伝統とモダンが交差する神戸市東灘区の住みやすさと魅力とは

兵庫県神戸市と言えば、中央区の三宮(さんのみや)エリアが有名で、駅前の再整備や神戸市役所の建て替えなど、ここ数年で積極的な再開発が進められている。そんな中、近年、同じ神戸市の南東に位置する東灘区では、阪神本線・JR神戸線駅前でのマンション開発が活発だ。

神戸市東灘区は、神戸市の中で最も東に位置しており、西は灘区、東は芦屋市と隣接するエリアである。北には六甲の山並みがそびえ、南は大阪湾に面する東西に長い地形が特徴だ。この恵まれたロケーションにより、古くから「阪神間」と呼ばれる高級住宅地の一角として発展してきた歴史を持つ。

さらに、このエリアには明治から昭和初期にかけて育まれた「阪神間モダニズム」の文化が色濃く残っており、山手の歴史的な洋館や美術館、洋菓子店など洗練された街の雰囲気が魅力である。港側には日本一の酒どころ「灘五郷」の酒蔵が立ち並び、伝統産業と現代的な暮らしが調和した独特の景観を形成している。

東灘区の魅力として、抜群の交通アクセスが挙げられる。区内を山側から順に阪急神戸線、JR神戸線、阪神本線が並行して走り、さらに南部の人工島エリアへは六甲ライナーが結んでいる。この交通アクセスによって、神戸の中心地である三宮へは約10分〜20分、大阪・梅田方面へも20分〜30分程度で移動が可能だ。兵庫・大阪の主要都市を短時間で行き来できる利便性の高さが、多くの人を惹きつける理由となっている。

また、東灘区は文教地区としても知られ、甲南大学や神戸薬科大学、灘中学校などの教育機関が集積していることから、教育環境を重視する子育てファミリー層からの支持も厚い。駅周辺にはスーパーやドラッグストアなどの生活利便施設が充実する一方で、少し歩けば緑豊かな公園や文化施設が点在している。このように、都市機能と住環境のバランスが優れている点が、東灘区の住宅地としての高い評価につながっているのだ。

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なぜ東灘区で「駅近開発」が進むのか?


神戸市東灘区で、駅周辺のマンション開発がこれほどまでに活発化している理由として、ここが「都心に近いながらも、質の高い暮らしが完結する住宅地」として高い評価を得ていることが考えられる。

阪神本線やJR神戸線の各駅周辺には、スーパーやコンビニなどの生活利便施設が集まっていて、日々の買い物に困ることは少ない。加えて、歴史ある学校や進学塾が充実している文教エリアでもあるため、教育環境を重視するファミリー層からの信頼も厚い。

三宮エリアや大阪へのアクセスが良いだけでなく、生活の豊かさも実現するため、若年層の共働き夫婦から子育て世帯、シニア層に至るまで、幅広い世代の住宅ニーズが高いエリアだと言える。

このような需要を背景に、近年特に目立っているのが「駅徒歩1分〜2分圏」という希少な立地の新築分譲マンションの供給ラッシュである。具体的には、阪神青木駅、JR摂津本山駅、JR甲南山手駅などのエリアで、駅前の新築分譲マンション建設が続いている。

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阪神青木駅徒歩1分の「ジオ東灘青木」

阪神本線青木駅周辺は、駅の高架化事業に伴い、表情を変えつつあるエリアの1つである。かつては下町情緒が色濃く残る街並みだったが、駅舎のリニューアルや周辺道路の整備が進み、明るく開放的な雰囲気へと生まれ変わった。

それでも、駅前にはスーパーや個人商店が並び、普段着のままで買い物ができるようなローカルな温かみは健在だ。生活利便施設がコンパクトにまとまっており、気取らずに生活できる環境が魅力の駅前エリアと言えるだろう。

交通アクセスの面では、特急停車駅ではないものの、三宮へ約15分、大阪梅田へも乗り換えを含めて約30分で移動できるため、都心への通勤・通学に便利だ。特急停車駅のような喧騒がなく、落ち着いた環境で暮らしながら都心へもスムーズに出られる点は、このエリアならではのメリットではないだろうか。

阪神本線青木駅阪神本線青木駅
阪神本線青木駅駅周辺も再整備が行われている

そんな青木駅の新たなランドマークとして注目を集めているのが、駅徒歩1分という希少な立地に誕生する「ジオ東灘青木」だ。阪急阪神不動産が手掛けるこのプロジェクトは、地上10階建て、総戸数86戸の中規模マンションである。

ここで、計画されているマンションの概要を見てみよう。



・敷地面積:1,884.72m2

・建築面積:899.37m2

・延べ面積:6,381.83m2

・総戸数:86戸 

・階数:地上10階

間取りは南東・南西向きが中心で、建物はL字型に配棟される計画だ。L字型の建物により、採光と通風を効率よく確保することで、駅前という立地でありながらも開放感のある住まいとなっている。2025年12月現在、現地の様子を見ると、すでに建設工事が本格化しており、クレーンを使って工事が進められている姿が確認できる。

計画では、エントランスを駅前の賑わいから一歩奥まった静かな位置(東側の車通りが少ない通り沿い)に設けることで、落ち着いた場所からマンションへ入る動線設計がなされているようだ。周辺には緑豊かな公園が点在していて、少し足を延ばせば大阪湾を一望できるスポットもある。

マンションの竣工・入居開始は2027年4月を予定している。

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阪神本線青木駅2025年12月現在、現地の様子(北西側から撮影)
阪神本線青木駅2025年12月現在、現地の様子(南側から撮影)

JR甲南山手駅徒歩2分の「ルネグラン東灘森北町」


JR甲南山手駅の山側に広がる森北町エリアは、阪神間の邸宅地文化を受け継ぐ閑静な住宅街として知られている。JR甲南山手駅前には「セルバ甲南山手」などの商業施設があり、日々の買い物も困らない立地である。

それでいて、一歩路地に入れば落ち着いた一戸建てや低層マンションが並び、閑静な住宅街が広がっている。利便性と住環境の良さを両立している点が、この街が長く愛され続けている理由だろう。

JR神戸線甲南山手駅JR神戸線甲南山手駅
JR神戸線甲南山手駅甲南山手駅の駅前広場

この森北町エリアで、駅徒歩2分の立地に誕生したのが「ルネグラン東灘森北町」だ。総合地所が手掛けたこの新築分譲マンションは、地上6階建て、総戸数28戸の小規模なマンションである。

マンションの概要は以下のとおりだ。

・敷地面積:1,053.1m2

・建築面積:727.45m2
・延べ面積:3,214.42m2
・総戸数:28戸
・階数:地下1階地上6階
・竣工年月:2025年1月

すでに建物は完成しており、ベージュを基調とした品格ある外観が街並みに調和している。大規模タワーマンションのような威圧感はなく、あくまで街のスケールに馴染むように佇んでいる。

駅まで徒歩2分の道のりもフラットに整備されていて、毎日の通勤や外出がストレスなく行える点も魅力だ。さらに、マンションは三宮や大阪までのアクセスが良い「山手幹線」という大通りに面しているため、普段車を利用する人にも便利な環境だと言える。

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JR神戸線甲南山手駅2025年12月現在のマンション外観
JR神戸線甲南山手駅都心へのアクセスが良い山手幹線に面している

JR摂津本山駅徒歩1分の「ジオ岡本 The Class」


阪急岡本駅からJR摂津本山駅にかけて広がる岡本一丁目エリアは、阪神間モダニズムの雰囲気が残る、東灘区を代表する洗練された住宅街だ。岡本駅と摂津本山駅の間にある「岡本商店街」には、石畳の通りにおしゃれなカフェや雑貨店、パティスリーが軒を連ねていて、華やかな空気を感じることができる。

この美しい街並みを守り続けているのが、「岡本地区まちづくり協定」をはじめとする独自のルールである。約10ヘクタールに及ぶ協定区域では、住宅と商業施設が混在しながらも、「うるおいと調和のある美しいまち」を目指した景観づくりが徹底されている。例えば、風俗営業系の店舗進出を厳しく制限したり、建物の外観や規模、配置に至るまで細やかな配慮が求められたりするなど、街の品格を損なわないための仕組みが整えられている。

また、甲南大学や神戸薬科大学などのキャンパスが点在する文教地区としての側面もあり、学生たちが街を楽しむ活気も感じられる。このエリアも都心へのアクセスが良く、三宮エリアまで約15分、梅田エリアまで電車で約20分で移動することが可能だ。そのため、ビジネスパーソンから学生まで、多世代にとって魅力的な立地と言える。

JR神戸線摂津本山駅JR神戸線摂津本山駅
JR神戸線摂津本山駅岡本地区まちづくり協定のエリア(出典:神戸市「岡本地区まちづくり協定」)

そして、このエリアに誕生するのが「ジオ岡本 The Class」だ。JR摂津本山駅徒歩1分、阪急岡本駅徒歩4分という2WAYアクセスが最大の魅力である。

ここで、マンションの概要を見てみよう。

・敷地面積:468.09m2(建築確認対象面積:467.98m2)
・建築面積:302.90m2

・延べ面積:2,612.50m2

・総戸数:37戸
・階数:地上11階

2025年12月現在、建物はすでに工事が始まっており、クレーン車で作業が行われていた。建物はホテルライクな内廊下設計や、75%にも及ぶ高い角住戸率が特徴だ。専有面積は30m2台から60m2台と幅広く設定されており、都心志向のシングルや若年層の夫婦、コンパクトな暮らしを求めるファミリーなど、さまざまなライフスタイルに対応している。

竣工時期は2027年6月下旬、入居時期は2027年8月下旬を予定している。

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JR神戸線摂津本山駅2025年12月現在、現地の様子
JR神戸線摂津本山駅駅から少し離れると閑静な住宅街が広がっている

東灘区のマンション価格動向と将来性。「駅近×ブランド」の資産価値とは


ここで、東灘区のマンション相場を見てみよう。

LIFULL HOME'Sの価格相場情報(2025年12月時点)によると、JR摂津本山駅の中古マンション相場は2,780万円、JR甲南山手は2,622万円、阪神青木駅は2,659万円となっている(専有面積70m2の場合)。近隣の住吉駅(2,998万)や御影駅(3,146万円)と比較すると、まだ割安感があると言っていいだろう。ただし、近年の相場推移を見ると、上記で挙げたどの駅も、兵庫県全体のマンション価格よりも高い水準を保っているのがわかる。

甲南山手駅の中古マンション価格の推移(出典:LIFULL HOME’S 住まいインデックス)甲南山手駅の中古マンション価格の推移(出典:LIFULL HOME’S 住まいインデックス)
甲南山手駅の中古マンション価格の推移(出典:LIFULL HOME’S 住まいインデックス)青木駅の中古マンション価格の推移(出典:LIFULL HOME’S 住まいインデックス)

今回紹介したような、大手デベロッパーが手掛ける駅近の新築分譲マンションは、今後も堅調な価格で推移するだろう。ただし、住まい選びで大切なのは「駅から近い」という点だけではない。ここで紹介した青木、森北町、岡本一丁目の3エリアは、それぞれ異なる個性を持ちながら、「駅近」という価値を軸に進化を続けている。街ごとの魅力が重なり合う東灘区の進化に、今後も注目していきたい。

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