約950の商店街がある大阪府
大阪市内の24区には約480、大阪府内には950を超える商店街があるといわれている。地元の人の日常の買い物の場としてだけではなく、観光客にも人気の大阪の商店街。LIFULL HOME'S PRESSは商店街が「とても好き」「好き」「まあまあ好き」と回答し、かつ商店街に2週間に1回以上行く人を対象に、アンケート調査を実施した。調査結果から、商店街に行く頻度や、好きな商店街ランキング、最寄り駅の家賃相場などを紹介する。
商店街が好きな人は約8割。60歳以上から特に人気
「あなたは商店街がどのくらい好きですか?」の質問に「とても好き」12.1%、「好き」25.5%、「まあまあ好き」43.1%と、合計約8割(80.7%)の人が商店街が好きと回答した。
「とても好き」「好き」「まあまあ好き」を合算した数値を年代別に見てみると、男性60歳以上が90.3%、女性60歳以上が84.7%と、男女ともに、年代が高めになるとより好きと回答する割合が高くなる傾向にある。なお、最も好きと回答した人の割合が少ないのは男女ともに20代で、男性20代は70.0%、女性20代は76.9%だった。
2週間に1回程度以上商店街に行く人が3割
さらに、商店街に行く頻度について聞いてみた。「あなたが商店街へ行く頻度を教えてください」の質問に「週に2-3回以上」が7.3%、「週1回程度」14.5%、「2週間に1回程度」12.1%と、約3割(33.9%)の人が2週間に1回以上商店街に行っていることがわかった。
男性の方が商店街に行く頻度が多い傾向
男女別に傾向を見ると、「週に2-3回以上」「週1回程度」「2週間に1回程度」の合算が男性は36.9%、女性は30.8%と、男性の方が商店街へ行く頻度が多い傾向にあるようだ。
商店街好きが選ぶ最も好きな商店街TOP1~5
商店街が「とても好き」「好き」「まあまあ好き」と回答し、かつ行く頻度が2週間に1回以上の人に最も好きな商店街を聞いた。商店街好きが選ぶ最も好きな商店街トップ10はこちら。上位にランクインした商店街を好きな理由とともに紹介する。
※ランキングは「その他」と回答した3.8%を除外(N=902)
1位:天神橋筋商店街 20.4%
2位:心斎橋筋商店街 11.9%
3位:駒川商店街 7.3%
4位:黒門市場 6.4%
5位:京橋商店街 5.4%
6位:阪急東通商店街 4.9%
6位:千林商店街 4.9%
8位:高槻センター街商店街 4.4%
9位:空堀商店街 3.5%
10位:粉浜商店街 2.9%
1位:天神橋筋商店街 20.4%
1位は、前回の2015年の調査と同様、天神橋筋商店街。大阪市北区天神橋1丁目から6丁目におよぶアーケード商店街で、その長さは南北約2.6kmにわたり、日本一長い商店街として知られる。飲食店、激安の衣料品店や、雑貨店、居酒屋などなど、約600の店舗が並ぶ。市民から「天満の天神さん」と呼ばれ親しまれる大阪天満宮の表参道として古くから栄えてきた。コメントにはやはりその長さと賑やかさについて触れる人が多かった。
日本一長い商店街で、色々な店舗があり価格が安い。いつも活気があって、賑わっています(60歳代男性)
商店街が長く、多くの店があり、お気に入りの店舗もあるため。雨の日にもウォーキングがてら傘無しで移動できる(50歳代男性)
たくさんの店舗(安価〜高価な店舗)が軒を連ねており、楽しめます。子どもを連れて出向くのも楽しいですし、リーズナブルな飲食店もあり魅力です(30歳代女性)
まず長いので長時間楽しめる。大好きな中村屋(コロッケ)、ハッピーキャンパーベーグルなどのお店があり、ランチも安い店が多い。今は妊娠中なので飲めないが、天満まで歩くと安い立ち飲み屋も多くて夜も楽しめる(30歳代女性)
2位:心斎橋筋商店街 11.9%
ファッションや飲食店など、約180の店舗からなる大阪ミナミの心斎橋筋商店街が2位にランクイン。地下鉄心斎橋駅が最寄り駅で、戎橋まで南北に続く約580メートルのアーケード商店街だ。江戸時代からすでに商いが活発だったようで、書籍や古道具、琴三味線などが売られていたという。明治・大正期には心斎橋周辺は「東の銀座、西の心斎橋」とも言われ、銀ブラに対して"心ブラ"という言葉も生まれた。
お店が多く、若者向けだから(20歳代男性)
歩いてるだけで気持ちがウキウキする。昔は心ブラと言ったくらい(60歳代男性)
職場から近くて帰りによく行っていて高くて買えない商品もあるがリーズナブルなお店も沢山ありウィンドーショッピングするだけでも楽しい(40歳代男性)
一見ゴミゴミしているようにも感じるが大阪に居る!と言う実感が湧いてくる(40歳代女性)
心斎橋駅が長堀地下街と直結しており、またDAIMARUが通りに面しているので、ショッピングしやすく、歩いているだけでも楽しめるところ(60歳代女性)
3位:駒川商店街 7.3%
3位は大阪市東住吉区にある駒川商店街。大阪3大商店街の一つとしても知られている。ちなみに大阪3大商店街は「駒川商店街」「天神橋筋商店街」「千林商店街」だ。
最寄り駅は近鉄南大阪線 針中野駅で、東西に190m、南北に540mと全長730mで店舗数は約200。毎年7月に「駒川まつり」が開催される。「最も好きな商店街」の回答を男女別に見てみると、男女ともに1位は天神橋筋商店街、2位は心斎橋筋商店街だったのだが、男性3位は黒門市場、女性3位は駒川商店街と、男女で差が出る結果となった。活気がある・庶民的・下町っぽい雰囲気があるなどのコメントが見られた。
活気があって下町ぽいところがありよい(40歳代女性)
美味しいコロッケ屋さんがある。訳ありの商品を安く売っている(50歳代女性)
下町の商店街という感じで、自分が生まれ育ったところの商店街と雰囲気が似ている。物価が安いのと露店の掘り出し物とかを探すのが面白い(60歳代女性)
近くに住んでいて、たまに行くが、活気があって見ているだけでも楽しい(60歳代男性)
4位:黒門市場 6.4%
「大阪の台所」とも呼ばれる黒門市場が4位。鮮魚店やフグやスッポンの専門店をはじめ飲食店や青果、精肉などさまざまな店舗が約150、全長580メートルのアーケード下に並ぶ。黒門市場の名前は、明治末期まで市場の近くにあった寺院・圓明寺の山門が黒塗りであったことに由来している。食い倒れの街・大阪らしい食べ歩きを目的にした観光客も多く訪れる。
新鮮なものがいっぱいあり、魅力的な店がいっぱいある(60歳代女性)
海産物が豊富で沢山のお店がある(60歳代女性)
美味しい食材を売っている店が多いので最も好きです(30歳代男性)
子供頃からよく買い物した。正月の買い出しに家族で行った。何でもあるから(60歳代男性)
5位:京橋商店街 5.4%
京橋中央商店街と新京橋商店街からなる「京橋商店街」が5位となった。京橋中央商店街は物販の店舗が中心で商店街の店舗数は94。地域密着度の高い商店街だ。新京橋商店街は66店舗で、飲食店が全体の3割を占めている。2011年、京橋中央商店街は「京橋流・井戸端ステーション」を開設。交流を目的とした、気軽に集える場として提供している。
ディープなお店がたくさんある(20歳代男性)
昭和のようなレトロなところが見られる部分(20歳代男性)
にぎやかであるから(20歳代女性)
通勤帰りに利用するから(50歳代女性)
商店街好きが選ぶ最も好きな商店街TOP6~10
6位:阪急東通商店街 4.9%
6位は、大阪随一の繁華街、梅田にある商店街・阪急東通商店街だ。阪急東通第1・2・3商店街、阪急中通商店街、阪急東通中央商店街などからなる。飲食店や居酒屋、お好み焼き店などの飲食系が主で、カラオケなどの娯楽施設も多い。
昔から通学や通勤によく利用していたしとても馴染みがある。人との約束場所としてよく利用していた。とても便利な商店街です(60歳代男性)
利用する駅から近く、食事ができて遅くまで遊べて、終電に間に合う(60歳代男性)
行きやすく、好きな店があり、活気もある。安全だと感じる(50歳代女性)
飲食店がたくさんあり、困ったら東通り商店街に行けば大丈夫だと思えるから(20歳代女性)
6位:千林商店街 4.9%
同じく6位は、”大阪3大商店街”でもある千林商店街。京阪電鉄千林駅と大阪メトロ千林大宮駅を結ぶ、全長660mの地域密着型アーケード商店街だ。生鮮品や食品、生活雑貨など200以上の店舗が並ぶ。商店街にはデューク・エイセスが歌うテーマソング「いち、じゅう、ひゃく、せん、千林」がある。大阪市内ではじめて「100円商店街」をはじめた商店街であり、イベントも活発に開催している。
昔ほど人は多くはないが、活気がありおばちゃんが楽しい(60歳代男性)
子供頃からよく行っていて、庶民的で好き(60歳代女性)
今に至るまで何度も利用し、そこで売っている商品がスーパーで購入するよりも安いから(30歳代男性)
なじみ深い。テーマソングがある(40歳代男性)
新鮮な食材が手軽に手に入る。いろんな種類のお店があり、明るい雰囲気(20歳代女性)
8位:高槻センター街商店街 4.4%
8位は、大阪府高槻市の高槻センター街商店街。JR高槻駅と阪急高槻市駅に近接したアーケード商店街だ。高槻センター街のキャッチフレーズは、「ナイス街(ガイ)」。公式キャラクターは 高槻 セン太くんだ。2021年度に大阪オンリーワン商店街創出事業に採択された。
人が多すぎず、適度な賑やかさがある。昔ながらの定食屋があったり、銘菓の里井づつが高級感があって良い。ほんわかとした感じがあり、高槻センター街のテーマが流れているのが庶民的で親しみを感じる。中通りとセットで、良い商店街だと思う。ただ、焼肉屋の味楽園がコロナ禍で閉店したのが残念でならない(50歳代男性)
地元で馴染みがあり、ダイソーなどの誰もが馴染みのお店以外にも昔ながらのお店や天然温泉もあるから(20歳代女性)
地元の商店街で馴染みもあり、色んなお店があるから(40歳代女性)
9位:空堀商店街 3.5%
レトロな雰囲気が注目を集める空堀商店街が9位にランクイン。空堀周辺は戦災で焼け落ちることなく保たれた長屋があり、昔ながらの風景が残っておりたびたび映画の撮影にも利用されている。コメントにも「レトロ」という言葉が多く見受けられた。
レトロな雰囲気がいい(50歳代女性)
古い町並みやお洒落なカフェがある(50歳代女性)
歴史的飲食店が多い(40歳代男性)
10位:粉浜商店街 2.9%
10位は、通称「すみよっさん」で親しまれる住吉大社の門前商店街・粉浜商店街。南海本線粉浜駅から住吉大社までのアーケード街に120店舗が並ぶ。すみよっさんにちなんだ「はったつ市」や、「100円商店街」などのイベントも。
一番近い、何年か前はよく行っていた、住吉大社の近くにある(60歳代女性)
それほど人混みもなく、気楽に歩ける(50歳代男性)
下町感が溢れているから(30歳代男性)
引越しのエリア選びで商店街があることを重視する人の割合は?
日常の買い物に便利な商店街だが、住む街を選ぶときに商店街があることはどれくらい影響するのだろうか。
最後に、『あなたが引越し先のエリアを決める際に「近くに商店街があること」は、どの程度影響しますか。お考えに最も近いものをお選びください』の質問への回答を見てみよう。
「あることが絶対条件」と回答した人が10.4%、「絶対ではないが、かなり重視する」30.2%、「あればうれしいが、そこまで重視しない」46.3%という結果となった。商店街があることが絶対条件と回答した人は1割、かなり重視する人は3割と、合わせて4割ほどが住む街を選ぶときに商店街の有無が影響しているようだ。
商店街に行く頻度は男性の方が多い傾向にあると前述したが、エリア選びについても、「あることが絶対条件」「絶対ではないが、かなり重視する」と回答した人の割合は男性46.3%、女性33.4%となっており、男性の方が住まい選びで商店街があることを重視する傾向にあるようだ。
最後に、大阪府民の商店街好きが選んだ「最も好きな商店街トップ10」と併せて、主な最寄り駅の家賃相場をご紹介する。ほかにも住み替えで気になる駅がある人は、LIFULL HOME'S家賃相場を参照してみてほしい。
LIFULL HOME'S家賃相場
https://www.homes.co.jp/chintai/price/
※家賃は、LIFULL HOME'S家賃相場の2023年2月時のデータより、該当駅の「マンション・アパート・一戸建ての間取り1Kの相場表」を参照
調査概要
<事前調査>
実施日:2023年2月6日~9日
調査対象者:大阪府在住20歳〜69歳の男女
調査方法:インターネット調査
有効回答数:3,605サンプル
<本調査>
実施日:2023年2月9日~16日
調査対象者:事前調査で大阪府在住 20歳~69歳の男女で、商店街が「とても好き」「好き」「まあまあ好き」と回答し、2週間に1回以上商店街に行くと回答した人
調査方法:インターネット調査
有効回答数:902サンプル
公開日:












