不動産には定価が存在せず、細かな条件や購入するタイミングなどによって価格が大きく変化することもあります。
そのため、予算を立てる際には、平均的な価格を基に相場を把握しておくことが大切です。
今回は住宅の種類別に、平均購入価格や価格の動き、費用を抑えるためのポイントを紹介します。
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〈住宅の種類別〉平均購入価格のデータ

まずは、住宅金融支援機構「2020年度 フラット35利用者調査」のデータを基に、平均的な住宅購入価格を見ていきましょう。
| 平均購入価格 | 平均住宅面積 |
|---|---|---|
注文住宅(土地付き) | 4,397万円 | 111.1平米 |
注文住宅(建物のみ) | 3,534万円 | 124.4平米 |
建売住宅 | 3,495万円 | 101.1平米 |
新築マンション | 4,545万円 | 66.2平米 |
中古一戸建て | 2,480万円 | 113.2平米 |
中古マンション | 2,971万円 | 67.9平米 |
平均購入価格がもっとも高くなるのは新築マンションであり、次いで土地付き注文住宅となっています。
この結果には、新築マンションのなかに、共用設備などが充実した都心部のハイグレードマンションも含まれていることが大きく関係しています。
また、一戸建てで比較すると、自由度の高い注文住宅のほうが、工法・建材などの規格が決められている建売住宅より価格も高くなる傾向が見られます。
公表されているデータは、あくまでもさまざまなケースが含まれた平均値であるものの、住宅種類ごとの特徴をつかむうえで参考にしてみてください。
購入額は年によって変化している? 住宅価格の推移

不動産の価格は物件の状態やグレード、年数などによって変化するものです。しかし、同じ条件であっても、購入するタイミングによって若干の価格差が生まれることがあります。
ここでは、住宅価格の推移について、2021年現在の状況も踏まえて解説します。
2021年の不動産価格の動き
国土交通省「不動産価格指数」では、年間30万件の不動産の取引価格情報を基に、価格の動向を指数化したものが毎月公表されています。
具体的な仕組みは、2010年の平均値を100としたときに、現在の価格がどのように変化しているのかが指数で表示されるというものです。
2013年以降、不動産価格指数は全体的に上昇傾向にあり、2021年現在でも価格が右肩上がりに伸びています。2020年の一時期は新型コロナウイルスの影響によって価格が下落したタイミングがあったものの、すぐにプラスへと回復していきました。
その結果、2021年5月分は「住宅総合で前月比1.1%増の119.5」という結果が出ています。特にマンションの価格上昇が激しく、指数は「165」という高い数値です。
この背景には、新築マンションの供給数が減少していることによって、中古マンションの需要が高まり、価格が上昇していることがあります。このように、不動産価格指数は住宅購入のタイミングを見極めるひとつの判断基準となるのです。
2021年の地価の動き
2021年は土地の価格も上昇傾向にあるタイミングです。国土交通省のレポートによれば、主要都市にある住宅地価格の多くが上昇、もしくは横ばいとなっており、前年と比べれば上昇しているエリアが増加しているとされています。
この背景には、マンションの安定した販売状況や不動産事業者による土地取得の動きの回復などが挙げられています。ただ、地域によって価格の動きには異なる特徴が見られるため、購入したエリアの価格推移を細かくチェックすることが大切です。
物件を探す 注文住宅カタログを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する〈住宅の種類別〉総費用の内訳と目安

住宅を購入するときには、物件価格だけでなく、それに伴って発生する税金や手数料などの諸費用にも目を向けることが大切です。ここでは、諸費用の内訳と目安を見ていきましょう。
物件の購入にかかる費用
物件の購入にかかる費用には、以下のようなものがあります。
費用の項目 | 内容 | 計算方法・金額の目安 |
|---|---|---|
仲介手数料 | 不動産会社に支払う成功報酬 | 物件価格×3%+6万円+消費税が上限 |
印紙税 | 売買契約書、工事請負契約書に貼る印紙代 | 1万~3万円 |
不動産取得税 | 不動産取得時に発生する税金 | 0円~固定資産税評価額の3% |
登録免許税 | 登記に必要な税金 | 固定資産税評価額の0.1~2% |
司法書士への依頼料 | 登記代行の依頼料 | 10万円前後 |
固定資産税 清算金 | 売主(不動産会社含む)へ支払う固定資産税の保有期間分の負担金 | 固定資産税の日割り金額 |
仲介手数料は、不動産会社の仲介によって購入した場合に発生する費用であり、一般的に建売住宅や中古住宅を購入する際にかかります。
印紙税は、契約書を取り交わす際にかかる税金であり、注文住宅であれば土地の売買契約書と建物の工事請負契約書、そのほかの住宅では物件の売買契約書をつくるときに必要です。
不動産取得税は、不動産を取得したときにかかる税金なので、すべての住宅で必要となります。ただ、一定の条件を満たしていれば、軽減措置によって負担額がゼロになるケースも多いです。
登録免許税とは、不動産の登記を行う際に発生する税金です。
なお、不動産の登記には専門的な知識が必要であり、権利を示す性質上、ミスが許されない手続きとなるため、専門家である司法書士に依頼するのが一般的です。このとき、登記の代行手数料として、さらに10万円前後のお金がかかります。
また、固定資産税清算金とは、売主と買主の間で保有期間分を清算するお金です。中古住宅のほかに、不動産会社が所有していた建売住宅なども含まれます。
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に対して課される税金なので、年の途中で物件を購入した場合には、12月31日までの日数分を売主に対して支払う必要があるのです。
住宅ローン利用に必要な費用
住宅ローンを利用する場合には、物件購入の諸費用とは別に、以下のような費用がかかります。
費用の項目 | 内容 | 計算方法・金額の目安 |
|---|---|---|
印紙税 | 金銭消費貸借契約書に貼る印紙代 | 2万~4万円 |
登録免許税 | 抵当権設定登記に必要な国税 | 借入額の0.1~0.4% |
司法書士への依頼料 | 登記代行の依頼料 | 4万~8万円 |
ローン手数料 | 金融機関に支払う手数料 | 3万~5万円 |
ローン保証料 | 保証会社に支払う保証料 | 借入額の0.5~2%程度 |
物件調査料※ | 物件が融資基準を満たしているか調査する際の依頼料 | 6万~8万円程度 |
火災保険料 | 住宅ローン利用時に必須となる場合が多い | 契約内容によって異なる |
※フラット35などを利用する際に必要
住宅ローンを利用する場合は、不動産購入の契約書とは別に、金銭貸借契約書を交わす必要があります。このときに、印紙税として2万~4万円程度の税金がかかります。
また、融資を受けるためには、購入する物件に金融機関による抵当権を設定しなければなりません。このとき、登録免許税と登記の代行手数料がかかります。
ローン手数料やローン保証料は、それぞれ金融機関と保証会社に支払うお金であり、どの機関を利用するかによって金額にバラつきがあります。同じように、火災保険料も契約内容や支払い方法で若干の価格差が生まれます。
物件調査料とは、物件の担保価値が特に重要視される「フラット35」のような住宅ローンを利用する場合にかかる費用です。
諸費用の目安割合
これまでご紹介したように、住宅に関連する諸費用にはさまざまなものがあります。ここでは、費用を合計するとどのくらいになるのか、目安の割合を見ておきましょう。
諸費用の目安割合
- 注文住宅:物件価格の3~6%前後
- 建売住宅:物件価格の6~9%前後
- 新築マンション:物件価格の3~6%前後
- 中古一戸建て:物件価格の6~9%前後
- 中古マンション:物件価格の6~9%前後
住宅の種類によって諸費用に違いが生まれるのは、仲介手数料の有無による影響が大きいといえます。仲介手数料は諸費用のなかでも大きなコストとなるので、建売住宅や中古住宅を購入する際には、きちんと計算に入れておくことが大切です。
住宅の購入価格を抑えるポイント

マイホームを購入するときには、収入などの実情に合わせて無理のない予算計画を立てることが重要です。ここでは、購入価格を抑えるためのポイントを紹介します。
すべての住宅で共通するポイント
すべての住宅において共通しているポイントは、「希望する立地やプランの条件を緩める」ことだといえます。
住宅の価格は理想の条件を盛り込めば盛り込むほど高くなってしまうのが一般的です。そのため、最初に予算と叶えたい条件の優先順位を決めておき、実情に応じて妥協できるポイントを見つけていくようにしましょう。
また、「金利や手数料の低いローンを選ぶ」のも重要なコツです。金利や手数料は金融機関や住宅ローン商品によって異なるため、初めから1つの選択肢に絞り込むのではなく、いくつかの種類を比較検討しながら最適なものを見極めましょう。
注文住宅で押さえるべきポイント
自由度の高い注文住宅では、どのようなプランを選択するかによって、特に価格が上下しやすいです。そのため、価格を抑えるうえでは、「プラン調整によりコストを削減する」ことが基本となります。
また、同じプランであっても、施工を担当する会社によって費用に差が生まれることもあります。必ず「複数の施工会社に見積もりを依頼する」ことを心がけ、見積もり内容を慎重に比較しましょう。
ローコスト住宅を検討するのも、ひとつの方法です。ローコスト住宅とは、建材や工法の統一化によってコスト削減が実現される住宅のことであり、間取りやデザインに強いこだわりがなければ予算を抑える有効な選択肢となります。
建売住宅、マンションで押さえるべきポイント
先ほど紹介した諸費用のうち、仲介手数料は法律によって上限が決められているものの、下限に関する決まりはありません。そのため、「仲介手数料の安い不動産会社を選ぶ」ことも費用を抑えるコツといえます。
また、住宅の購入価格そのものを抑えたい場合は、「新築だけでなく中古市場にも目を向ける」のもひとつの方法です。
中古住宅は、予算内で希望の立地を見つけられたり、価格を抑える分だけリノベーションに費用をかけられたりする点が大きなメリットといえます。
物件を探す 注文住宅カタログを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する諸費用を抑えるポイント

諸費用を抑えるうえでは、節約できるものと、そうではないものを分けて考える必要があります。諸費用のうち、税金関連のコストは計算方法が明確に決められているので、すでに設けられている軽減措置などを除けば安くすることができません。
一方、ローン保証料や火災保険料については、選択する内容によって費用を抑えられる可能性があります。たとえば、フラット35では物件の担保価値が特に重要視される代わりに、ローン保証料は不要です。
また、火災保険料については「必要な補償内容のみを選定する」「支払いを一括払いにする」といった方法でコストを抑えることができます。
諸費用は原則として住宅ローンの対象にはならず、現金で用意しなければならないコストなので、費用を抑えるコツを押さえて賢く購入しましょう。
まとめ
- 平均住宅購入価格は新築マンションがもっとも高く、注文住宅、建売住宅、中古マンション、中古一戸建ての順に安くなる
- 2013年から不動産価格が上昇しており、2021年もその傾向が続いている
- 住宅を購入する際には諸費用がかかり、住宅の種類ごとに物件価格の3~9%程度が目安
- 住宅の購入価格を抑える近道は、理想条件の優先順位を決めること
- 諸費用を抑える際には、ローン保証料や火災保険料に目を向ける
更新日: / 公開日:2021.10.22










