地方移住について、各市町村や情報サイトなど見ていると、どんなところに移住して、どんな家に住むか?といった住宅、住環境についての情報は比較的見つかりやすくなっています。

しかし、より現実的に地方移住を考えるとき、とくに現役世代の方の多くが一番心配されるのは、「仕事」です。まず「生計」が立てられなければ、移住しても豊かな生活は送れません。

この記事では、お仕事支援の充実した「志布志市」について、その他の検討すべきポイントも交えながら、お伝えします。「ぜひここに移住してください」ということではなく、このような移住やその後のお仕事支援に力を入れられている素敵な街を参考に、自分らしく暮らせる、自分に合った街を探していただければと願っています。志布志市の物件を探す

今の仕事をテレワークなどでそのまま続けて住環境だけ変えたいのか、都会から脱出して地方に生活も仕事も移したいのか、移住期間・場所によって、移住に際しての「仕事」の重要度は変わってきますが、今回の記事では、移住先で新たに仕事を探す・始める場合に参考になればと思います。

お仕事に目途が立って、生涯の収入の予測が大まかにでもできれば、移住がより現実的なものになるのではないでしょうか?

写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

交通

志布志市は鹿児島県の東部に位置し、宮崎県に隣接しています。そのため、以前は宮崎空港からのほうがアクセスよかったのですが、「志布志 IC(インターチェンジ)」ができてからは便数の多い鹿児島空港からのアクセスがよくなりました。宮崎空港へは JR 線も通っていますが、基本どちらの空港へも車が便利で、移住後の生活にも車は必須アイテムとなるでしょう。また、大阪-志布志間はフェリーも運航していて、関西圏からの移住も多いようです。

取材して興味深かったのが、「チョイソコしぶし」という、予約型乗合い送迎サービスがあることです。事前予約をすることで、高齢者(65歳以上)は、自治会のゴミステーションから公共施設、病院やスーパーなど、決められた停留所間を1回200円で移動することができます。高齢になってから運転免許を返納した後の生活の助けになるサービスと言えるでしょう。自動運転車の実現、活用とともに、地方にこのようなサービスが拡充、充実していくと、高齢になってからも住みやすいのではないでしょうか。

住居

U・Iターン移住者が新築住宅等を購入した場合、最高50万円まで(要件により異なる)補助金が出ます。

また、「東京圏移住支援事業補助金」というものもあり、こちらも要件がありますが、移住元での業務をテレワークで継続することを前提とした移住にも適用される場合があります。他都市からの移住にも広がっていけば、会社員の方で地方に住みながらテレワークを考えていらっしゃる方も移住しやすくなるのではないでしょうか。

子育て

子どもたちが自然に触れながら遊べる場所も多く、保育園に関しても「待機児童0」となっています。子育てしながら働ける環境でもあるといえるでしょう(※場所や希望の園などこだわりがある場合、待たないと入れないこともあります)。

実は、志布志は「隠れた食の宝庫」です。

「○○牛」などというブランド名こそないのですが、2017年の全国和牛能力共進会(5年に一度ある牛のオリンピックのようなもの)で優等賞主席に輝いた「よりこ号」という牛を輩出しています。大隅半島にあり、市の南部は志布志湾に面していて、海の幸にも恵まれています。ピーマンなどの野菜やイチゴなどの果物も豊富です。食は、暮らすうえでも、仕事で関わるうえでも、豊富で良質なものが多いと良いでしょう。

また、移住交流支援センター Esplanade(エスプラネード)という、カフェとコワーキングスペースが併設されているアットホームな空間で、移住の相談もできます。運営しているホームページは、仕事や住居などの情報、移住者の声などが掲載されていて、移住を考えている方向けの内容が見やすくなっています。

住居や定住に関する情報・支援は、どこの自治体も充実してきているのですが、生きていくうえで欠かせない「お仕事」については、これからというところが多いようです。志布志市には、他の自治体には見られない多様な就労や起業等の支援があります。

就労支援制度

志布志市は鹿児島労働局と「志布志市雇用対策協定」を締結しており、市内の雇用促進についてハローワークとも連携しながら積極的に行っています。

毎年度「志布志市企業ガイドブック」を発行して、掲載を希望する市内企業の情報を発信しています。また、市内の採用募集に積極的な企業を集めた市が単独で開催する合同企業説明会で、就労・移住希望者と企業のマッチングを支援しています。

起業支援

起業者向けの支援としては、「志布志市創業者応援支援事業」があります。全く初めて起業する個人が個人または法人の代表者として志布志市内で創業する場合に、創業に必要な経費の一部を補助します(補助率:60%、補助金額の上限:70万~ 150万円 ※条件による)

もう一つ移住者に嬉しい制度として、志布志市商工業「小規模事業承継者支援対策事業」があります。30年以上続く市内の小規模事業者から事業承継する場合に、1年間毎月一定額(単身移住者:月 10万円、単身以外の移住者:月 15万円)併せて承継に必要な諸経費(一時金:30万円)も受取れます。

志布志市農業公社が運営している、「ビニールハウスを利用した冬春ピーマン」農業の研修制度があります。

詳しくは公式サイトにありますが、ピーマンは生産・出荷の負担が他の野菜より少なく、軽量なので収穫・運搬しやすく、長期の休業期(7~11月初旬)があるのでたっぷり休めたり、他の仕事ができたりするなど、農業初心者やこれからお仕事にいろいろな可能性を模索したい現役世代には利点が多くあります。

2年間の研修制度で、1年目は技術指導を受けながら研修手当(夫婦:月 25万円、単身:15万円)なども受け取れます。2年目は様々な指導を受けながら独立経営をしていきます。トラック、機器などの購入費などや2年目の休業期(無収入期間)の資金的備えが必要になりますが、農業を始めやすい環境を提供してくれます。

志布志市では 2022年4月から仕事と住まいのコンシェルジュを配置し、求人している企業とお仕事を探している方、空き家を貸したい方と借りたい方を結びつけるサービスを始める予定だそうです。

このようなサービスを利用してみるのもいいと思いますし、各地方自治体、地方移住に関するいろいろなサービスを実施していますから、移住に力を入れている自治体を調べて検討するのもいいかもしれません。

そして、前記事でお伝えした、移住の目的や自分の得意・不得意なことをふまえて、自分らしく暮らせる、自分に合った移住先を、老後まで生活も資金も見通して、選んでいただきたいと思います。

その際に、やはり、収入を生む仕事、支出の大きい住宅は、ポイントとなるのではないでしょうか。

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