建物内での自殺や殺人、火災による焼死、不審死などが起こった事故物件。実は、事故物件にはメリットもあり、あえて探す人もいます。今回は、実際に事故物件に住んでいる、もしくは住んだことがある458人に、実態を聞きました。どうやって事故物件だと見分けるのか、事故物件のうち、賃貸、持家、アパート、マンション、一戸建ての中で、どのタイプの住まいが特に安くなりやすいのかなどをご紹介します。
物件を探す家賃相場を調べる
実はあなたの家、事故物件かも!?
そもそもなぜ事故物件に住むことになったのでしょうか。経緯を伺ったところ、以下のような結果となりました。
1位 「条件が良いため、あえて事故物件を探していた」25.1%
2位 「安いため、あえて事故物件を探していた」 24.5%
3位 「興味があったため、あえて事故物件を探していた」 19.9%
4位 「不動産会社から勧められて住むことになった」 15.9%
5位 「友人・知人から頼まれて住むことになった」 7.2%
6位 「友人・知人から紹介されて住むことになった」 4.8%
「その他」 2.8%
「普通に探したところが実は事故物件だった」 28.8%
事故物件に住むことになったきっかけ 【複数回答可】(n=458)
実は事故物件は、“あえて探す”人が多いようです。上位3位までは「あえて事故物件を探していた」が並びました。内訳を見てみると、「条件が良いため」「安いため」「興味があったため」となります。事故物件に住むことによる、メリットがこの結果から伺えます。
しかし、「普通に探したところが実は事故物件だった」という人も28.8%いることが分かりました。
不動産会社が教えてくれないことも。どうやって見分ける?
ではいつのタイミングで事故物件だと知ったのでしょうか。
住む前から事故物件だと知っていた人は7割強。しかし不動産会社が教えてくれなかったケースもあることが分かりました。不動産会社以外から自力で情報を得た人も約2割います。注目すべきは住んでから事故物件だと知ったケースです。およそ4人に1人が、後から知ったと回答しました。

住む前から事故物件だと知っていたか
【単一回答】(n=458)
不動産会社には入居者への告知義務がありますが、時間の経過や人の入れ替わりとともに、告知されなくなるケースもあるようです。事故があった後の最初の入居者を除けば、責任を問うことが難しく不動産会社の判断に委ねられます。
ひとつの目安として、HOME’Sなどの不動産情報サイトで「心理的瑕疵あり」「告知事項あり」という記載がある場合には、事故物件に該当することもあります。備考欄を確認したり、キーワードでも検索をしてみましょう。また、事故物件は通常安く賃料や販売価格が設定されていることが多いため、相場よりも安いかどうかを確認しておくのも有効な方法です。
相場を知るためにはHOME’Sプライスマップのような、手軽なサービスもありますので、上手に活用しましょう。
物件を探す 家賃相場を調べる事故物件で入居前何があったのか知っていた人は7割
事故物件で入居前、何があったのか住んだことのある人は知っていたのでしょうか。結果は知っている人が約7割となりました。「詳しく知っている」人は23.4%、「おおよそは知っている」人は45.0%います。「まったく知らない」人が「住んだ後で事故物件であることを知った」(27.3%)よりも多いということは、あえて知ろうとしなかった人もいたためだと思います。

住む前に何があったか知っているか
【単一回答】(n=458)
事故物件っていくらで住めるの?
続いては事故物件のお得な面をご紹介しましょう。左のグラフは賃貸物件に住んでいた人に、賃料を尋ねたものです。平均すると、およそ5.3万円となりました。回答の傾向としては、2万円以上から6万円未満までで回答がそれぞれ分かれる結果となりました。10万円以上というケースは1割未満で少ないようです。

左:住んでいた事故物件の賃料 【単一回答】 賃貸居住者ベース(n=272)
右:住んでいた事故物件の購入金額 【単一回答】 持ち家居住者ベース(n=182)
右のグラフは家を購入した人がいくらで買ったかをまとめたものです。最も多い回答は、「3000万円以上4000万円未満」でしたが、賃料と同様に、1000万円未満から5000万円未満まででそれぞれ回答がばらける結果となりました。平均は2857万円でした。
物件を探す 家賃相場を調べる7割以上が相場より安い家に住んでいる!
そもそもこれは高いのでしょうか。安いのでしょうか。相場に対してどの程度安くなったかを尋ねました。その結果、実に7割以上もの人が相場よりも安かったと回答しました。半額以上安くなった人も、4割強います。平均すると3.55割となりました。事故物件は価格を抑えたい人には非常にお得な選択肢となりそうです。

相場よりもどの程度安くなった? 【単一回答】(n=458)
激安物件を狙うなら、住まいのタイプはこれを狙え
それではどの物件が相場よりも安くなりやすいのでしょうか。
まず相場よりもどの程度安かったのか、平均を見てみると、賃貸アパートでは3.88割、賃貸一戸建では3.84割と全体に比べて安い傾向が見られました。値下がりしにくいという視点では、持ち家一戸建が3.26割と若干低めとなっています。

住まいのタイプ別に見た、家賃/購入金額相場との比較 【単一回答】(n=458)
なお、半額以上安くなった人は、賃貸アパートでは50.7%、賃貸一戸建では48.4%含む結果となりました。この結果から、比較的激安物件を見つけやすいのは賃貸アパートもしくは賃貸一戸建と言えそうです。一方で、持ち家一戸建では「まったく安くならなかった」という人も3割います。家賃や購入金額を抑えたい方は、この結果を参考に交渉してみてもいいかもしれません。
物件を探す 家賃相場を調べる調査概要
【調査実施期間】2016年6月6日~6月8日
【調査対象者】事前調査で「現在事故物件に住んでいる」もしくは「事故物件に住んだことがある」と回答した20代から50代までの男女
【調査方法】インターネット調査
【有効回答数】458サンプル
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物件を探す 家賃相場を調べる更新日: / 公開日:2016.06.24










