通点はいくつかあります。ここでは、部屋探しをスタートすべきタイミングについて、基本的なポイントとタイプ別のポイントに分けて見ていきましょう。
部屋探しを始めるのは1~2ヶ月前がベスト
賃貸物件に入居するまでには、内見や入居審査、賃貸借契約といったさまざまな手続きを済ませる必要があります。そのため、できるだけゆとりを持ってスタートを切ることが大切です。
しかし、賃貸物件は仮申し込みができず、契約が決まってから入居日を延ばすのは難しい面があります。せっかく良い部屋が見つかっても、すぐに入居ができなければ契約できない場合もあるため、スタートが早ければ良いというわけではありません。
手続きにかかる時間を逆算すると、実際に不動産会社へ足を運ぶのは入居予定日の1~2ヶ月前がベストだといえます。それまでに時間の余裕があるなら、部屋の条件を決めたり、初期費用を準備したりしておきましょう。
【大学生の場合】部屋探しを始めるタイミング
新入生であれば、年度初めの4月初旬までに入居を済ませることを考えて2月の中旬、遅くても3月の頭までにはスタートを切る必要があります。特に遠方に引越す場合にはよりスムーズな手続きが必要なので、部屋の条件を明確にしたり、事前に必要書類を不動産会社に確かめたりして、きちんと準備を済ませておくことが重要です。
2年生以降は、進級に伴うキャンパスの移動などで引越すなら新入生と同じく4月の入居から逆算してスタートを切ると安心です。それ以外なら、引越し費用が安いオフシーズンがねらい目となります。
1月~3月は賃貸需要の高いハイシーズンとなるため、予約が取りにくくなったり、引越し費用が高くついたりしてしまう可能性があるのです。
【社会人の場合】部屋探しを始めるタイミング
新社会人なら、新入生と同じく4月までに間に合うよう逆算するのが基本です。ただ、研修などが早めに始まる場合もあるので、就職先の状況には注意しておきましょう。
また、異動や急な転勤などの場合は、引越し日までにあまり余裕がありません。物件探しにかかる時間をカットするため、希望条件の優先順位を早めに絞り込んだり、短期間で入居できるよう、現在空室となっている物件や即入居可となっている物件を中心に探したりするといった工夫が必要となります。
【新婚夫婦の場合】部屋探しを始めるタイミング
結婚を機にお互いが引越すのであれば、現在住んでいる家と新居の家賃の支払いがなるべくかぶらないように入居日を調整することが大切です。もしタイミングを柔軟に変えられるのであれば、繁忙期の1~3月を避け、需要が落ち着く4~6月や閑散期の7~8月に合わせて動くのもポイントです。
理想に近い部屋を見つけるには? 検索サイト活用のコツ
検索サイトを使った物件探しには、さまざまな方法や手順があります。ここでは、実際にLIFULL HOME’Sのサービスを使って、検索の手順を見ていきましょう。
手順1:エリアから検索
LIFULL HOME’Sでは、住まいを探す第一歩としてさまざまなアプローチの方法を用意しています。たとえば、ある程度住まいのエリアが絞れていれば「駅・路線から探す」「地図から探す」といった項目からスタートするのが便利です。

また、通勤・通学時間重視なら「通勤・通学時間から探す」「路線図から探す」などの選択肢もあります。通勤時間については、「目的駅を追加する」を選択すると夫婦や家族それぞれの通勤・通学先を同時に入力することも可能です。

手順2:条件を指定する
エリアを絞り込んだら、賃料、専有面積、間取り、駅徒歩分、築年数などの順に基本項目を入力していきます。特に指定がない項目は、無理に条件を絞り込むよりも、「指定なし」を選んだほうが物件の幅も広がるためおすすめです。
また、基本的な条件とともに、こだわり条件も指定することもできます。こだわり条件には、「楽器相談」や「ペット相談可」、「二人入居可」といったものから、「オートロック」「防犯カメラ」、「コンビニ800m以内」などの項目まで、70種類以上があります。
条件をつけすぎると候補が少なくなってしまうため、自分で優先度をつけ、外せないものから順番にチェックを入れていくようにしましょう。条件を絞り込むたびに、下部に表示された「該当物件」の数字がリアルタイムで変化するため、それを見ながら調整するとスムーズです。

こだわり条件の一部
条件を絞り切れないときは「叶えたい条件で探す」
また、LIFULL HOME’Sには「叶えたい条件で探す」機能もあります。

こちらの機能では、こだわり条件の一つひとつについて、「できれば」、「必須」とレベル感が設定でき、「できれば」に設定した場合は物件数を絞り込まずに選択できます。検索結果も、選択したこだわり条件のうちいくつの条件を満たしているかが表示されるため、まだ条件が絞り切れていない場合や、妥協点を探るのに便利です。試してみたい方は下のボタンから実際に使用してみてください。
手順3:問合せる
気になる物件が見つかれば、物件詳細を見て、空室状況を問合せたり内見を申し込んだりします。複数の物件に一度に申し込むこともでき、タイミング次第では1日で複数の物件を内見することも可能です。
また、遠方に住んでいるなどの事情で内見の時間があまり取れない場合には、「オンライン内見」を利用してみるのもよいでしょう。オンライン対応している物件であれば、詳細ページから「オンライン内見・相談を予約」できるので、こちらも活用すると便利です。
賃貸物件を探す オンライン内見ができる物件 オンライン相談ができる物件「こんな暮らしがしたい!」からアパート・マンションを探すには

LIFULL HOME’Sでは、具体的な生活のイメージをより簡単に部屋探しへ反映させるために、キーワードからタグ検索を行うことも可能です。タグ検索を利用する方法について見ていきましょう。
タグ検索にはどんなキーワードがある?
タグ検索は住まいの利便性に関するものから、趣味や好みを反映させたものまで、数多くのキーワードからアプローチすることができます。たとえば、「家賃無料期間あり」「セキュリティ対策」「日当たり重視」「○○大学に近い」といったものから、「海が見たい」「夜景が見たい」「服に囲まれたい」など、多種多様なニーズに合わせて検索を行えるのです。
タグ検索の手順
タグ検索の利用方法はとてもシンプルです。まずは検索トップページ「タグから探す」をクリックし、タグ入力欄にいろいろな単語を入れてみて検索を行います。
そこから、エリアやこだわり条件を指定して、さらに物件を絞り込んでいくのが主な流れです。
したい暮らしが明確な場合や、エリアにあまりこだわりがない場合は、タグ検索のほうがスムーズに理想的な物件を見つけられるでしょう。

ほかにもある! 住まい探しに便利なサービス
LIFULL HOME’Sには、そのほかにも住まい探しに役立つサービスがあります。ここでは、2つのサービスをピックアップしてみましょう。
「家賃相場」でエリアごとの家賃を調べる

「家賃相場」は駅や市区町村ごとの平均的な家賃を調べることができるサービスです。同じ路線でも1駅ずらすだけで家賃相場が大きく変わるケースもあるので、周辺の駅も見てみると新たな候補が見つかる可能性が高まります。

路線を指定して各駅周辺エリアの家賃相場を一覧で見ることもできる
「まちむすび」で知らない街の特徴を調べる

「まちむすび」は、気になる街や知らない街の特徴や家賃相場などを調べられるサービスです。大きな特徴は、実際に住んだことがある人の声を紹介している点にあります。
また、「買い物のしやすさ」「交通の利便性」「子育てのしやすさ」「治安の良さ」「自然の多さ」などが5点満点で評価されており、現地に行く時間がないときでも手軽に街の情報を確かめることができます。一方、住んで残念だと感じたポイントなども掲載しているため、メリットとデメリットの両面を知れる点は安心です。

住みたい駅が決まっていれば「駅・路線から探す」から、どんなエリアに住むか迷っている場合は「ライフスタイルから探す」から検索を行いましょう。「美味しいパン屋がある」「空気がおいしい」「ベビーカーでの移動がしやすい」といった条件から、住むのに適した街を見つけることができます。
賃貸物件を探す 家賃相場を調べる 街の情報を見る不動産情報サイトを上手に活用してアパート探しを効率的に進めよう!
- 不動産情報サイトには数多くの不動産情報が掲載されている
- 部屋探しの下準備として、立地・費用・間取りの条件を絞り込んでおくことが重要
- 部屋探しのスタート時期は1~2ヶ月前がベスト
- 不動産情報サイトで検索を行う手順を押さえておく
- 「家賃相場」や「まちむすび」のような部屋探しを便利にしてくれるサービスを活用してみるのも1つの方法
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