- 住宅ローン返済が苦しいときの対処法
- 住宅ローンの返済が苦しくなったら、家計の見直しや金融機関への相談、借り換えを検討しましょう。早めに行動することで、返済計画を立て直し、状況の悪化を防ぐことができます。まずは家計の固定費削減から始めるのが効果的です。
詳しくは、「早めの行動が大切! 返済が苦しくなり始めたときの対処法」をご覧ください。 - 返済困難時に避けるべき行動
- 住宅ローンの返済が苦しくても、滞納したまま放置したり、新たなローンを組んで返済に充てたりすることは避けましょう。これらは状況をさらに悪化させる可能性があります。計画性のない安易な住み替えもリスクが伴うため注意が必要です。
詳しくは、「返済が苦しくなっても避けるべき3つの選択肢」をご覧ください。 - ローン滞納時の最終手段、任意売却
- すでに住宅ローンを滞納してしまった場合でも、放置は禁物です。競売を避けるため、金融機関の合意を得て自ら売却する「任意売却」という選択肢があります。市場価格に近い価格で売却でき、リースバックで住み続けられる可能性もあります。
詳しくは、「最悪のケースを避けるために! すでに滞納してしまっているときの対処法」をご覧ください。
住宅ローンの返済がきついと感じ始めたら、手遅れになってしまう前に早い段階で手を打っておく必要があります。 そのまま状態が悪化し続ければ返済不能になってしまうため、できるだけ早く方向転換することが大切です。
今回は返済が苦しくなり始めたときに考えるべきことや避けるべき選択肢、主な対処法について見ていきましょう。
住宅ローン返済が途中できつくなってしまう理由

住宅ローンの返済が途中できつくなってしまうのには、さまざまな理由が考えられます。原因が1つの場合もあれば、複数の要因が重なり合っているケースもあるでしょう。
現状がどのパターンに当てはまるのかを冷静につかんでおくことが大切です。
パターン1:当初の返済計画に無理があった
住宅ローンの返済が苦しくなってしまうもっとも大きな原因は、年収に対して借入額を高く設定してしまうことにあります。
住宅ローン審査において、ある程度は返済計画の安全性が確かめられるものの、実際には「借りられる金額(借入限度額)」と「返済を続けられる」金額が異なるケースも少なくありません。
特に、頭金なしのフルローンで住宅を購入した場合には、途中で返済が苦しくなってしまう可能性が高くなります。
パターン2:諸費用やランニングコストを考慮していなかった
持ち家を保有すると、税金やメンテナンス費用などがかかります。そのため、毎月の返済額をこれまで住んでいた賃貸物件の家賃と同額に設定した場合は、途中で返済がきつくなってしまうことも多いです。
特にマンションは、専有部分のメンテナンスコストのほかに、共用部分の修繕積立金や管理費もかかるため、当初の計画が崩れてしまう場面も少なくありません。
パターン3:収入状況の変化
住宅ローンの返済計画は、基本的に借入時点の年収をもとに計算します。そのため、途中で年収が減少してしまった場合には、計画どおりの返済が難しくなってしまいます。
また、ボーナス払いを前提としていた場合には、支給額の減少や支給そのものの停止によって、返済が苦しくなってしまうケースも多いです。
パターン4:ライフスタイルの変化
出産による世帯人数の変化や子どもの進学など、ライフスタイルの変化によって家計が苦しくなってしまうこともあります。
また、子育ての費用は想定できていても、高齢の両親との同居などによって、生活費負担が増えてしまうケースも多いです。
いずれの場合においても、できるだけ早く対策を行う必要があります。
現状を把握しよう! 無理のない返済額の基準

現状をさらに詳しく把握するために、ここでは無理のない返済額の基準を見ておきましょう。基準に対して、現在の負担割合がどの程度になっているかによって打つべき対策が異なるのです。
返済負担率は年収の25%が目安
返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合のことです。多くの金融機関では、返済負担率30~40%程度を審査基準としていますが、無理のない返済負担率は20~25%が目安とされています。
これは、先ほども見たように、住宅の維持にさまざまなコストがかかってしまうためです。そのため、まずは現在の返済負担率がどの程度になっているかを確かめましょう。
目安と比べて返済負担率が少しオーバーしている程度であれば、すぐに手を打てば現状を改善することも可能です。
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早めの行動が大切! 返済が苦しくなり始めたときの対処法

返済が苦しいと感じ始めたときや、返済負担率がそれほどオーバーしていないときにできる主な対処法を見ていきましょう。
家計のダウンサイジング
もっとも簡単な対処法は、家計のダウンサイジングです。家計の支出は「固定費」と「変動費」に大別することができますが、まずは「固定費」に着目してみましょう。
固定費は一度の削減によって長期間支出を減らせる項目となるため、節約の効果が大きいのです。固定費には公共料金や通信費、保険料、車の維持費などがあります。
たとえば、通信費はスマホの契約プランを見直したり、不要なオプションを解約したりするなどの方法が挙げられます。ひとつずつの効果は小さくても、家族の人数分となると、思っている以上の節約につながるのです。
また、車の維持費が家計を圧迫している場合には、思い切って手放すのもひとつの方法です。
融資を受けている金融機関への相談
家計の見直しだけでは対応できない場合、住宅ローンを借りている金融機関に相談をすることも大切です。
相談の内容や事情に応じて「ボーナス払いの中止や減額」「返済期間の延長」「一定期間は元金の返済を据え置きしてもらう」などといった救済措置を受けられることもあります。
一時的に返済負担が減るだけでも、状況が改善されるケースも少なくありません。そのため、手遅れになる前に相談窓口へ足を運ぶことが大切です。
住宅ローンの借り換え
現在借りている住宅ローンの金利が高い場合には、より金利の低いローンに借り換えをすることで、返済額を減らせるケースがあります。
また、新しく借り換える際に返済期間を延長できれば、さらに月々の返済額を減らすことが可能です。
ただ、住宅ローンを借り換える際には、手数料や保証料などが新たにかかる点に注意が必要です。そのため、金利差によって得られるメリットを数字のうえで把握することが大切です。
借り換えで有利になる基準としては、以下のような目安が挙げられます。これらの条件と比較しながら、慎重に検討しましょう。
- 借り換えで1%以上金利が下がる
- 残金が1,000万円以上ある
- 返済期間が10年以上残っている
返済が苦しくなっても避けるべき3つの選択肢

一方で、返済が苦しくなってしまっても避けるべき行動もあります。それは以下の3つの選択肢です。
- 返済が滞ったまま放置する
- 新たなローンを借り入れる
- 計画を立てずに物件の住み替えを行う
住宅ローンを滞納したまま放置をしていると、やがては「期限の利益」を失い、分割返済できる権利を喪失してしまいます。その結果、金融機関から残っているローンを一括請求されることとなります。
そして、一括で返済ができない場合には、住宅を差し押さえられてしまうのです。一般的に期限の利益を喪失するのは滞納から半年程度とされているものの、そのまま放置をせず、すぐに手を打つことが大切です。
また、住宅ローンはほかのローンと比べて、金利面で大きく優遇されているといった特徴があります。そのため、新たなローンを借り入れると、かえって状況が悪化してしまう可能性が高くなるのです。
物件の住み替えは、今よりも価格の安い物件に移ることで、状況によっては返済負担の縮小につながる場合もあります。ただ、住宅の売買にはさまざまな諸費用がかかるため、安易な住み替えには注意が必要です。
現在の住まいが高価格で売却できない限りは、損をしてしまう可能性もあるため、慎重に判断しましょう。
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最悪のケースを避けるために! すでに滞納してしまっているときの対処法

これまでに見てきたとおり、すでに滞納してしまっている場合は、そのまま放置しておくと差し押さえ・競売となってしまいます。
ここでは競売のデメリットを踏まえながら、滞納してしまっているときに打てる対処法について見ていきましょう。
競売のデメリット
競売とは、差し押さえられた住宅を裁判所が売却・換価し、借金の残債に充当する手続きのことです。競売には以下のようなさまざまなデメリットがあります。
デメリット
- 買い手と交渉する余地がない
- 売却価格が相場より低くなる
- 差し押さえの事実を周囲に知られやすい
競売は裁判所が強制的に行う手続きであるため、債務者本人が交渉に参加する余地はありません。そのため、買い手が見つかっても「市場価格の7~8割程度」の売却額になってしまうケースが多いです。
もし売却額だけで残債をまかなえない場合には、残りのローン金額は依然として返済義務が残ります。そのため、売却価格が下がりやすい競売は、非常にデメリットの大きな選択肢だといえるでしょう。
また、競売された物件は不動産情報誌などに掲載されるほか、自宅に裁判所の担当者が訪れることもあります。周囲に滞納や差し押さえの事実を知られてしまいやすい点も大きなデメリットです。
任意売却の仕組みとメリット
任意売却とは、住宅ローンの返済が滞ってしまったときに、金融機関の許可を得たうえで、自分で住宅を売却する方法のことです。
競売とは異なり、自ら主体的に不動産会社や買い手を見つけることができるため、通常の市場価格に近い値段で売却できる可能性が高くなるのです。
また、任意売却は基本的に通常の売却活動と同じ手続きで進められるため、周囲に滞納の事実を知られるリスクも少なくなります。このように、放置したまま競売を迎えてしまうよりも、任意売却のほうが後の結果は良好であるケースが多いのです。
競売が行われるまでには一定のタイムリミットがあるため、できるだけ早く行動を起こすことが大切です。
自宅に住み続けられる可能性もある
実のところ、任意売却によって自宅の所有権を手放しても、現在の住まいに入居を継続できる可能性があります。それは、任意売却に「リースバック」を組み合わせるというものです。
リースバックとは、不動産売却後に買い手とリース契約を結んで、賃料を払いながら引き続き住み続ける方法です。
買い手との交渉次第ではあるものの、この方法を活用できれば、所有権は失っても住まいの環境までは変える必要がなくなります。
また、経済状況が回復し、まとまったお金を用意できるようになれば、交渉次第で自宅を買い戻すこともできるのです。そのため、滞納せざるを得ない状況になっても、あきらめずにできるだけ早く行動を起こすことが大切です。
返済が苦しくなってもあきらめずに早期の対応を心がけよう

返済が難しくなってしまった場合には、そのまま状況を放置せずに、早い段階で改善策をとりましょう。そのうえで、任意売却を選択する場合には、できるだけ高い価格で売れるように工夫することが大切です。
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よくある質問
Q1. 住宅ローンの返済が苦しくなるのは、どのような理由からですか?
A. 主に以下の4つのケースが考えられます。
- 無理な返済計画を立てていた…年収に対して借入額が多すぎたケースです。「借りられる額」と「無理なく返せる額」は違うことを理解しておきましょう。
- 税金や維持費を考えていなかった…持ち家には固定資産税や修繕費がかかります。家賃と同じ感覚でローンを組むと、後から負担が重くなることがあります。
- 収入が減ってしまった…会社の業績不振による給与・ボーナスカットなど、収入が予定より減ってしまうケースです。
- 支出が想定外に増えた…出産や子どもの進学、親との同居など、ライフスタイルの変化で支出が増えるケースです。
Q2. 住宅ローンの返済額が適切か、目安はありますか?
A. はい。「返済負担率」を目安にしましょう。これは年収に占める年間ローン返済額の割合のことで、一般的に年収の20~25%以内であれば無理のない計画とされています。まずはご自身の返済負担率を計算してみましょう。
Q3. ローン返済が「少しきつい」と感じたら、まず何をすればよいですか?
A. 手遅れになる前の、早めの行動が大切です。まずは以下の3つを検討してみましょう。
- 家計を見直す… 通信費や保険料といった毎月かかる「固定費」から見直すと、節約の効果が出やすいためおすすめです。
- 金融機関に相談する… 返済期間の延長など、返済計画の見直しに応じてもらえる場合があります。
- 住宅ローンを借り換える…今よりも金利の低いローンに借り換えて、毎月の返済額を減らせる可能性があります。
Q4. 家計を見直すとき、特に効果的なポイントはありますか?
A. まずは通信費や保険料、車の維持費といった「固定費」から見直すのが効果的です。これらは一度見直すだけで、節約効果が長く続くためです。たとえば、スマートフォンの契約プランを安いものに変えたり、不要な保険を解約したりするだけでも、家計の負担を軽くできます。
Q5. 返済が苦しいとき、やってはいけないことは何ですか?
A. 状況をさらに悪化させないために、以下の3つの行動は避けましょう。
- 滞納したまま放置する…滞納を続けると、最終的に家を差し押さえられ、「競売(きょうばい)」にかけられてしまいます。
- 新たにローンを組んで返済に充てる… 住宅ローンより金利の高いローンを組むと、さらに返済が苦しくなる悪循環に陥る可能性があります。
- 計画を立てずに家を売る…家の売却には諸費用がかかります。今の家が想定より高く売れないと、かえって損をする可能性もあるため、慎重な判断が必要です。
Q6. もし住宅ローンを滞納してしまったら、どうなりますか?
A. 滞納が続くと、金融機関からローン残高の一括返済を求められます。もし応じられない場合、自宅は差し押さえられ、最終的には裁判所によって強制的に売却される「競売(きょうばい)」という手続きに進みます。そうなる前に、できるだけ早く対処することが重要です。
Q7. 「競売」と「任意売却」の違いは何ですか?
A. 「競売」は、裁判所によって強制的に家が売却される手続きです。市場価格よりかなり安くなることが多く、近所に事情を知られやすいといったデメリットがあります。一方、「任意売却」は、金融機関の合意を得て、ご自身の意思で買主を見つけて売却する方法です。市場価格に近い価格で売れる可能性が高く、プライバシーを守りやすい点がメリットです。
Q8. 家を手放すことになっても、今の家に住み続ける方法はありますか?
A. はい、「リースバック」という方法で、今の家に住み続けられる可能性があります。これは、一旦家を売却し、その買主と賃貸契約を結ぶことで、家賃を払いながら住み続ける仕組みです。将来、経済状況が改善すれば、その家を買い戻せる可能性もあります。諦めずに、まずは不動産会社などに相談してみましょう。
更新日: / 公開日:2021.06.10










