- 自転車通勤の距離と時間の目安
- 日本の平均通勤時間(片道約40分)を自転車で移動する場合、走行距離は10km程度が目安です。自宅から駅までの利用など、通勤の一部を自転車にする際は、ルートの信号や地形も考慮して距離を考えましょう。
詳しくは、「自転車通勤の走行距離と所要時間」をご覧ください。 - 通勤距離に合った自転車の選び方
- 快適な自転車通勤には、走行距離に合った自転車選びが大切です。片道5km以下ならシティサイクル、10kmまではミニベロ、15kmまではクロスバイク、それ以上はロードバイクがおすすめです。スピードよりも距離を目安に選びましょう。
詳しくは、「通勤距離で選ぶおすすめの自転車」をご覧ください。 - 安全な自転車通勤のための注意点
- 安全に自転車通勤を続けるには、天候への備えや駐輪場の事前確認が大切です。また、十分な睡眠で体調を整えるとともに、盗難対策や万が一の事故に備え、自転車保険に加入しておくと安心です。
詳しくは、「自転車通勤の注意点」をご覧ください。
自転車通勤を始めることで、早起きや運動の習慣化につなげられるメリットがあります。無理のない範囲で続けていくためには、体に負担がかかりづらい自転車を選ぶことが大切です。
移動距離によって選ぶべき自転車のタイプも異なってくるので、それぞれの特徴を踏まえたうえで自分に合ったものを選んでみましょう。この記事では、自転車通勤を始めるときのポイントを解説します。
自転車通勤の走行距離と所要時間

住まいについて考えるときに、ひとつのポイントとなるのが通勤時間です。総務省統計局が公表している「平成28年社会生活基本調査」によれば、日本全国の平均通勤時間は片道39.5分(往復1時間19分)となっています。
地域によって状況は異なりますが、通勤時間の全国平均から自転車通勤を考えた場合、走行距離としては10km程度が許容範囲だといえます。
これは片道39.5分を自転車で通勤した場合の走行距離なので、電車や徒歩での移動もある場合は自転車での走行距離は短くなります。
たとえば、自宅から最寄り駅までを10分かけて自転車で移動し、そこから20分かけて電車通勤をした後に、降りた駅から職場まで徒歩で10分といった場合、自転車での移動距離は2.5~3kmほどです。
信号機や踏切の多さ、地形の起伏などによっても走行距離は変わってくるので、自転車で移動するルートの状況を踏まえたうえで考える必要があります。
自宅から職場まで直接自転車で通うのか、それとも最寄り駅までを自転車で移動するかによって、自転車通勤での走行距離や所要時間には違いがあります。
通勤距離で選ぶおすすめの自転車

一般財団法人・国土技術研究センターが公表している「日本の自転車交通の現状と改善への取組み」によれば、自転車の平均時速は15km程度といわれています。
この数値を基にするならば走行距離5kmで20分程度、10kmで40分程度、15kmで60分程度となります。
どのような自転車を選ぶかによって移動速度は変わってきますが、公道を安全に走行するのが目的であるため、単にスピードが出る自転車を選べばよいというものではありません。
たとえば、ロードバイクは時速30km以上のスピードを出すことは可能ですが、通勤時の安全確保を第一に考えるべきです。そのため、通勤用の自転車選びはスピードで選ぶのではなく、走行距離で選ぶほうがよいといえます。
走行距離別におすすめの自転車の種類をまとめると、次のとおりです。
おすすめの自転車の種類
- 片道5km以下であれば、シティサイクル(ママチャリ)や電動自転車
- 10kmまでであれば、ミニベロや折りたたみ自転車
- 15kmまでであれば、クロスバイクやマウンテンバイク
- 15kmを超えてくるなら、ロードバイク
シティサイクル、電動自転車
片道5km程度の移動であれば、1万円ほどで購入できるシティサイクルがいいでしょう。車体に大きなカゴが取りつけられているため、通勤時はバッグを入れたり、帰宅時は買い物袋を入れたりできます。
できるだけ負担がなく、疲れをためたくない人は、電動自転車を購入してみるのもおすすめです。充電などの手間はかかりますが、ペダルをこぐ力が軽減されるので快適に自転車通勤を行えるでしょう。
ミニベロ、折りたたみ自転車
ミニベロとはコンパクトな自転車であり、ハンドル操作を行いやすいのが特徴です。人通りの多い場所を走行するのに向いており、車体が小さく軽量なので室内に保管することもできます。
また、職場や職場の近くに駐輪場がない場合には、折りたたみ自転車の購入を検討してみましょう。折りたたんでしまえば半分程度の大きさになるため、職場で保管することも可能なサイズです。
クロスバイク、マウンテンバイク
片道10kmを超える走行距離であれば、クロスバイクかマウンテンバイクを選んでみましょう。クロスバイクは初心者でも乗りやすく、長距離の走行に向いています。
マウンテンバイクはサスペンションがしっかりと効いているため、段差の衝撃に強いのが特徴です。通勤ルートの道路事情があまりよくない場合に検討してみましょう。
ロードバイク
片道15kmを超えてくる場合は、ロードバイクがおすすめです。車体が軽く、長距離を走行しても疲れにくいのが特徴だといえます。
多段ギアがついているのでスピードは出しやすいですが、自転車通勤の場合はあくまで安全に職場まで向かうことが目的なので、スピードの出し過ぎに注意しましょう。
駐輪場のある物件自転車通勤で役立つグッズ

自転車通勤は走行距離が長いほど、体への負担は大きくなるので、便利なグッズをうまく活用することも大切です。自転車通勤で役立つグッズとしては、次のようなものが挙げられます。
役立つグッズ
- テールライト
- 電子ベル
- スマホのホルダー
- カップホルダー
- グローブ
- 自転車用リュック(バックパック) など
帰宅時は遅い時間になることもあるため、テールライトを自転車につけておくと安心です。反射板がついていても光の角度によっては、後ろを走行してくる車からは自転車が見えないこともあるので、夜の走行では必需品だといえるでしょう。
電子ベルは交通量の多い道路や騒音の激しいところでも、相手に音を伝えることができます。スマホホルダーをつけておけば、地図アプリなどを確認しながら移動できるので、自転車通勤では役立ちます。
夏場の水分補給を手軽に行うならカップホルダーが役立ちますし、グローブを着けておけば汗をかいてもハンドルが滑らずに安全な走行が行えます。また、防水加工が施された自転車用のリュックをひとつ持っておくと、着替えの出し入れなどに便利です。
自転車通勤の注意点

自転車通勤を安全で快適に続けていくためには、注意すべきポイントを押さえておくことが大切です。どのような点を気をつければいいのか見ていきましょう。
天候によって通勤にかかる時間は変わってくる
自転車通勤は、天候に左右されやすい通勤手段です。雨の日などは雨具を装着し、普段よりも注意しながら走行しなければならないので時間がかかってしまうでしょう。
早めに自宅を出る必要があるため、雨天時の通勤スケジュールをあらかじめ組んでおく必要があります。雨が降ったときは電車通勤に切り替えるなど、柔軟な対応も大事です。
駐輪場を探しておく
自転車通勤では交通ルールを順守する必要があります。最寄り駅や職場の近くに自転車を停める場所がないからといって、駐輪禁止場所に無断で停めてしまえば自転車自体を撤去される恐れがあります。
歩行者や車両の通行の妨げにもなるので、駐輪場など決められた場所に停めるようにしましょう。自転車通勤を行うルートに駐輪場があるかをチェックしておくことが大切です。
睡眠を十分にとる
自転車通勤を実際に始めてみると、体が思うようについていかず疲れがたまる場合があります。疲労感を抱えながら自転車通勤をすれば、事故の危険性もあるので注意が必要です。
習慣として身につくまでは、十分に睡眠をとるなどして無理のないようにしましょう。
盗難防止・保険への加入
自転車は盗難被害に遭いやすいため、防犯登録と盗難保険への加入が必要です。自宅に停めていた自転車が盗まれるといったケースもあるので、いざというときに備えて保険に加入しておきましょう。
また、毎日自転車で通勤するのであれば、自転車保険に入っておくことも大事です。自分が事故の被害に遭うばかりでなく、他人を事故に巻き込んでしまう危険もあります。
自転車事故で高額な損害賠償請求をされる場合もあるので、リスクについて改めて考えておきましょう。必要な保険に加入をしたうえで、安全な運転を心がけてください。
駐輪場のある物件快適に自転車通勤ができる物件を見つけよう

自転車通勤は移動距離が長くなるほど大変です。そのため、快適に自転車通勤が行える場所に自宅があるほうがいいでしょう。
不動産情報ポータルサイトのLIFULL HOME’Sであれば、全国のエリアからこだわりの条件で検索が行えます。通勤・通学時間から物件を探すことができるので、効率よく自分に合った物件を見つけてください。
まとめ
- 自転車通勤を行う範囲は最寄り駅までだったり、自宅から会社までだったり人によってさまざま
- 通勤にかける距離によって、選ぶべき自転車の種類は変わってくる
- 自転車通勤を継続的に行うならば便利グッズも活用
- 自転車通勤を行うときは保険に加入したり、駐輪場の有無や位置を確認したりしておこう
- 自宅から会社までの距離が遠くなるほど自転車通勤は大変になるので、通勤に適したエリアで住まいを選ぼう
よくある質問
Q.1:自転車通勤を始めたいのですが、どれくらいの距離までなら無理なく続けられますか?
A.1:片道10kmが無理のない目安で、自転車で約40分の距離に相当します。ただし、信号や坂道の多さで時間は変わるので、ご自身の通勤ルートに合わせて判断しましょう。
Q.2:通勤距離が5km以内と短い場合、どのような自転車がおすすめですか?
A.2:カゴ付きで便利なシティサイクル(ママチャリ)や、坂道でも楽な電動自転車がおすすめです。シティサイクルは荷物を入れやすく、電動自転車はペダルをこぐのをアシストしてくれるので、体力に自信がない方でも安心です。
Q.3:通勤距離が10kmを超えるのですが、どのような自転車を選べばいいですか?
A.3:10km~15kmならクロスバイクかマウンテンバイク、15kmを超えるならロードバイクがおすすめです。クロスバイクは長距離でも走りやすく、初心者にも向いています。道が悪い場所を走るなら、衝撃に強いマウンテンバイクを選びましょう。
Q.4:職場や駅の近くに駐輪場がないかもしれません。どうしたらいいですか?
A.4:折りたたみ自転車を検討してみましょう。コンパクトになるので、職場内に置ける場合があります。まずは、保管場所について職場に相談してみるのがおすすめです。
Q.5:自転車通勤を快適にするために、便利なグッズはありますか?
A.5:夜間用の「テールライト」や、汗をかいても滑りにくい「グローブ」、地図アプリが見やすい「スマホホルダー」、急な雨に対応できる「防水仕様のリュック」などがあると安心です。自分の通勤スタイルに合わせてそろえてみましょう。
Q.6:雨の日も自転車で通勤した方がいいですか?
A.6:雨の日は滑りやすく危険なため、電車やバスの利用が安全です。もし自転車で通勤する場合は、時間に余裕を持ち、レインウェアを着用するなど、いつも以上に安全に注意しましょう。
Q.7:自転車の盗難や、事故が心配です。
A.7:盗難や事故に備え、防犯登録と保険への加入は必ず行いましょう。特に自転車保険は、自分がケガをしたときだけでなく、相手にケガをさせてしまった場合の高額な損害賠償に備えるためにも重要です。
Q.8:自転車通勤を始める前に、ほかに気をつけておくべきことはありますか?
A.8:事前に通勤ルートや駅、職場の近くに駐輪場があるかを確認しておきましょう。駐輪禁止の場所に停めると自転車が撤去されることもあります。また、慣れないうちは疲れから事故につながる可能性もあるため、十分な睡眠をとることも大切です。
更新日: / 公開日:2021.12.27










