収入別の家賃割合はどれくらい? 一人暮らしにおける家賃の実態調査

賃貸物件に住むとき、家賃は収入の25%以内に収めるのがよいと言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。収入によって割合に違いはないのでしょうか。

そこで今回、296人に実施したアンケート調査を基に「収入ごとの家賃額と家賃割合の平均」を算出してみました。家賃平均の実態を知ることで、これから賃貸物件を探す人にとっては物件を選ぶときの一つの基準値として、すでに賃貸物件に住んでいる人は家賃の見直しに役立つはずです。自分の収入と照らし合わせながらチェックしてみてください。

収入別に見る家賃の目安はどれくらい?

一般的に家賃は収入の25%以内に収めると、無理なく支払えると言われています。まずはこの目安がどれくらいの金額なのかを知ることから始めましょう。

年収に対して家賃を25%以内に収めた場合、最大いくらまでが無理のないラインなのかを以下の表にまとめました。

年収家賃の目安 (25%)
200万円4.2万円
300万円6.25万円
400万円8.3万円
500万円10.4万円
600万円12.5万円
700万円14.5万円

上記の表から、年収が100万円上がるごとに家賃目安が約2万円上がることがわかります。この結果を単純に捉えれば、収入が100万円アップしたら今の家賃より2万円高い物件に引越してOK、50万円アップしたら今より家賃が1万円高い物件に引越しても安心だ、と考えて問題ないと言えます。

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国税庁の民間給与実態統計調査によると、2017年の平均年収は一人あたり430万円とのこと。これを踏まえると、一人暮らし世帯が家賃にかけられる平均額は8万円前後と考えることもできそうです。

また、自分の収入と照らし合わせて、現在の家賃、あるいは想定している家賃が上記の数字より大きい場合は、家賃以外の出費を抑えたり貯金する金額を減らしたりなどの工夫が必要と言えるでしょう。

しかし、上記の数字はあくまで「無理なく支払えるだろう家賃の目安」であることを覚えておいてください。

参考:平成29年分民間給与実態統計調査結果|国税庁

調査データから明らかになった、みんなの収入別の家賃
割合はどれくらい?

それでは、世の中の人が実際に支払っている家賃はどれくらいなのでしょうか。

今回のアンケートで296人が回答した家賃から平均額を出し、収入別にまとめてみました。あわせて、年収のうち家賃が占めている割合も算出しています。

年収家賃平均(家賃割合)
200万円未満5.3万円(32.0%)
200万円以上
300万円未満
6.0万円(28.8%)
300万円以上
400万円未満
6.8万円(23.3%)
400万円以上
500万円未満
7.3万円(19.6%)
500万円以上
600万円未満
8.0万円(17.4%)
600万円以上8.8万円(12.5%)

※家賃割合は、選択肢から平均を算出し試算した。

収入が上がるほど家賃も上昇している一方で、家賃割合は逆に減少傾向にあります。「家賃は年収の25%以内」というのが一般的に言われている目安ですが、実際は収入によって目安値を超えたり、はるかに下回ったりと、ばらつきがあることがわかりました。

25%の目安を大きく上回ったのが年収200万円未満の人です。実際の家賃割合は32%と、目安から7%も高い結果になっています。

そして、年収300万円以上を境に目安の25%を切るようになります。年収400万円以上になると20%を下回り、年収600万円以上の人にいたっては実際の家賃割合が12.5%となり、目安の25%の半分であることが明らかになりました。

また前項で、一人あたりの平均年収が430万円という調査データを基に、一人暮らし世帯が家賃にかけられる平均額は8万円前後と考察しましたが、実際には7万円前後が家賃相場であると推察できます。

家賃の支払いに対するみんなの考えは?収入別に見てみよう!

実態調査によって、世の中の人が家賃にどれくらいかけているのかがわかりました。
では、自分が支払っている家賃についてはどのように感じているのでしょうか。収入別に紹介します。

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会社員女性

「広さを優先したため家賃が高め。次は家賃を抑えて探します」

(年収200万円未満/家賃5〜6万円/23歳/会社員女性)

年収200万円未満の家賃目安は4.2万円、実態調査の平均は5.3万円です。この方の場合は実態調査に近い家賃だと想定できますが、家賃の高さがネックになっているようです。目安と比べるとおよそ1万円高いという点がその原因なのかもしれません。

自営業・自由業男性

「家賃の安さにこだわって物件を選びました。生活が楽です」

(年収300〜400万円/家賃4〜5万円/39歳/自営業・自由業男性)

年収に対して家賃割合が低いこちらの方の場合は、家計の楽さが伝わってきます。

公務員女性

「家賃が5千円安いところに住み替えたらお金が貯まるようになりました」

(年収400〜500万円/家賃4〜5万円/29歳/公務員女性)

上記の方と同じ賃貸帯で収入の多いこちらの女性の場合は、貯金に回せるお金を捻出できているようです。

会社員女性

「次はもう少し家賃の安いところを探したいです」

(年収400〜500万円/家賃7〜8万円/37歳/会社員女性)

実態調査によると年収400〜500万円の家賃平均は7.3万円です。平均的かあるいはやや高い家賃であると想定できます。ただし収入の25%は下回っているため、家賃を抑えたい理由は生活が厳しいからというよりは、節約意識が働いていると考えられます。

会社員女性

「家賃が予算内に収まっているため生活に余裕を持てます」

(年収600〜700万円/家賃7〜8万円/31歳/会社員女性)

同じ家賃7〜8万円でも収入が100万円アップすると生活にゆとりが持てることがわかります。ただし、この場合の家賃割合は12〜16%とかなり低め。収入がある方でも家賃は意識的に抑えている傾向があると言えるでしょう。

まとめ

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これから新居を探す人は、このデータを参考にし、自分の収入とライフスタイルに合った家賃の物件を選ぶとよいでしょう。

すでに賃貸物件に住んでいる人の場合、一般論として家賃は収入の25%以内とされてはいるものの、年収300万未満のケースではそれを超える人が多いことがわかりました。そのため、一般的に言われる家賃相場より割高だと悩んでいる人は案外多いのかもしれません。

また、年収500万以上の場合は20%を切る人が多いこともわかりました。25%まではOKと言いつつも、実際にはそれ以下に抑え、ゆとりのある生活を送りたいと考える傾向が強いようです。もし、現在の暮らしで支出額が多いと感じている場合は、家賃の見直しをしてみることをおすすめします。

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調査概要

【調査実施期間】
2018年11月25日~11月27日
【調査対象者】
首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)、京阪神(大阪、兵庫、京都)居住者で、事前調査で「一人暮らし、または配偶者かパートナーとの二人暮らしをしており、最近1年以内に賃貸の集合住宅に引越し、物件選びに関わった」と回答した18-39歳の男女
【調査方法】
インターネット調査
【有効回答数】
一人暮らし:296人

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公開日:

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家賃は一般的に収入の25%以内に収めるといいとされますが、なんとその割合の理想は、年収によって変化しそうなことが分かりました。今回は首都圏一都三県と、京阪神の一人暮らしをする296人にアンケート調査を実施。年収ごとの平均家賃を出しました。いくらくらいの支払いが適切なのか、リアルな事情を知りたい人必見です。 | 住まいのお役立ち情報【LIFULL HOME'S】

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