収入や生活が安定してきたことをきっかけに、マイホームの購入を検討している人も多いのではないでしょうか?しかし、家を購入することは簡単な話ではなく多額の資金が必要となるため、一歩を踏み出しづらい人もいるでしょう。不安を減らすためにも、ライフプランを明確にして、計画的に住宅購入を考える方法をお伝えします。

ライフプランとは、人生設計のことです。
将来発生することが予想されるイベントなどを把握しておき、将来に向けた資金計画を事前に立てるために、あらかじめ考えておくことが大切です。
例えば、結婚や出産などは人生における重大イベントになりますが、事前にどの程度の支出が発生するのかを把握していないと、いきなりの出費に戸惑ってしまうことになるでしょう。

 

予定していた方が資金も備えやすいですよね

予定していた方が資金も備えやすいですよね

そうならないようにするためにも、まずは自分自身のライフプランを作成し、どのタイミングでどのような出費が発生するのかをあらかじめ把握しておくことが大切になります。そうすることによって、家の購入に向けた資金計画が立てやすくなったり、購入に適したタイミングが見えてくるでしょう

 

まずは、ライフプランの一例を見ていきましょう。
日本FP協会が提供しているライフプランの一例には以下のようなライフイベントの項目が挙げられています。それぞれのライフイベントに発生する費用について見ていきましょう。

 

ライフプラン一例

 

 

・結婚費用
人生の最初の大きなイベントと言えるのが結婚です。
総務省統計局によると、挙式・披露宴費用の支出の全国平均は約90万円となっています。(※1)その他、婚約記念品の購入や、結納・顔合わせの会場代、新婚旅行などにも費用をかけることもあります。カップルによって価格差の大きい項目ですが、大きな出費であることに変わりないので資金計画をしっかり練るようにしましょう。
※1 総務省統計局「家計消費状況調査通信」(2015年10月)

 

・出産費用
結婚の次に控える大きなイベントは出産です。出産費用には入院料や分娩料、検査などの出産に関わる費用すべてが含まれており、平均総額約49万円(厚生労働省「第78回社会保障審議会医療保険部会配布資料」より引用)と言われています。出産費用の大部分は健康保険からの給付金によって補われますが、産後のおむつ代などの諸費用が発生する以外にも産休などにより一時的に収入が落ち込んでしまうかもしれません。一時的に貯金を切り崩さなければならない可能性もあるため、しっかりと貯蓄をしておくようにしましょう。

 

日頃から貯蓄を心がけた方が安心です。

日頃から貯蓄を心がけた方が安心です

・教育資金
子供の教育資金がいくらになるのか気になる人も多いのではないでしょうか? 幼稚園から大学まで進学(大学のみ私立)するとした場合の子供1人当たりの教育資金は平均総額約969万円(※2)(※3)と言われています。特に大学進学時に多額の費用が発生することが想定されるので、子供が生まれてから高校卒業までの間にしっかりと貯蓄をしておいた方が良いでしょう。
※2 文部科学省「子供の学習費調査」
※3 文部科学省「私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」

 

・住宅購入費
ライフイベントで最も大きな出費を伴うのが住宅購入です。住宅購入費の平均は建売住宅で約3,340万円、マンションで約4,270万円(※4)と言われています。住宅購入にかかる頭金や諸経費など一時的な出費が大きくなるだけでなく、住宅ローンによる長期にわたる返済が続くため、他のライフイベントとうまく資金計画を調整するようにしましょう。
※4 住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」

 

ライフイベント中でもとても大きな費用を必要とする部分です

ライフイベント中でもとても大きな費用を必要とする部分です

・老後の生活費
子供が成人して自分自身も退職してしまうと、いよいよ老後生活がスタートします。退職して無職状態の高齢夫婦の世帯支出平均(生活費)は約27万円/月(※4)と言われています。厚生労働省が発表した2017年度の新規受給モデルは夫婦で22万1,277円となっていることを考えると、世帯支出の方が上回っているため老後の資金が足りなくなってしまうでしょう。住宅ローンの融資額や返済計画が老後生活に影響を及ぼさないようにすることが重要になります。
※5 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)」

 

想像だけでなくライフプランを表として書き出してみるとイメージが湧きやすくなります。例えば日本FP協会では、「家計の収支確認表」「ライフイベント表」などの便利なツールを公開しています。家計やライフプランを実際に入力して、自分のマネープランをしっかり考えてみましょう。

 

ライフイベントの中には車の購入など、ある程度の出費を伴うイベントがいくつか残っています。自分の年齢に合わせたライフプランを作成し、出費が大きいイベントが重なったり連続したりしないように、資金計画を調整するようにしましょう。うまくイベントを避けながら住宅ローンを組み、住宅を購入するのはいつがいいのでしょうか?

 

さまざまな出費がありますが一度に重ならないように、調整出来た方がいいでしょう

さまざまな出費がありますが一度に重ならないように、調整出来た方がいいでしょう

国土交通省が2016年度に行った「住宅市場動向調査」(※6)では、初めて家を買った世帯主の平均年齢を見てみると、注文住宅で39.4歳、分譲一戸建て住宅で36.9歳、分譲マンションで39.4歳と30代で住宅購入を行った人の割合が50%前後と半数を占めており、次に多いのが40代となっています。個人差はありますが、30代から40代にかけて比較的収入や生活が安定し始めた時が住宅購入に適したタイミングなのかもしれません。

 

また、同調査では、世帯年収の平均は分譲マンションを購入した世帯で約835万円、注文住宅で約690万円となっています。購入金額やローンの組み方にもよりますが、世帯年収がこの水準に達していれば購入を考えやすいと言えるかもしれません。
住宅購入を検討する時期の目安として、年齢以外に世帯年収も1つの目安として参考にしてみてはいかがでしょうか?
※6 国土交通省「平成28年度住宅市場動向調査報告書」

 

どのタイミングでの購入にも良さはあります

どのタイミングでの購入にも良さはあります

従来は住宅購入で融資を受ける場合には物件価格の10%は最低でも頭金として必要とされていましたが、現在では頭金なしの100%融資が可能になっています。しかし、100%の融資を受けてしまうと、その分金利の影響を受けて返済金額が多くなってしまうので、ある程度自己資金を準備して返済金額を少なくした方が後々のライフイベントへの負担が軽減されるでしょう。

 

住宅購入時には、住宅の購入費用以外にも税金や登記費用などの諸経費として物件価格の5%前後が必要になります。以前は住宅ローンの対象範囲が物件価格のみであったものの、現在では諸経費も含めたすべての費用の融資を実施している金融機関も多くなりました。しかし、物件価格しかローンを組むことができない可能性もあるので、物件価格の5%前後は自己資金を確保しておくようにしましょう。

 

返済が苦しければ本末転倒となってしまいかねません

返済が苦しければ本末転倒となってしまいかねません

住宅ローンを利用することで住宅購入に必要な資金が確保できるようになったとしても、産休や育休などにより一時的に収入が落ち込んでしまう可能性があります。まずはライフプランをしっかりと考えて大きな出費を伴うライフイベントが住宅購入と重ならないかチェックしておくことが、住宅購入をスムーズに行うことができるポイントと言えるでしょう。

 

ライフプランを明確にすることによって資金計画もしっかりと練ることができるため、不測の事態が生じた場合にも落ち着いて対応することができるようになります。住宅購入は住宅ローンによって融資を受けられるものの、返済計画に支障が生じてしまうと取り返しがつかなくなってしまうこともあるかもしれないので、年収や時期などをよく考えてから行動に移すようにしましょう。

 

まとめ
・しっかりとライフプランを考える
・多額の費用が発生するライフイベントを確認する
・30代から40代での住宅購入に向けて資金計画を立てる

 

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