子育て世帯は、子どもが成人するまでの間にさまざまな費用が必要になります。子どもを持つ親としては「子どもの将来のことを考えると、少しでもお金をためたい」と考える人も多いのではないでしょうか。
今回は、子どもが大学卒業までにかかる費用の目安やおすすめの節約術、子育て世帯が受けることができる手当について紹介します。
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子育てにかかる費用はどれくらい?

生命保険会社が2019年に行った子育てに関する調査(※1)によると、0~6歳の子どもがいる世帯の子育て費用の平均(月額)は約4万円と示されています。仮に毎月4万円の支出とすると、年間48万円、子どもが生まれてから小学校に入学するまでに300万円程度かかる計算になります。
子育ての費用の中でも、大きな割合を占めるのが教育費です。2019年10月より、3~5歳までの幼稚園や保育所、認定こども園などの利用料は無償化されましたが、小学校入学以降は費用がかかります。
文部科学省が2018年に行った子どもの学習費調査(※2)では、小学校~高校3年生までの学習費の総額は、以下となっています。
公立小学校 | 192万6,809円 |
|---|---|
私立小学校 | 959万2,145円 |
公立中学校 | 146万2,113円 |
私立中学校 | 421万7,172円 |
公立高校(全日制) | 137万2,072円 |
私立高校(全日制) | 290万4,230円 |
教育費は学校の種別によって異なりますが、たとえば小学校~高校卒業まですべて公立だった場合は約476万円、私立の場合は約1,671万円がかかります。
さらに、国立大学(文系)へ進学する場合の目安は250万円程度、私立大学(文系)へ進学する場合は400万円程度、さらに生活費の仕送りをする場合はその費用がプラスで発生します。
※1 明治安田生命「子育てに関するアンケート調査」
※2 文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について」
住宅購入にかかる費用の目安
子育て世帯の中には、新しくマイホームを購入するというケースも少なくありません。
国土交通省の2020年度の報告書(※)によると、注文住宅で土地の購入を含める場合の平均購入費用は4,606万円、土地の購入を含めない場合は3,055万円となっています。
そのほかにも、分譲一戸建てが3,826万円、分譲新築マンションは4,639万円、中古一戸建ては2,894万円、中古マンションは2,263万円が平均費用となっています。
上記の数字は全国平均なので、エリアによって相場は異なります。将来、家を購入したい子育て世帯は、貯金の計画を立てる際の参考にしてみてください。
※ 国土交通省「令和2年度住宅市場動向調査報告書」
子育て世帯におすすめの節約術

子育て世帯が効率的にお金をためるためには、家計を見直して節約できるポイントを探すことが大切です。
住居費の見直し
賃貸物件に住んでいる場合は、更新時期を意識して住み替えを計画し、礼金・仲介手数料のない物件も検討してみましょう。子育て世帯の場合は、住居費の安さだけでなく、公園や学校が近くにあるなど、子育て環境や生活の利便性も含めて物件を検討するのもおすすめです。
また、住宅の購入か賃貸かで迷ったら、トータル金額をシミュレーションして比較検討しましょう。
固定費の見直し
固定費の見直しも、家計の節約につながります。携帯と通信費を同じ会社にすると安くなるプランなどもあるので、格安スマホを含めて検討してみましょう。また、加入している保険を見直し、保障内容を確認して不要な保険を解約できれば、出費を削減できるでしょう。
ふるさと納税を利用して節税するのもおすすめです。生活に不可欠なお米や水などの食品や、トイレットペーパーやティッシュなどの日用品も返礼品に含まれています。外食は控えて自炊を心がけ、スーパーに行く頻度を減らして無駄な買い物を防ぐことも節約につながります。
物件を探す 子育てに嬉しい環境の新築マンションを探す子育て世帯の家計を助ける公的手当

子育て世帯の家計の一助になるのが、国が行っている制度や手当の利用です。要件を満たした世帯は申請手続きをすることで、国から手当や補助金を受け取ることができます。
児童手当
児童手当は、0歳から中学校卒業までの児童を養育している人に支給されます。児童の年齢によって手当(月額)は以下のように異なります。所得制限が設けられているため、一定の所得がある世帯は特例給付となります。
0~3歳未満 | 一律1万5,000円 |
|---|---|
3歳から小学校修了まで | 第一子、第二子:1万円 第三子以降:1万5,000円 |
中学生 | 一律1万円 |
所得制限限度額以上(特例給付) | 一律5,000円 |
支給月は毎年2月と6月、10月で、前月までの4ヶ月分が支給されます。住んでいる市区町村で認定手続きを行うと、申請をした月の翌月分から支給されます。
医療費助成制度
子どもが病院や薬局などで診療・調剤を受ける際は、健康保険適用の医療について保護者負担額を助成してもらうことができます。市区町村によって要件内容が決められていますが、健康保険に加入している子どもを養育している保護者などが利用できます。
保険診療を受ける際に申請時に交付された医療証を窓口で提示すると、助成が受けられます。ただし、高額療養費やほかの医療費助成制度の適用分など対象外となるケースがあります。
こどもみらい住宅支援事業
子育て世帯が⾼い省エネ性能を持つ新築の注文住宅や分譲住宅を購入する際に、こどもみらい住宅支援事業を利用することで補助額60万~100万円を受け取ることができます。
対象住宅は延床面積50平米以上、ZEH住宅や一定以上の省エネ性能を有する住宅で、2022年10月末までに基礎工事の完了などが確認できるなどの条件があります。
申請状況によっては締め切りが早まる可能性もありますが、2022年に新しく家を建てる子育て世帯はハウスメーカーに相談してみるとよいでしょう。
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