換気は給気口小さめ排気口大きめで空気の流れを作る
部屋を効率よく換気するためには、空気が入る「給気」と出る「排気」の動線作りが不可欠です。対角線上にある窓を開け、風の入り口を小さく(15cm程度)、出口を大きく開けることで、流体力学の性質を利用して部屋全体の空気を素早く入れ替えることができます。
詳しくは、「効率的な部屋の換気方法|空気の流れ(給気と排気)を作る基本原則」をご覧ください。
窓なし・1窓のお部屋は換気扇とサーキュレーターを活用
窓が1つしかない部屋や窓がないワンルームでも工夫次第で十分換気可能です。部屋のドアを開けてキッチンや浴室の換気扇を回したり、サーキュレーターを開けた窓の外に向けて稼働させて室内の空気を強制排気したりすることで、効率的に風の通り道を作れます。
詳しくは、「【間取り・部屋別】窓の数に応じたおすすめの換気方法」をご覧ください。
換気目安は1回5〜10分を複数回!24時間換気は常時稼働
部屋の換気は一度に長時間行うよりも「5〜10分程度を1日複数回」行う方が効果的です。また、2003年以降の住宅に備わっている「24時間換気システム」は2時間で部屋全体の空気を入れ替える能力があるため、止めずに常時稼働させ、給気口のフィルター掃除も定期的に行いましょう。
詳しくは、「部屋の換気時間と回数の目安|24時間換気システムの正しい使い方」をご覧ください。

部屋の正しい換気方法を詳しく解説!
効率的に空気を入れる「給気」と出す「排気」の仕組みから、窓が1つしかない部屋・窓なし部屋での換気テクニック、サーキュレーターの活用法、季節ごとの注意点まで網羅。心地よい室内空間を作るコツが分かります。
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空気の入れ替えをすると、気分がすっきりするものです。部屋の換気というと、窓などの開口部を開けるというイメージがあるのではないでしょうか?

 

でも、それだけではありません。効率よく換気するためには、風の出入り口となる部屋の通気口や換気扇がポイントになります。今回は、通気口や窓を利用した換気で得られる効果や、窓が1つしかない部屋・窓がない部屋でも効率よく換気ができる方法を解説します。

 

換気は、部屋の空気を入れ替えることです。空気が入れ替わると室内がリフレッシュされ、気分も清々しくなりますが、それ以外にも以下のような4つの重要な効果があります。

 

 

シックハウス症候群は、建材や家具などに含まれる化学物質が空気中に揮発することで引き起こされる症状です。換気不足の部屋では化学物質が滞留し、目がチカチカしたり、喉が痛くなったりする原因になります。換気をすることで、これらの化学物質を屋外へ排出することができます。

 

 

室内に湿気がこもると、カビやダニなどの微生物が繁殖しやすくなります。換気によって湿気を逃がすことで結露を防ぎ、カビやダニの発生を抑える効果が期待できます。健康で快適な環境を維持するためには、室内の湿度を40%〜60%程度に保つのが理想的です。

 

 

日常生活の中で発生する生活臭や、空気中を舞うハウスダスト(ホコリやダニの死骸など)も、換気をすることで室外に追い出すことができます。汚れた空気を新鮮な空気と入れ替えることで、室内の空気をきれいに保てます。

 

 

締め切った部屋に人が長時間いると、呼吸によって室内の二酸化炭素(CO2)濃度が上昇します。厚生労働省の「建築物環境衛生管理基準」では、良好な室内環境の目安として二酸化炭素濃度を1,000ppm以下に保つことが推奨されています。濃度が高くなると、集中力の低下や眠気、息苦しさを感じやすくなるため、換気によって新鮮な酸素を取り込むことが重要です。

参照:厚生労働省「建築物環境衛生管理基準」

 

ただ窓を開けるだけでは、部屋の空気を十分に入れ替えることはできません。効率よく換気を行うためには、空気が入ってくる「給気」と、空気が出ていく「排気」の2つの通り道を作り、空気の流れを作ることが基本原則です。

 

部屋の対角線上にある2つの窓を開けると、部屋全体に空気が通りやすくなります。また、風の流れを作る際は、「給気側の窓は15cm程度と小さく開け、排気側の窓は全開にして大きく開ける」のが効果的です。空気は狭い隙間から入るほうが勢いが増し、広い隙間から出るほうがスムーズに押し出されるという流体力学の特性を活かしています。

 

窓を開ける際は、壁に設置されている通気口(給気口)が開いているかもあわせて確認しましょう。通気口から新鮮な空気を取り入れ、換気扇や対角の窓から逃がすという動線を意識することが、上手な換気のコツです。

 

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住まいの間取りや窓の数によって、最適な換気の方法は異なります。ここでは、窓の数に応じた効果的な空気の逃がし方をご紹介します。

 

 

窓が2つ以上ある場合は、対角線上にある窓を2箇所開けるのが最も効果的です。一方の窓を少しだけ開けて給気口にし、もう一方の窓を全開にして排気口にすることで、部屋全体に風が通ります。窓が近くに2つ並んでいるだけでは、部屋の奥まで空気が循環しないため注意が必要です。

 

 

窓が1つしかない寝室などの場合は、部屋のドアを開けて、他の部屋の窓や換気扇を併用します。たとえば、マンションであれば、部屋の窓を開けたうえで、玄関ドアを少しだけ開けることで風の通り道ができます。玄関ドアを開けておくときは、ドアストッパーなどを使うと便利です。

 

 

窓がない部屋や、窓が開けられないワンルームマンションの場合は、備え付けの換気扇をフル活用します。一人暮らしのワンルームなら、部屋のドアや玄関の通気口を開けつつ、キッチンや浴室、トイレの換気扇を回すことで、強制的に排気を行います。一戸建ての窓なし部屋(納戸など)の場合は、ドアを開け放ち、廊下越しに隣接する部屋の窓を開けて扇風機で空気を送り出すと効果的です。

 

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風の通り道ができにくい間取りでは、サーキュレーターや扇風機を使って人工的に空気の流れを作るのがおすすめです。「サーキュレーターは部屋の中に向けて風を送るもの」と誤解されがちですが、換気を目的とする場合は置き方や風向きが重要になります。

 

排気を促進したい場合は、サーキュレーターを「開けた窓の前に置き、窓の外に向けて」風を送ります。これにより、室内の汚れた空気が外へ強制的に押し出されます。逆に、窓から外の新鮮な空気を取り込みたい(給気を促進したい)場合は、開けた窓を背にして、部屋の奥に向けてサーキュレーターを稼働させると、外気が室内へ引き込まれやすくなります。

 

サーキュレーターの首振り機能はオフにして、直進的な風を固定して送るほうが、換気効率は高まります。エアコンを使用している際も、サーキュレーターを併用して空気を循環させることで、効率よく換気を行うことができます。

 

部屋の換気は、「1回あたり5〜10分程度」を目安に、1日に数回行うのが理想的です。一度に窓を長時間開けっ放しにするよりも、短時間の換気をこまめに複数回行うほうが、室内の空気を効率的に入れ替えることができます。

 

また、2003年の改正建築基準法により、それ以降に建てられた住宅には「24時間換気システム」の設置が義務付けられています。このシステムは、窓を開けなくても「2時間で室内の空気を丸ごと1回入れ替える(1時間あたり0.5回の換気)」能力を持っています。電気代がもったいないからとスイッチを切ってしまうと、シックハウス症候群や結露の原因になるため、常に稼働させておくことが重要です。

参照:国土交通省「『気候風土適応住宅』の解説」

 

24時間換気システムが正常に機能するためには、壁の給気口や換気扇のフィルター掃除が欠かせません。外気に含まれる排気ガスやホコリ、虫などでフィルターが目詰まりすると、空気が入ってこなくなります。月に1回程度はフィルターの汚れを確認し、こまめにお手入れをしましょう。

 

季節や天候によって、換気をする際のポイントは異なります。外の気温や湿度に合わせた上手な工夫を知っておきましょう。

 

 

夏の帰宅時、室内に熱気がこもっている場合は、エアコンを入れる前にまず窓を開けて換気を行いましょう。室内の熱い空気を外に逃がしてからエアコンを稼働させたほうが、部屋が早く冷え、電気代の節約にもつながります。

 

 

「冬に換気をすると冷気が入って電気代が上がるのでは」と心配になりますが、冬場こそ結露やウイルス対策のために換気が重要です。換気をする際は、エアコンの暖房をつけたまま、短時間(5分程度)窓を開けるのがコツです。壁や床が暖まっていれば、一時的に空気が冷えてもすぐに元の温度に戻りやすくなります。

 

 

「雨の日に窓を開けると湿気が入るのでは?」という不安から換気をためらう方も多いでしょう。しかし、室内で人が生活していると、呼吸や汗で室内の湿度も上がっていきます。雨の日でも少しだけ窓を開けて換気を行い、その後はエアコンの除湿(ドライ)機能を活用して室内の湿度を下げるのが正しい対処法です。

 

 

より効率的に換気をするためには、家具の配置にも気をつけましょう。家具を壁にぴったりとくっつけて配置すると、そこに空気が滞留してカビやダニが発生しやすくなります。家具と壁の間に数センチの隙間を設けておくことで、風が通りやすくなり、快適な室内環境を維持できます。

 

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  • 換気には、シックハウス症候群やカビの発生予防、CO2濃度低下など多様な効果がある
  • 効率よく換気を行う基本は、給気(入口)と排気(出口)の空気の流れを作ること
  • 窓がない部屋やワンルームは、換気扇や玄関ドア、サーキュレーターを活用する
  • 換気は「1回5〜10分をこまめに」が理想。24時間換気システムは常に稼働させる
  • 夏は熱気を逃がしてからエアコンをつけ、冬は暖房をつけたまま短時間換気をする

 

住まい探しのヒント

今の住まいの換気設備や日当たりに不満があるなら、住み替えを検討するタイミングかもしれません。希望の条件に合う物件をチェックしてみましょう。

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Q.1 換気をするときの窓の開け方のコツはありますか?

A.1 対角線上にある2つの窓を開け、風の通り道を作るのが基本です。その際、風が入ってくる「給気側」の窓は15cmほど小さく開け、風が出ていく「排気側」の窓は全開にすると、空気の流れがスムーズになり効率よく換気できます。

Q.2 窓が1つしかない部屋はどう換気すればいいですか?

A.2 部屋のドアを開けて、廊下や他の部屋の窓、玄関ドアを少し開けることで空気の通り道を作ります。また、換気扇を回したり、窓の外に向けてサーキュレーターを稼働させたりして、強制的に空気を排出するのも効果的です。

Q.3 冬場や雨の日でも換気は必要ですか?

A.3 はい、結露やカビ予防のために季節を問わず換気は必要です。冬は暖房をつけたまま短時間(5分程度)換気すると室温が下がりにくくなります。雨の日は、換気後にエアコンの除湿機能を活用して室内の湿度をコントロールしましょう。

更新日: / 公開日:2019.03.15