- 賃貸のメリット・デメリットを把握
- ライフステージに合わせて住み替えがしやすい一方、生涯家賃を払い続ける必要があり、入居審査が厳しくなることも。持ち家と賃貸それぞれの特徴を理解し、自分に合った選択をすることが重要です。
詳しくは、「年金生活で賃貸に住むメリット・デメリットとは?」をご覧ください。 - 家賃の目安は収入の3分の1
- 年金収入や貯蓄額によって異なりますが、一般的に家賃は収入の3分の1が目安です。全国の高齢者世帯の平均家賃は月々4万~6万円というデータもあります。無理なく支払える範囲で物件を探しましょう。
詳しくは、「年金生活の場合、どのくらいの家賃の物件を選ぶべき?」をご覧ください。 - 高齢者向けの賃貸住宅も選択肢に
- 将来の医療費なども考慮した資金計画を立てましょう。バリアフリーで緊急通報装置が付いた「高齢者向け優良賃貸住宅」や、安否確認サービスなどを受けられる「サービス付き高齢者住宅」も選択肢の一つです。
詳しくは、「年金生活の高齢者に適した賃貸物件とは?」をご覧ください。
仕事をリタイアした後は、年金が唯一の収入源となる人もいるでしょう。収入の変化に応じて、住まいも見直す必要があるかもしれません。
今回は、賃貸住宅に住み、年金生活を送りたいと考えている人に向けて、そのメリットやデメリット、注意点などを解説します。
年金生活で賃貸に住むメリット・デメリットとは?

年金生活を送るシニアにとって、賃貸物件に住むことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
まず、移動の自由さが挙げられます。「通勤する必要がなくなったので駅近でなくていい」「子どもが独立したのでもっと小さい部屋に移りたい」など、仕事や家族の状況の変化に応じて気軽に引越しをすることも可能です。
また、毎月の家賃はかかるものの、固定資産税や修繕費などのまとまった出費があまりないところもメリットです。
一方、デメリットとしては、まず家賃を毎月払い続けなくてはならないこと。
持ち家であっても住宅ローンなどの支払いはありますが、ローンを完済すれば毎月の支払いはなくなり、自分の財産として子どもに残したりすることも可能です。
さらに、高齢者に物件を貸し渋るオーナーがいるのも事実です。家賃を支払い続ける能力があるかどうか、病気や認知症になって他の住人に迷惑をかけないか、などを危惧しているためです。
また、賃貸住宅の中には高齢者には住みづらい物件もあります。
部屋に段差がある物件や、廊下に手すりがない、高層階なのにエレベーターがないという環境は高齢者には不便なので、選択肢が絞られてきてしまうことが考えられます。
年金生活の場合、どのくらいの家賃の物件を選ぶべき?

賃貸では毎月家賃を支払いますが、基本的に年金生活の場合、現役で働いている時に比べると収入が減るので、あまり高額な家賃を支払い続けるのは現実的ではありません。
では、年金生活者はどのくらいの家賃を目安にすればいいでしょうか。住む地域や部屋の条件、毎月の年金額、預貯金がどのくらいあるかなどによっても変わってきますが、参考として統計データを見てみましょう。
「平成30年住宅・土地統計調査」によると、借家に住む世帯のうち、家計を主に支える者が高齢者(65歳以上)である世帯の1ヶ月当たりの家賃の平均額(家賃0円は含まない)は以下のとおりです。
《夫婦のみ世帯の場合》
| 65〜69歳 | 5万8,469円 |
|---|---|
| 70〜74歳 | 5万271円 |
| 75〜79歳 | 4万4,800円 |
| 80〜84歳 | 4万5,765円 |
| 85歳以上 | 5万3,531円 |
《単独世帯の場合》
| 65〜69歳 | 4万3,645円 |
|---|---|
| 70〜74歳 | 4万721円 |
| 75〜79歳 | 3万9,376円 |
| 80〜84歳 | 3万9.827円 |
| 85歳以上 | 4万6,417円 |
だいたい4万〜6万円が平均額となっています。
ただし、これは全国平均なので、都市部であれば平均額が上がりますし、住宅のタイプ(一戸建てか共同住宅か、民営か公営かなど)によっても異なります。
次に、高齢者の1ヶ月の収入についてですが「平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2018年度末の厚生年金保険受給者の平均年金月額は、老齢年金(障害年金や遺族年金は含まない)で、約14万6,000円となっています。
一般的に家賃は収入の3分の1程度までが目安とされているので、月収が14万6,000円であれば、家賃は4万8,600円程度が妥当と考えられます。
それ以上の家賃の住宅を希望する場合は、年金以外の収入があるか、貯蓄がどのくらいあるかが重要になってきます。平均額も参考にしつつ、無理なく支払える価格帯の物件を検討しましょう。
シニア・高齢者歓迎の物件 バリアフリー賃貸物件
年金生活で家賃を払い続ける場合の注意点は?

年金生活となり収入が減っても、生活していくうえでは日々さまざまなことでお金がかかるので、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
また、年を取っていけば身体のどこかに不調が出る可能性も高くなるため、医療費も必要になってくるでしょう。入院や介護など、生活支援のためのサービスを受けることもあります。
そうした事態に備えるためにも、家賃は無理なく支払える金額に収めておくべきです。
年金に頼る生活では、預貯金などの取り崩しが必要になることが考えられます。若いうちから将来を考えて少しずつでもためておけば、いざというときも安心です。
また、身体が動く間はアルバイトやパートなどで短時間でも仕事を続けると、健康面でもよい影響があるでしょう。
年金生活の高齢者に適した賃貸物件とは?

実は、高齢者が契約しやすい賃貸住宅というものもあります。
UR都市機構などによって設置・運営される「高齢者向け優良賃貸住宅」は、バリアフリー化され、住居内に緊急通報装置が設置されているなど高齢者が安心して暮らせる環境が整えられています。
初期費用が数十万円、家賃は月5万〜10万円とそれなりに費用はかかりますが、収入が一定基準以下の場合は国や地方自治体により補助を受けることも可能です。
民間事業者によって運営されている「サービス付き高齢者住宅」もあります。
一般型と介護型がありますが、介護型では医療・介護の有資格者などが建物内に常駐し、安否確認サービスや生活相談サービスなどを提供します。
安心して暮らせる住宅といえますが初期費用と月額費用が必要で、初期費用は数百万円と高額な場合や、月額利用料は15万~40万円程度とかなり差があります。
また、施設によりサービス内容が異なり分かりにくいなどの点もあり、利用する場合はしっかりと確認することが大切です。
シニア・高齢者歓迎の物件 バリアフリー賃貸物件
まとめ

年金生活で賃貸物件に暮らす場合は、老後の生活資金をどうするかなども見積もったうえで、無理のない計画を立てることが大切です。
また、高齢者向け優良賃貸住宅のように高齢者でも契約しやすく住みやすい賃貸住宅もあります。さまざまな選択肢を調べ、ライフプランに合った住まいを検討しましょう。
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よくある質問
Q.1:年金生活で賃貸に住み続ける場合、持ち家と比べてどんなメリットやデメリットがありますか?
A.1:賃貸のメリットは、ライフスタイルの変化に合わせて気軽に住み替えられる点や、固定資産税・修繕費といった維持費がかからない点です。一方、家賃を払い続ける必要があることや、高齢になると入居を断られる場合がある点がデメリットとして挙げられます。
Q.2:年金暮らしの場合、毎月の家賃はいくらくらいが目安になりますか?
A.2:お住まいの地域や年金額にもよりますが、統計データでは月4万~6万円が平均的な家賃です。一般的に家賃は収入の3分の1程度が目安のため、例えば月の年金収入が約15万円なら、5万円前後で考えると無理のない計画を立てやすいでしょう。
Q.3:高齢者だと、賃貸物件を借りにくくなるというのは本当ですか?
A.3:はい、残念ながら家賃の支払能力や健康面への懸念から、高齢の方の入居に慎重になる家主(オーナー)がいるのは事実です。そのため、物件探しでは選択肢が限られてしまう可能性があります。
Q.4:老後の賃貸暮らしでは、家賃以外にどんな費用を考えておけばいいですか?
A.4:日々の生活費のほかに、将来的に必要となる可能性のある医療費や介護費も見込んで、余裕のある資金計画を立てておくと安心です。
Q.5:高齢者が賃貸物件を選ぶとき、どんな点に注意すればよいですか?
A.5:安心して長く暮らすためには、身体的な負担が少ない物件を選ぶことが大切です。具体的には、室内の段差が少ないバリアフリー仕様の物件や、エレベーター付きの物件などがおすすめです。
Q.6:高齢者でも入居しやすく、安心して暮らせる特別な賃貸住宅はありますか?
A.6:「高齢者向け優良賃貸住宅」や「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」などがあります。これらの住宅はバリアフリー化され、緊急通報装置や安否確認サービスが備わるなど、高齢の方が安心して暮らせるように配慮されています。
Q.7:「サービス付き高齢者向け住宅」について、詳しく教えてください。
A.7:安否確認や生活相談のサービスを受けられる賃貸住宅です。比較的自立した方向けの「一般型」と、食事や介護サービスも受けられる「介護型」があります。施設によってサービス内容や費用が大きく異なるため、利用を検討する際はしっかり比較することが重要です。
Q.8:将来、年金生活で賃貸に住むために、今から何か準備できることはありますか?
A.8:将来の家賃支払いや急な出費に備えて、無理のない範囲で貯蓄を始めておくと安心です。また、健康なうちは短時間の仕事を続けることも、収入の確保と健康維持の両面からよい方法といえるでしょう。
更新日: / 公開日:2020.12.17










