新型コロナウイルスの影響が拡大する昨今、人々の住まいの選択にはどのような変化があるのでしょうか?
今回は日本で新規感染者が急増した2020年4月以降で「住みたい街に対する意識に変化があるか」について賃貸ユーザーの動向に注目して緊急調査を実施し、首都圏周辺に位置する6県も含めた拡大調査(※)を実施しました。
LIFULL HOME’Sに2020年4月~8月に掲載された物件のうち、実際の検索・問合せ数から算出した"実際に探されている街・駅"のランキング結果です。
※茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、長野県、静岡県に首都圏1都3県を加えた1都9県で調査。1都9県にエリアを拡大して賃貸ユーザーの問合せ動向を調査したのは今回が初めて
「借りて住みたい街」ランキング
ポイント
- 問合せ1位「水戸」&3位「宇都宮」。首都圏版1位の本厚木は2位に
- 1位&3位のみならず、6位、7位と首都圏以外の街が登場。郊外化志向が浮き彫りに
1位「水戸」&3位「宇都宮」。首都圏からの転居意向に加えてエリアにとどまるニーズも反映された結果になりました。順位は以下のとおりです。
初めての1都9県を対象とした調査で借りて住みたい街ランキング1位となったのは茨城県水戸市の中心エリア「水戸」でした。
次いで首都圏版で1位の「本厚木」が2位となり、3位には栃木県の県庁所在地である「宇都宮」がランクインしました。
北関東の各エリアは駅間が広い場合があり、駅からバスに乗り継いで到着する物件なども含むケースがあることから物件数自体が多めであるという見方もできます。しかし、それにも増して、都心・近郊~首都圏から転居したいという意向、およびそのまま「水戸」および「宇都宮」にとどまって(新型コロナ感染が終息するまで)生活を続けようという意向が反映された結果とみることができます。
「水戸」はJR常磐線、「宇都宮」も東北新幹線、JR東北本線、湘南新宿ラインなどでともに都心・近郊にアクセス可能であり、駅勢圏が広く生活利便施設も駅周辺に数多くあることから、首都圏以外という選択肢では積極的に選ばれている可能性が高いと考えられます。
他にもランキング上位には6位に「つくば」、7位に「浜松」がランクインするなど、15位までに首都圏以外の街が4つ登場しており、首都圏からの転居を検討した際に、「水戸」「宇都宮」同様、都心・近郊にダイレクトアクセスが可能で、駅勢圏が広く生活しやすい街が具体的にイメージされているようです。
2位の「本厚木」は首都圏版では問合せ数トップであり、2020年2月公表の「2020年LIFULL HOME’S借りて住みたい街ランキング(2019年・年間調査)」でも4位に浮上している注目の街です。神奈川県内では「川崎」に次いで人気エリアでしたが、コロナ禍による賃貸ニーズの郊外化によって、また都心・近郊での問合せ数の減少に伴って、さらに人気が強調される形となりました。
また、例年実施している首都圏の「LIFULL HOME’S借りて住みたい街ランキング」では4年連続1位を獲得し賃貸ユーザーから極めて高い人気を維持・獲得している「池袋」が今回の調査範囲では9位となりました。同調査で2位・4位・5位をそれぞれ獲得していた「本厚木」「葛西」「大宮」より今回の調査範囲ではランキングが下位となっていることからも、例年と比較して問合せ数が減少していることが見て取れます。
このように1都9県で調査しても「都心&人気エリアからの転居」意向が強くうかがわれる結果となりました。
なお、例年調査とランキングの比較が可能な1都3県版はこちらをご参照ください。
「問合せ増加率」ランキング
ポイント
つくばエクスプレス沿線のニーズが急増(1位・2位をはじめ15エリア中4エリアに登場)
- 茨城県の街に問合せが急増(15エリア中5エリアに登場)
今回は前年同時期と比較した「問合せ数増加率ランキング」も併せて算出しました。コロナ禍での生活環境の変化によって注目度が増加した街について、関東近県エリアを含めて広範囲で調査しています。順位は以下のとおりです。
| 順位 | 増加率 | 街(代表的な沿線) |
|---|---|---|
| 1 | 160.96% | みらい平(つくばエクスプレス) |
| 2 | 148.45% | みどりの(つくばエクスプレス) |
| 3 | 146.22% | 八街(JR総武本線) |
| 4 | 141.05% | 神立(JR常磐線) |
| 5 | 140.28% | 姉ヶ崎(JR内房線) |
| 6 | 135.19% | 西那須野(JR東北本線) |
| 7 | 134.66% | 大網(JR外房線ほか) |
| 8 | 133.76% | 相模原(JR横浜線) |
| 9 | 130.64% | 御殿場(JR御殿場線) |
| 10 | 127.92% | 小田原(JR東海道新幹線ほか) |
| 11 | 126.85% | 研究学園(つくばエクスプレス) |
| 12 | 126.59% | せんげん台(東武伊勢崎線) |
| 13 | 123.73% | 木更津(JR内房線ほか) |
| 14 | 123.48% | 君津(JR内房線) |
| 15 | 122.52% | つくば(つくばエクスプレス) |
2019年4月からの同時期と比較して2020年に問合せ数の増加率が最も大きかったのはつくばエクスプレスの「みらい平」(対前年同期比161.0%)でした。問合せ数が約1.6倍に急増しています。
増加率2位もつくばエクスプレス「みどりの」(同148.5%)で、首都圏版1位の「八街」(同146.2%)は1都9県版では3位となりました。
つくばエクスプレス沿線は1位と2位を獲得していますが、他にも11位「研究学園」(同126.9%)、15位「つくば」(同122.5%)がランキングに登場しています。つくばエクスプレス沿線は新興住宅地で賃料水準も落ち着いており、それでいて都心からアクセスが良いという特性が注目されているようです。
また、茨城県内の街が15エリア中5エリアに登場しています。上野、秋葉原、東京、新橋、品川など都心・近郊へのアクセスの良さと、都心から一定の距離がある安心感およびテレワークが定着したら都心・近郊からある程度離れていても居住可能という条件が整っており、コロナ禍の状況では支持されていることがうかがえます。
なお、栃木県内では6位の「西那須野」(同135.2%)の1エリアのみ、群馬県はランキング上位には登場していないことから、首都圏の借りて住みたいニーズの受け皿として北関東では茨城県の人気が目立つ形となりました。
1都9県に調査範囲を拡大すると、15エリア中茨城県で5エリア、静岡県1エリア、栃木県1エリアで問合せが急増していることが判明しました。上位の約半数を首都圏以外のエリアが占めており、都心・近郊での借りて住みたいニーズは、コロナ禍によって首都圏郊外だけでなく首都圏を越えた周辺エリアにも拡散していることが明らかです。
「問合せ減少率」ランキング
問合せ数が大きく減少した街は都心・近郊にほぼ集中していることから、「問合せ数の減少率」ランキングは首都圏(1都3県)を対象とした調査とまったく同じ順位の結果が得られています。順位および総評はこちらをご参照ください。
調査概要 | ||||
|---|---|---|---|---|
対象期間
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LIFULL HOME’S住みたい街ランキング
withコロナ時代の住まい探し記事
本件に関するお問合せ先
株式会社LIFULL(ライフル)
プレスリリースはこちら
更新日: / 公開日:2020.09.08










