固定資産税の仕組みと計算方法
固定資産税は、毎年1月1日時点の土地・建物の所有者に課税される地方税です。税額は、自治体が決定する固定資産税評価額に標準税率の1.4%を乗じて算出されます。支払いは年4回の分割払いも可能です。
詳しくは、「そもそも固定資産税とは」をご覧ください。
固定資産税の負担を軽くする軽減措置
固定資産税には、税負担を軽減するための五つの措置が用意されています。住宅用地の特例や新築住宅、特定の改修工事などが対象です。これらの措置を受けるには自己申告が必要なため、適用条件を確認しましょう。
詳しくは、「固定資産税に関する5つの軽減措置」をご覧ください。
固定資産税の課税ミスを確認する方法
固定資産税は自治体が評価・計算を行いますが、誤りが生じる可能性もあります。軽減措置が正しく適用されているか、登記上の床面積と課税明細に相違がないかを確認し、疑問点があれば担当窓口に相談しましょう。
詳しくは、「固定資産税の課税ミスに注意が必要」をご覧ください。

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土地や建物を持っていると、どんな人にも必ずかかる固定資産税ですが、実は所有する不動産によって税率が異なります。

固定資産税には5つの軽減措置が用意されているので、少しでもお得に納税するための方法がないか調べるとともに、課税ミスをチェックする方法も知っておきましょう。

住宅と計算機

固定資産税とは、建物や土地を所有している限り毎年かかる税金で、滞納すると給与や財産、最悪の場合には建物や土地そのものが差し押さえられてしまいます。

 

たとえ空き家や、活用していない土地だとしても固定資産税は課せられます。固定資産税をゼロにするためには、建物や土地を売却して手放す以外に方法はありません。

 

固定資産税の支払い義務は、毎年1月1日の時点で建物や土地を所有している人に発生するため、売買する場合にもタイミングを考慮することが重要です。

 

しかし一般的には、新しい所有者との間で固定資産税を日割りにし、割合に応じた費用を支払うことになるケースが多いため、税金の全額を売り主側で負担することは少ないでしょう。

固定資産税は、国が定める固定資産税評価額を基に決めることになり、この金額に税率1.4%(標準税率。自治体により異なる場合もある)を掛けた金額が固定資産税として算出されます。

 

固定資産税評価額は「土地の固定資産評価額」と「家屋の固定資産税評価額」に分かれています。

 

前者が地価公示価格や実際の売買事例から算出されることに対し、後者は建物の構造や設備、建材によって算出されるところが特徴です。

 

固定資産税評価額は、3年に1度のペースで見直され、税額が安くなるか高くなるかは地価の変動に応じて決まります。

 

固定資産税の支払いは一括払いのほか、4回の分割払いも選択可能で、自治体によってはクレジットカードを使って支払いを済ませることもできます。

 

土地の固定資産税評価額が3,000万円、税率が1.4%というケースを想定して、実際の固定資産税額がいくらになるか見てみましょう。

 

3,000万円×1.4%=42万円(年額)

 

1ヶ月あたり3万5,000円の支出となるため高額に感じますが、これから紹介する軽減措置を活用すれば、固定資産税を安く抑えられます。

固定資産税の軽減措置として紹介できるのは以下の5点で、適用するためには自分で申告を行う必要があります。項目ごとにどれくらいの軽減を受けられるのか、条件も交えながら紹介します。

保有している土地を住宅用地として使用する場合に受けられる軽減措置です。

 

これを適用すると、先ほどの計算式から固定資産税額を最大で1/6にまで下げられます。さらに都市計画税が必要な場合も、最大1/3にまで軽減できます。

 

具体的な適用条件は以下のとおりです。

 税金軽減率
小規模住宅用地
(200m2以下)
固定資産税額評価額×1/6
都市計画税評価額×1/3
一般住宅用地
(200m2超)
固定資産税額評価額×1/3

都市計画税

評価額×2/3

仮に面積が100m2、固定資産税評価額3,000万円の土地を住宅用地として使用した場合には、以下のような計算式で税額を算出します。

 

3,000万円×1/6×1.4%=7万円

 

なお住宅兼テナント等の場合にも適用できますが、住宅の種類や住宅部分の割合に応じて、住宅用地率が下がり、軽減率が変動します。

種類住宅が占める割合住宅用地率
地上5階建て以上、
なおかつ
耐火建築物である場合
1/4以上~1/2未満 0.5
1/2以上~3/4未満0.75
3/4以上 1
上記以外の併用住宅1/4以上~1/2未満0.5
1/2以上 1

建物を新築する場合には、上記の軽減措置を土地に対して受けられるうえに、期間限定で建物にかかる固定資産税を減額できます。

 

ただし、これは2022(令和4)年3月31日までに新築した物件に限る制度であり、その後の軽減措置は未定です。

一戸建て住宅3年間にわたり1/2に減額
マンション5年間にわたり1/2に減額

仮に建物の価値が1,000万円という場合は、以下のように税額を計算します。

 

1,000万円×1.4%÷1/2=7万円

1982(昭和57)年1月1日以前に建築された家屋を取り壊し、耐震改修を行った家屋を新築すると、その後の固定資産税が3年間にわたり全額免除されます。

 

耐震構造に改修した場合も1年間、住宅が通行障害既存耐震不適格建築物に該当する場合は2年間、全額が免除されます。

 

これは、2021(令和3)年3月31日までに新築した物件に限り適用される制度なので、早めの申請がおすすめです。

2007(平成19)年1月1日以前に建てられた建物をバリアフリー化工事によって改修した場合、工事完了の翌年から1年間、床面積100m2までの部分に限り、1/3に減額されます。

 

これは2022(令和4)年3月31日までに行うバリアフリー化工事が申請の対象となり、それ以降の制度継続の有無は現段階では不明です。

住宅の省エネ改修を2022(令和4)年3月31日までに行った場合、1年間にわたり、面積120m2までの部分に限って固定資産税の1/3が減額されます。

 

こちらは適用を受けるための条件が複雑で、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • 賃貸住宅でないこと
  • 2008(平成20)年1月1日以前に建築されていること
  • 工事後の床面積が50m2以上、280m2以下であること
  • 工事後の家屋の床面積の1/2以上が居住用であること
  • 窓の改修工事を行うこと
  • 改修部分がいずれも2013(平成25)年の省エネ基準相当に適合すること
  • 省エネ改修工事費用が50万円以上であること

 

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住宅の評価

固定資産税の課税評価は、国単位ではなく各地方自治体が独自に調べたうえで行っており、自治体の評価や計算方法に誤りが生じている可能性もあります。

 

その場合、本来は支払う必要のない税金まで支払ってしまうことになりますから、疑問に感じる部分があれば、自治体に確認してみましょう。

 

ここからは、土地と建物の課税ミスを確認する方法をお伝えします。不自然に高いと感じる場合や、念のために調べておきたいという場合には、以下を参考にチェックを進めてみましょう。

土地の課税ミスを確認する際には、上記でも取り上げた住宅用地の軽減特例が適用されているかどうかを見ます。

 

これにより最大1/6の減税措置を受けられるので、明らかに税額が高すぎるという場合には、この制度の適用ミスを疑いましょう。

 

なお、200m2までの部分は固定資産税を1/6として計算しますが、それを超過する土地がある場合には、残りの面積も1/3にまで減税できます。

 

仮に固定資産税評価額が3,000万円で、面積1,000m2の住宅用地があるという場合には、以下のように計算を行います。

 

200m2までの600万円分:600万円×1/6×1.4%=1万4,000円
残りの2,400万円分:2,400万円×1/3×1.4%=11万2,000円

 

上記の合計額は12万6,000円です。誤ってすべて1/3の軽減税率が適用されている場合もあるため、注意しましょう。

建物の課税ミスを確認する場合は、法務局から登記事項証明書を取得し、登記されている床面積と課税明細上の床面積を比較しましょう。

 

ここで、課税明細上の床面積のほうが大きいことが分かった場合は、固定資産税を多く支払っている可能性が高くなります。

 

こうした問題が見つかった場合は、登記事項証明書と課税明細を持参して、担当窓口に問合せをすることをおすすめします。

固定資産税は、土地や建物を所有している場合に必ず支払うことになる税金ですが、ここで紹介した5つの軽減措置を活用することで、税負担を軽減できます。

 

まれに、各自治体が固定資産税の計算ミスをすることも考えられるので、おかしいと感じた場合には、軽減措置が正しく適用されているかどうかを、念のために調べてみましょう。

 

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Q.1:家を買うと必ず払う「固定資産税」とは、どのような税金ですか?

A.1:固定資産税とは、土地や家屋といった「固定資産」の所有者に対して、毎年課される税金です。毎年1月1日時点の所有者に支払い義務があり、たとえ住んでいない家や使っていない土地でも、所有している限りは納める必要があります。

Q.2:固定資産税の支払いをなくす方法はありますか?

A.2:固定資産税は土地や家屋を所有している限り支払い義務が発生するため、支払いをなくすには、その不動産を売却するなどして手放す必要があります。

Q.3:固定資産税は、どのように計算されるのでしょうか?

A.3:固定資産税は、次の計算式で算出されます。
固定資産税 = 固定資産税評価額 × 税率(標準1.4%)
「固定資産税評価額」は市区町村が決定し、3年に一度見直されます。税率も市区町村によって異なる場合があります。

Q.4:固定資産税の負担を軽くする方法はありますか?

A.4:固定資産税には、税の負担を軽くするための「軽減措置」がいくつか用意されています。この制度を利用することで支払う税額を抑えられますが、適用を受けるには、原則としてご自身での申告が必要です。

Q.5:住宅が建っている土地は、固定資産税が安くなると聞きました。

A.5:「住宅用地の特例」という軽減措置により、住宅が建っている土地の固定資産税は安くなります。具体的には、200㎡以下の部分の評価額が6分の1に、200㎡を超える部分の評価額が3分の1に減額されます。

Q.6:新築の家を建てた場合、固定資産税は安くなりますか?

A.6:新築の住宅には、一定期間、固定資産税が減額される軽減措置があります。一般的な戸建ては3年間、マンションなどは5年間、家屋の固定資産税が2分の1に減額されます。ただし、この制度には適用条件があるため、最新の情報は市区町村にご確認ください。

Q.7:リフォームでも固定資産税が安くなることはありますか?

A.7:耐震・バリアフリー・省エネといった特定の要件を満たすリフォームを行った場合、翌年分の固定資産税が減額される制度があります。この制度を利用するには、工事内容や費用、期間などの条件を満たした上で申告が必要です。詳しくは市区町村にご確認ください。

Q.8:固定資産税の軽減措置を受けるためには、どうすればよいですか?

A.8:軽減措置は自動で適用されないため、ご自身で市区町村の窓口へ申告する必要があります。申告に必要な書類や手続きについては、事前に確認しておきましょう。

Q.9:納税通知書が届きましたが、税額が高すぎる気がします。計算が間違っている可能性はありますか?

A.9:固定資産税は市区町村が計算していますが、まれに誤りがある可能性もあります。納税通知書を見て税額に疑問を感じた場合は、市区町村の担当窓口に問い合わせてみましょう。

Q.10:固定資産税の計算ミスは、どのように確認すればよいですか?

A.10:まず、納税通知書に同封の「課税明細書」を確認しましょう。チェックするポイントは次の2点です。
1. 「住宅用地の特例」などの軽減措置が適用されているか
2. 課税明細書の床面積が、法務局で取得できる「登記事項証明書」の面積よりも大きくないか
もし内容に誤りがあれば、税金を払い過ぎている可能性があります。

更新日: / 公開日:2020.06.26