相鉄本線は、通勤・通学・買い物などで移動する人の足として、神奈川県民になじみのある私鉄です。長年神奈川県内のみを走行し、大手私鉄としては駅数も少ないためか、首都圏での知名度は低いように感じます。
しかし、相鉄本線沿線は今まさに進化中で、将来性のあるエリアです。2019年にJRとの直通運転が、2023年には相鉄新横浜線の開業や東急電鉄との直通運転を開始し、東京や埼玉へのアクセスが可能になりました。沿線の利便性はぐっと向上し、周辺の再開発も進められています。
全18駅中13駅が横浜市にあり、市内の中心部と比べると相鉄本線周辺の家賃相場は比較的リーズナブル。横浜に住みたいけれど家賃は抑えたい、都心や横浜に出やすい駅で住まいを探したい方に、ぜひおすすめしたい沿線です。
私にとって相鉄本線は、20年近くゆかりのある路線です。幼少の頃からよく利用し、沿線に住んでいた時期もあります。今回は、相鉄本線の住みやすさや穴場の駅について紹介します。相鉄本線の物件を探す
相鉄本線の基本情報

相鉄本線は主に神奈川県を走行する、相模鉄道の路線です。1917年、相模鉄道株式会社と神中鉄道株式会社が創立され、1933年に開通した神中鉄道の厚木―横浜間の線路が、現在の相鉄線となりました。
本線は横浜市の主要ターミナルである横浜駅と、海老名市に所在する海老名駅間24.6kmを結びます。二俣川駅から湘南台駅までの11.3kmは、相模鉄道のいずみ野線も走行。さらに西谷駅を分岐として、JRや東急との直通線が開業し、都心への乗り入れができるようになりました。
穏やかな暮らしがかなうローカルさと利便性を併せ持つ相鉄本線
相鉄本線沿線といえばのんびりしたローカルな雰囲気が漂い、暮らしやすい街が多いところが魅力です。そこへ都心への直通運転が始まったことで、利便性の高さも加わりました。
沿線には住宅地が広がっていて、駅ナカの商業施設やスーパーが充実している駅が多いです。大きな公園や畑などの自然も多く、都会すぎず田舎すぎない、落ち着いた生活環境が整っています。
始発・終点である横浜―海老名駅間は特急に乗れば26分で行き来でき、直通電車を利用すれば新宿・渋谷・恵比寿などの都心へ1本でアクセス可能です。
かつては横浜駅で乗り換えが必要だった新横浜駅にも乗り換えなしで行けるようになり、新幹線へのアクセスや日産スタジアム、横浜アリーナがぐっと身近になりました。
海老名駅から小田急小田原線に、大和駅からは小田急江ノ島線に乗り換え可能で、箱根や湘南の海へのお出かけにも便利です。各停・快速・通勤急行・特急・JR直通・東急線直通と、種別が多いので目的に合わせて使い分けることもできます。
相鉄本線は休日に訪れたい自然スポットがたくさん
相鉄本線には自然を身近に感じられるスポットが多くあります。神奈川県立保土ケ谷公園や、こども自然公園といった大きな公園や、陣ケ下渓谷、帷子川親水緑道などの水辺、広大な敷地のよこはま動物園ズーラシアと隣接する里山ガーデン、野菜や果物の農園も点在しています。
公園でリフレッシュしたり、ファームで収穫体験をするなど、日頃から自然の中で過ごす機会を持ちたい人にはぴったりです。
相鉄本線には地域の拠点となる便利な施設が多い
相鉄本線沿線には横浜市の複数の区役所や大和市役所、神奈川県警察運転免許センターなどの行政施設が多く、暮らしや免許に関する手続きの際など、なにかと便利です。
ほかにも、大和市文化創造拠点シリウスや横浜市の区民文化センターといった文化施設も沿線に複数あり、コンサートや芸術文化活動もより身近に楽しめるでしょう。
相鉄本線は再開発でより快適に、綺麗な街に
相模鉄道では、グループの創立100周年や都心への直通運転開始を機に、車両や駅のリニューアルが進められてきました。2016年からはヨコハマをイメージして造られたネイビーブルーの美しい新車両が登場。地元住民からは「相鉄ブルー」と呼ばれて親しまれています。
ここ数年で踏切の高架化や駅舎のリニューアルが次々と行われ、より快適で便利に、見た目もおしゃれに進化を続けています。
改修に伴って駅ナカに新しいお店が入ったり、周辺の雰囲気が変わったりと沿線はわくわく感が高まっているように感じます。チャーミングな公式キャラクター「そうにゃん」も地元に定着していて、沿線住民から愛されています。
相鉄本線の駅一覧
・11路線が乗り入れる日本有数のターミナル「横浜駅」
・横浜駅まで徒歩圏内、都会だけど住みやすい「平沼橋駅」
・藤棚商店街でお買い物が便利な「西横浜駅」
・”ハマのアメ横”洪福寺松原商店街など暮らしが楽しい「天王町駅」
・保土ケ谷区の行政施設が集まる、高架下が楽しい「星川駅」
・横浜国立大学と和田町商店街のある「和田町駅」
・駅前に温泉施設がある「上星川駅」
・都心への玄関口、自然あふれる「西谷駅」
・よこはま動物園ズーラシアへの発着地、旭区役所がある「鶴ケ峰駅」
・全種別が停車する主要駅・商業施設もそろう「二俣川駅」
・学校が多く落ち着いた住宅地が広がる「希望ケ丘駅」
・区役所や公会堂など生活環境の整った「三ツ境駅」
・テーマパーク開業予定で注目の「瀬谷駅」
・商業施設が充実、江の島へのお出かけも便利な「大和駅」
・交通の利便性が高く自然も豊かな「相模大塚駅」
・横浜にも近く人情あふれる街「さがみ野駅」
・治安がよく閑静な住宅街、海老名まで1駅の「かしわ台駅」
・小田急・JR相模線乗り入れ、ショッピングが便利な「海老名駅」
相鉄本線で家賃を抑えるなら?横浜駅まで15分以内で家賃相場の安い穴場駅を5つ紹介

相鉄本線の穴場駅(1)星川駅
まずおすすめしたいのが、横浜市保土ケ谷区の星川駅です。快速に乗れば横浜駅まで1駅、最速4分でアクセスできます。ターミナル駅に近い立地でありながら、ワンルーム・1K・1DKの家賃相場は6.07万円。
家賃参照元:LIFULL HOME'S家賃相場 相鉄本線 (2023年12月5日時点)
駅前には保土ケ谷区役所や、大きな郵便局、図書館に公会堂など、日々の暮らしに便利な公共施設がそろっています。区の中心地であり、落ち着いた雰囲気の街です。
近年は隣の天王町駅とともに整備が進み、2018年に高架化が完了。スタイリッシュなデザインでバリアフリーも配慮された使い心地のいい駅になりました。天王町駅との間を結ぶ全長1.4Kmの高架下には「星天qlay(ホシテンクレイ)」がオープンしています。雑貨やスイーツなどのおしゃれなショップのほか、コワーキングスペースや住居、研究室などが展開し、街を彩っています。
2023年には「そうてつローゼン」がオープンし、「イオン」や「いなげや」もリニューアルオープンするなど、日々の買い物スポットが続々と新しくなりました。ホームセンターのコーナンや複数のコンビニもあり、これまでにも増して住みやすく、雰囲気のいい街になっています。

駅周辺は一戸建てのほか、新旧さまざまなマンションが立ち並んでいて、物件の選択肢が豊富です。小学校が駅周辺に3校あり、保育園や幼稚園も多く、子どもの姿をよく見かけます。ファミリー世帯も、一人暮らしの方も安心して住める便利な街です。
駅のそばを流れる帷子川の川辺は子どもの遊び場でもあり、散歩やジョギングにもぴったりの場所。カルガモや岩場で甲羅干しをする亀を探すのも楽しいです。カモメの群れがやって来ることもありますよ。

駅から徒歩16分ほどの場所にある「神奈川県立保土ケ谷公園」は、私のおすすめスポットです。広大な敷地に野球場やサッカー場、テニスコートやプールなどのスポーツ施設が充実しています。
緑が多く、きれいに整備されていて、春には桜が、秋にはイチョウ並木が美しいです。私は特にここの梅園が大好きでよく訪れています。

花も見事ですが、青梅が実り始める初夏、新緑の下で休憩するとすごく気持ちがいいです。
相鉄本線の穴場駅(2)西谷駅
西谷駅はワンルーム・1K・1DKで家賃相場5.54万円と相鉄本線の中でも特にリーズナブルな駅です。この駅はJRや東急線との直通運転によって、相鉄本線の都心への玄関口になりました。
家賃参照元:LIFULL HOME'S家賃相場 相鉄本線 (2023年12月5日時点)
以前は各停が停車するだけの駅でしたが、新たに特急や通勤急行など、全種別の停車駅となり、利便性がぐんと高まりました。横浜駅まで快速で8分、そして横浜駅を経由せずとも、乗り換えをすることなく、新宿や渋谷、新横浜へ出られるのがこの駅の強みです。
駅の南口には、スーパー「マルエツ」や西谷商栄会や「まいばすけっと」があります。大型ショッピングセンターや娯楽施設はないものの、買い物や食事に不便することもなく、のんびりとした雰囲気で住環境は整っています。
このエリアは丘陵に囲まれた地形で、住宅と自然が多い街です。北側は農業専用地区となっていて「ハマの田舎」と紹介されるほど、横浜市とは思えない風景が広がっています。
畑で育てているのはこの地域の名物のじゃがいもや伝統野菜の「西谷ねぎ」など。一般的なねぎと比べて収穫まで時間のかかるこのねぎは、とっても柔らかくて甘いです。直売所もあちこちにあるので、採れたての新鮮な地元の野菜を買えます。
西谷駅から徒歩22分ほどのところには“横浜唯一の渓谷”、陣ケ下渓谷公園があります。自然の渓谷がひっそりと息づくこの公園は休日のリフレッシュにおすすめです。
上を走る環状2号線の橋脚が木々の緑や水のせせらぎと調和していて、なんともいえない神秘的な風景を生み出し、まるでファンタジーの世界に入り込んだかのように感じます。この高架橋は2003年土木学会デザイン賞の最優秀賞を受賞しています。都心への玄関口でありながら自然豊かな西谷駅周辺、人気が高まりそうなエリアだと地元でも話題に上がっています。
相鉄本線の穴場駅(3)天王町駅
天王町駅は、横浜駅から各停で3駅5分。家賃相場はワンルーム・1K・1DKで6.53万円と、隣の西横浜駅と比べると安いです。
家賃参照元:LIFULL HOME'S家賃相場 相鉄本線 (2023年12月5日時点)
徒歩14分ほど平坦地を歩けばJR保土ケ谷駅や隣の相鉄本線星川駅へ出られるので、JR線や区役所が徒歩圏内になる、お得感のある駅といえます。自転車なら、横浜駅やみなとみらい方面へ出ることも可能です。
駅前の「マルエツ」や天王町商店街、2022年にリニューアルオープンした「イオン」など、買い物スポットが充実しているのも特徴。飲食店もさまざまなジャンルがそろい、ランチやテイクアウトのできるお店、常連の多い名店もあり、ごはんの開拓が楽しいです。
天王町駅周辺に住んだらぜひ行ってほしいのが、”ハマのアメ横””横浜の三大商店街”の一つと名高い、洪福寺松原商店街です。野菜や果物、魚や肉、乾物にパンなど専門店がずらりとならぶマルシェはいつもにぎわっています。
ここへ行くと私は普段は選ばない食材を買ってみたり、予定外の買い物をしてしまうので、皆さんもエコバッグを持っていくことをおすすめします。混雑すらも楽しい、活気ある商店街なので、ぜひ一度行ってみてくださいね。

天王町駅には「YBP改札口」があり、徒歩4分のところに横浜ビジネスパークがあります。オフィスビル群なのですが、敷地は開放的で、池の周りで子どもたちがはしゃいでいる姿も見られます。絵やオブジェがたくさん展示され、クリスマスの時期にはツリーやイルミネーションも楽しめるアートスポットです。
帷子川沿いの桜並木や5月の鯉のぼり、橘樹神社での例大祭など、暮らしが楽しい元気な街ですよ。
相鉄本線の穴場駅(4)鶴ケ峰駅
横浜市旭区に位置する鶴ケ峰駅は、各停・快速・通勤急行・通勤特急の停車駅です。横浜駅まで快速で11分で移動できます。旭区役所の最寄り駅であり、同区の拠点の一つとなっている駅です。ワンルーム・1K・1DKで5.93万円と、家賃相場は相鉄本線の中でも安めでした。
家賃参照元:LIFULL HOME'S家賃相場 相鉄本線 (2023年12月5日時点)
北口からすぐのところに24時間営業の「西友」や鶴ケ峰商店街が、南口には駅直結の商業施設「ココロット鶴ヶ峰」があって買い物には困りません。

鶴ケ峰駅は国内最大級の動物園・ズーラシアや、日本の里山が残された県立四季の森公園行きのバスが発着する駅です。県立四季の森公園では初夏にはホタルが舞う幻想的な光景が、秋には美しい紅葉が見られます。「ここは本当に横浜なの?」と、思ってしまうような自然体験ができます。
駅の北口周辺は再開発計画があり、2022年からは開かずの踏切を減らす事業がスタートしました。付近の渋滞や事故の危険を解消し、安全で快適な街に向かって進化しています。
相鉄本線の穴場駅(5)二俣川駅
二俣川駅は相鉄線の中継地点として全種別の電車が停車する、便利な駅です。特急に乗ると最速で横浜まで11分、海老名駅へ14分で移動でき、新横浜や新宿・渋谷・恵比寿方面にも乗り換えなしで移動できます。相鉄いずみ野線も二俣川から分岐しています。
家賃参照元:LIFULL HOME'S家賃相場 相鉄本線 (2023年12月5日時点)
二俣川駅はバスも充実しており、JR保土ケ谷駅方面や相鉄本線三ツ境駅方面、羽田空港へのリムジンバスが発着するのもうれしいポイントといえるでしょう。
神奈川県の運転免許センターがあることで知名度のあるこの駅も、再開発によって近年大きく変貌を遂げました。2018年には駅舎がエレガントなレンガ仕様にリニューアルされ、駅直結の商業施設「ジョイナステラス1~3」が続々とオープンしています。
また、南口にはバスターミナルが新しく整備されました。周辺には大型の「そうてつローゼン」や24時間営業の「西友」、「ドン・キホーテ」や「ヤマダ電機」もあり、日用品から洋服、おしゃれな雑貨などほかの駅へ行かずとも大体のものはそろいます。
私のおすすめはジョイナステラス3の5階にある、旭区民文化センター「サンハート」。音楽や演劇などの催しができるホールや美術作品の展示ができるギャラリー、ダンスの練習に使える貸しスペースを備えています。
手頃な価格のコンサートや落語の公演などを定期的に開催していて、チラシを眺めるだけでも楽しいですが、気になったものには足を運んでいます。駅直結なので、雨の日も濡れることがありません。
二俣川駅の家賃相場はワンルーム・1K・1DKで6.52万円と、今回ご紹介した5選の中では高めになります。しかし、横浜市営地下鉄ブルーライン新羽駅が横浜まで15分で6.78万円、横浜線小机駅が横浜駅まで16分6.92万円であることから、市内の近隣駅との比較や利便性を比べれば、コストパフォーマンスのいい駅だと思います。
まだまだある!おすすめの相鉄本線の駅

将来の資産価値も気になる人は「瀬谷駅」がおすすめ
瀬谷駅は海老名駅まで14分、ワンルーム・1K・1DKの家賃相場は5.64万円。周辺は緑が多くのんびりとした住宅街が広がっています。
家賃参照元:LIFULL HOME'S家賃相場 相鉄本線 (2023年12月5日時点)
南口に「イオンスタイル」、北口に「イトーヨーカドー」と「マルエツ」があり、再開発ビル「ライブゲート瀬谷」には、文化施設「あじさいプラザ」が入っています。
私にとって瀬谷駅というとやや田舎なイメージがありましたが、注目ポイントは将来性です。米軍から返還された「旧上瀬谷通信施設」の跡地に、大型テーマパークの開設が決まっています。開業予定は2031年ごろ。
「KAMISEYA PARK(カミセヤパーク)」と名付けられたこのテーマパークは、日本のテクノロジーとコンテンツを活用したエンターテインメント施設になるそうです。大規模なテーマパークができると、駅周辺の雰囲気や価値も変わっていきそうですね。
結婚や子育てを視野にいれる人には「希望ケ丘駅」がおすすめ
希望ケ丘駅は二俣川駅と三ツ境駅の間にある横浜市旭区の駅です。ワンルームの家賃相場は6.10万円。快速・各停のほか通勤急行も停車します。相鉄本線の終点である横浜駅まで通勤急行で約16分、海老名駅までは快速で18分で移動できます。
家賃参照元:LIFULL HOME'S家賃相場 相鉄本線 (2023年12月5日時点)
駅前に大きな商業施設はありませんが、「ロピア」「そうてつローゼン」「ユータカラヤ」といったスーパーがあり、ドラッグストアや銀行、医院もあるので日々の生活はしやすいでしょう。居酒屋や中華、焼き肉など常連の多い個性的な飲食店も多く、開拓するのが楽しいエリアです。
隣駅が相鉄線の主要駅である二俣川駅というのも魅力的。家賃相場は希望ケ丘駅の方がリーズナブルですが、24分ほどで歩くと二俣川駅へ行けます。希望ケ丘駅周辺には学校や塾が多く、落ち着いた雰囲気の街です。
都心が身近に、綺麗にますます快適に!相鉄本線沿線
もともと自然が多くのんびりとしたバランスのよい住宅地であった相鉄本線沿線の街ですが、さまざまなプロジェクトが進められてきました。
スタイリッシュな濃紺の車両が都心と沿線を行き来するようになり、利便性の高まりとともに、駅の周辺もより便利に、新しく変化してきています。長年、相鉄本線を使ってきた私から見ると、今は新たな魅力を次々と創造している真っさい中の路線だと感じています。
都心や横浜へアクセスが良く、住みやすいエリアを探すなら、相鉄本線がおすすめです。都会すぎず田舎すぎず、沿線のよい雰囲気はそのままに、今も進化を続けている相鉄本線。引越しを検討中の方はぜひ相鉄本線での暮らしを検討してみてくださいね。
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