弾道ミサイルに対してどのように身を守ればいいのか?
ウクライナの惨状を知り、戦争を身近に感じてしまう人は少なくないだろう。特に弾道ミサイルに関しては、恐怖を感じている人が多いかもしれない。隣国である北朝鮮は、2017年に予告することなく弾道ミサイルを発射し、2回日本の上空を通過させている。また、今年(2022年)1月には7回発射した。現政権となった2011年末以降、1ヶ月の発射回数としては最多となっている。
このような弾道ミサイルは、発射からわずか10分もしないうちに着弾する可能性がある。その場合、激しい爆風や破片などにより身体に大きな損傷を与える。では、万一どこからか弾道ミサイルが発射された場合、私たちはどのようにして身を守ればいいのだろうか。内閣官房「国民保護ポータルサイト」などを参考に考えてみよう。
Jアラート(全国瞬時警報システム)とは
政府は弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合、24時間いつでもJアラート(全国瞬時警報システム)を使用して緊急情報を伝達する。Jアラートとは、弾道ミサイル攻撃のほか、地震や津波などの緊急情報を人工衛星および地上回線を通じて全国の都道府県・市町村等に送信し、瞬時に住民へ伝達するシステムだ。情報は各地域の屋外スピーカーから流されるほか、個別の携帯電話等にエリアメール・緊急速報メールとして通知される。
弾道ミサイルが発射されたときのJアラートの情報内容は以下のようになる。
Jアラートの情報内容
・政府が弾道ミサイルが日本に飛来する可能性があると判断した場合、まず、弾道ミサイルが発射されたことを伝達し、避難を呼びかける。
・その後、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性があると判断した場合、続報として直ちに避難を呼びかけると同時に、落下時刻と落下場所について知らせる。
・その後、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下したと推定された場合、落下時刻と落下場所等を知らせる。
・弾道ミサイルが日本の上空を通過した場合、ほかに追尾しているミサイルやミサイルから分離した落下物が日本の領土・領海に落下する可能性がないことを確認後、弾道ミサイルが通過したことを知らせる。
・日本まで飛来せず、領海外の海域に落下した場合、そのことを続報として知らせる。
弾道ミサイルが飛来してきた際の具体的な避難方法
弾道ミサイルは、発射後極めて短時間で着弾することが予想される。そのため、発射情報を得たら速やかに状況に応じた避難行動を取ることが重要だ。
屋外にいる場合
着弾時の爆風や破片などの被害を避けるために、できるだけ頑丈な建物や地下に避難する。その後、近くに落下した場合は、口と鼻をハンカチで覆い、気密性の高い屋内または風上へ移動する。
近くに建物がない場合
橋の下や石垣沿いなどの物陰に身を隠し、地面に伏せて頭部を守る。電車のなかにいる場合は、窓から離れた中央部に移動し、姿勢を低くして身を守る。
屋内にいる場合
爆風で割れた窓ガラスなどの被害に遭わないようにできるだけ窓から離れ、可能ならば窓のない部屋へ移動する。部屋に机があれば下に入る。なければ身を伏せて身を守る姿勢を取る。その後、近くに落下した場合は、換気扇を止めて窓を閉め、目張りをして室内を密閉する。
たとえ小さな避難行動でもやることが生死を分ける
内閣官房「国民保護ポータルサイト」では、弾道ミサイル攻撃を受けた際の避難行動に対するQ&Aも掲載している。最後にその内容も要約して紹介しよう。
Q&A
Q1.Jアラートが流れた後に避難をはじめても手遅れでしょうか?
A1.近くの建物の中や地下に避難するなどわずかな時間でもできることはあります。
Q2.近所には丈夫な建物も地下もありません。
A2.横方向に広がる爆風などに対して身体の衝突面を減らすことが重要なので、木造住宅への避難でも被害を軽減できる可能性が高まります。
Q3.地面に伏せる、頭部を守る。それでミサイル攻撃から身を守れるとは思えません。
A3.横方向に広がる爆風などに対して身体の衝突面を減らすことが重要なので、避難行動をとらない場合と比べれば被害を軽減できる可能性を高めることができます。
Q4.避難したところで弾道ミサイルが直撃したらなにをやっても意味がないのでは?
A4.弾道ミサイルの威力はさまざまなので一概には言えませんが、適切な行動をとらないよりとったほうが被害を軽減できる可能性を高めることができます。
要するに避難行動の少しの差が生死を分けるということだろう。永遠にそのような事態にならないことを願いつつ、事前に最大限できることを把握しておきたい。
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