まるで別世界! 都会の喧騒から解き放たれた、天才建築家の傑作
古民家カフェやノスタルジックな洋館など、近頃人気のレトロ建築。中でも名建築家が手掛けた西洋建築は、特別建物好きというわけではなくても見ているだけで引き込まれてしまう不思議な魅力にあふれています。
今回訪れたのは、帝国ホテル旧本館を設計したことで知られるフランク・ロイド・ライト作、「自由学園明日館」。天才建築家と言われた彼の輝かしい痕跡を確かめに、池袋へ足を運んできました。
自由学園明日館は、特色ある教育で有名な「自由学園」の創設時の校舎。1921(大正10)年の創設以降、校舎として利用されたのち、現在はセミナーやコンサート、結婚式など、さまざまな用途に利用されています。

自由学園明日館
天才建築家 フランク・ロイド・ライト
自由学園明日館を手掛けたフランク・ロイド・ライトは、アメリカ出身の建築家。低い屋根が水平に長く伸びる“プレーリースタイル(草原様式)”で脚光を浴び、91歳の生涯を閉じるまで、約400の作品を手がけたと言われています。
そのフランク・ロイド・ライトが初めて学校建築に挑んだのがこの自由学園明日館。コの字型をした左右シンメトリーの建物は教室や職員室として、平等院鳳凰堂に影響を受けたと言われる中央棟は、毎朝の礼拝を行う場として当時使われていたそうです。
入り口は、中央棟の右側玄関。趣のある扉を開けると左右には味わい深い木の靴箱が向かい合って並んでいます。

自由学園明日館

中央棟の右側玄関
池袋駅の物件を探す 街の情報を見る頭をぶつけそう? 低い天井のヒミツ
はじめは何でこんなに低い天井? と思ったのですが、広報の吉川さんによると『ホールを大きく見せるため、フランク・ロイド・ライトは敢えて入り口の天井を低くしたそうです』とのこと。確かに狭い所から一気に広い所へ出るとより広く感じる気が…。さすがは天才建築家。空間づくりが秀逸です。

中央棟へ足を踏み入れると、背の高い男性なら頭をゴツンとしてしまいそうなほど低い天井が。その後一気に開放感のあるホールが現れます
幾何学的で美しい窓はこの建物の顔
開放的なホールの正面には、この建物の顔とも言うべき特大の窓がはめ込まれています。五角形の断面に縦スリット、細かい幾何学模様の組み合わせがとってもきれい。
吉川さんによると、この窓、限られた工費の中で制作したため、高価なステンドグラスは使用していないんだとか。けれどもフランク・ロイド・ライトは、ステンドグラスの代わりに窓枠や桟など、建具を幾何学的に配置して目を引く空間構成を実現。工費を抑えつつ、デザインによってチープに見せない工夫を凝らす…。こういった点も、フランク・ロイド・ライトが天才建築家と称された所以かもしれませんね。

窓
池袋駅の物件を探す 街の情報を見る当時の生徒たちが利用していた食堂へ
スキップフロア(階が互い違いになっている階段)を半階上がった先は、当時生徒たちが食事をしていたところ。現在は披露宴会場として使われるほか、年4回オープンするレストラン(不定期)の会場として使われています。
満月を思わせる照明もフランク・ロイド・ライトのオリジナル。90年以上も前のデザインとは思えないほどおしゃれです。
食堂にあるテーブルとイスは、フランク・ロイド・ライトの右腕として活躍していた日本人建築家・遠藤新が手掛けたもの。一枚板では値が張るため、2枚の板を赤く塗った木の栓でつなぎ、テーブルに仕立てたんだとか。それにしてもセンスのある人って、本当にアイデアが斬新です。

食堂へ

食堂

食堂

満月を思わせる照明
ホールを見下ろせるギャラリー
スキップフロアをさらに半階分上がると、その上はギャラリーになっていて、ホールを見降ろすことができます。
当時は職員室として、現在はライトが手掛けた主要な作品を、写真や展示で紹介するスペースとして使っています。
(C)自由学園明日館模型 制作:谷川正己フランク・ロイド・ライト研究室

当時は職員室として、現在はライトが手掛けた主要な作品を、写真や展示で紹介するスペースとして使っています

(C)自由学園明日館模型 制作:谷川正己フランク・ロイド・ライト研究室
池袋駅の物件を探す 街の情報を見るフランク・ロイド・ライトがデザインした照明「TALIESIN」
こちらはセレブな家でしか見る機会がない(笑)、フランク・ロイド・ライトがデザインした照明「TALIESIN」(タリアセン)の復刻版。
※2013年12月27日の情報です。最新の情報は訪れる前にご確認ください。
>>フランク・ロイド・ライトが手掛けた名建築。「自由学園明日館」で大正ロマンに浸る休日-2

照明「TALIESIN」の復刻版
池袋駅の物件を探す 街の情報を見る更新日: / 公開日:2013.12.27










