中古一戸建てを買いたいと思っている人は、どのような条件で家探しを行っているのでしょうか。

ここでは、不動産・住宅情報サイトLIFULL HOME’Sにおける2017年度の物件検索条件ランキング【中古一戸建て編】をご紹介。

2017年の1年間、「LIFULL HOME'S」で最も検索された条件ランキングを見ていくことで、求めていたイメージにぴったりな家を見つけるためのヒントが掴めるかもしれませんよ。

それではさっそく、全国の中古一戸建て・物件検索条件ランキングを見てみましょう!
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<全国 中古一戸建て2017年人気の物件検索条件ランキング>
1位駐車場あり
2位所有権
3位二世帯住宅向き
4位南向き
5位カウンターキッチン
6位追い焚き
7位小学校800m以内
8位バリアフリー
9位スーパー800m以内
10位システムキッチン
11位角地
12位即入居可
13位オール電化
14位ウォークインクローゼット
15位南道路
16位浴室乾燥機
17位床暖房
18位コンビニ800m以内
19位低層住宅地
20位TVモニタ付インターホン

 

絶対になくてはならない条件は駐車場

 

日本全国で最も検索された中古一戸建てに求める条件、第1位に輝いたのは「駐車場あり」でした。

 

47都道府県のうち北海道と沖縄県、東京都、千葉県を除く43のエリアで1位となり、マイカーを持つ人にとっては最優先であり、絶対になくてはならない必須条件と言えます。

 

第2位は「所有権」。所有権とは、簡単に言うと“その土地を自分のものとして自由に使用できる権利”のこと。

 

一戸建てには、土地の権利として、大きく分けて「所有権」と「借地権」の2種類があります。後者の借地権付き建物だと、地主から借りた土地に家を建てるために価格が抑えられ、土地の固定資産税も不要な代わりに、地代を毎月支払う必要があります。

 

所有権が全国ランキング2位となっていることから、中古戸建てには借地権ではなく、土地込みで自身の資産とし、安心して長く住み続けたいという方が圧倒的に多いということが伺えます。

 

ライフスタイルに変化?家族との絆に注目

 

第3位には「二世帯住宅向き」がランクイン。二世帯住宅とは、祖父母と父母、子どもという、親夫婦と子ども夫婦の二世帯の家族が住む住宅のことです。

 

二世帯住宅には、二世帯がキッチンやリビングなどの生活空間を共有しながら一つ屋根の下で暮らす「同居型」以外に、「完全分離型」と「共用型」という3つのタイプに大きく分けられます。

 

共働きの子世帯にとって、二世帯での生活は家事や子育てなどの負担軽減にもつながります。また、家に帰れば常に誰かがいるという家族の絆を感じられるライフスタイルが見直されているのかもしれません。

 

その他トップ10内を見ると、5位「カウンターキッチン」、9位「スーパー800m以内」、10位「システムキッチン」と食生活に関するものや、8位の「バリアフリー」からも一戸建て住宅で、ずっと家族みんなで快適に暮らしたいという思いが見て取れます。

中古一戸建てを探す 駐車場・ガレージ・車庫付きの物件

東京都と大阪府のランキング

東京都と大阪府のランキング

 

次は、日本における経済の中心地でもある東京都と大阪府の「中古一戸建て」物件検索条件ランキングです。どのような条件がランクインし、どのような違いがあるのか見てみましょう。

順位東京都大阪府
1位所有権駐車場あり
2位駐車場あり二世帯住宅向き
3位二世帯住宅向き所有権
4位南向き南向き
5位カウンターキッチンカウンターキッチン
6位追い焚き追い焚き
7位小学校800m以内角地
8位南道路小学校800m以内
9位床暖房システムキッチン
10位ウォークインクローゼットバリアフリー

大都市で求められる条件は似てくる?トップ6まで全国平均と同じ

 

東京都と大阪府、順位は違えど1~6位まで同じ条件が選ばれました。こちらは全国1~6位の条件とも全く同じです。

 

注目すべきは、東京都の8位に選ばれた「南道路」。大阪府では13位、全国平均15位なので、比較的高い順位と言えます。

 

土地に面して道路が南側にあるか(南道路)、北側にあるか(北道路)ということは、日当たりや見晴らしの良さ、プライバシーの確保に影響します。一般的には、南道路の物件は日当たりが良いため人気があり、その分価格も割高になる傾向があります。

 

しかし、逆に言えば、北道路の物件は、南道路の住宅より価格設定が割安になるケースも。東京都と大阪府、お互いにどこに価値を置くかの違いが表れた結果と言えます。

 

東京都民にとって床暖房は当たり前?

 

次に目を引くのは、東京都9位にランクインした「床暖房」。こちらも大阪府では18位、全国で見てもトップ10内に床暖房がランクインしたのは東京都のみと、もっとも高い順位となっています。

 

冬の平均気温は、東京都と大阪府はほぼ同じながら、それでも床暖房を求める人が多い東京都と、優先度は低めという大阪府に分かれました。

 

考えられる理由としては、東京都では寒さに敏感な人が多いという面以外に、設備としての床暖房が広く浸透しており、標準装備が当たり前と考えている人が多いのかもしれません。

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北海道と沖縄県のランキング

北海道と沖縄県のランキング

 

最後に、日本の最も北と南に位置する北海道と沖縄県の「中古一戸建て」物件検索条件ランキングを見てみましょう。

 

風土もまったく異なるだけに、どのような違いが出てくるのでしょうか。

順位北海道沖縄県
1位二世帯住宅向き二世帯住宅向き
2位駐車場あり駐車場あり
3位カウンターキッチン所有権
4位バリアフリーカウンターキッチン
5位所有権バリアフリー
6位南向き総合病院800m以内
7位追い焚きウォークインクローゼット
8位オール電化浴室乾燥機
9位システムキッチン南向き
10位即入居可オール電化

 

北海道と沖縄県、どちらも「二世帯住宅向き」が1位となり、順位は違えどトップ5は同じ条件が選ばれる結果となりました。

 

比較したときに大きく差が出たのは「追い焚き」「浴室乾燥機」「総合病院800m以内」の3つの条件。

 

北と南の気候条件が影響

 

北海道で7位、全国6位と人気の条件「追い焚き」ですが、沖縄県では17位とかなり低めになっています。全国的に見ても、高知県と並んでもっとも低い順位となりました。

 

そのかわり、沖縄県で8位にランクインしたのが「浴室乾燥機」。北海道で19位、全国では16位のため、沖縄県が突出して高いという結果に。

 

理由として考えられるのは、高温多湿な沖縄県において、お風呂場のカビ発生が防げることや、雨が多く、台風が来ても洗濯物を浴室内に乾かせることから、設備を望む方が多いのかもしれません。

 

沖縄県民は将来への意識が高い?

 

次に、沖縄県で6位となった「総合病院800m以内」。これは47都道府県の中でもっとも高い順位であり、北海道では17位、全国21位であることを考えると、飛びぬけて重要視されていることがわかります。

 

かつては長寿県として知られ、2015年の内閣府のデータでも高齢化率が全国で最も低いにも関わらず、近くに総合病院を求めるということは、長くその土地で生活していくうえでの安心感や万が一に備えるという堅実さの表れなのかもしれません。

 

また沖縄県では全国平均8位の「バリアフリー」が5位にランクインしていることからも、将来に備えるという意識が高いことが見て取れます。

 

北海道民はまず住宅設備を重視

 

最後に、北海道ではトップ10内に病院や小学校、スーパー、コンビニまでの近さといった条件は入らず、「カウンターキッチン」「バリアフリー」「追い焚き」「オール電化」「システムキッチン」という設備条件がランクイン。

 

つまり、周辺環境よりも住宅自体のスペックを重視する傾向が強いという結果となりました。

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いざ住宅に求める条件を考えると、あれもこれも欲しくなりますが、実際の検索ランキングを見ることで、優先順位の決め方が見えてくるかもしれません。

 

圧倒的に「駐車場あり」「所有権」「二世帯住宅向き」といった条件が求められているということは、これらの条件は必要ない、なくても問題ないという方にとっては、逆に選択肢が広まる可能性があります。

 

中古一戸建ては、新築に比べてコストダウンできる可能性が高く、実際の物件を見て選べるというメリットもあります。

 

将来も含めて、自分たちにとって理想的な暮らしを実現する家探しのヒントにしてみてください。

 

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更新日: / 公開日:2018.08.24