初めて賃貸物件を借りるときには、どのように部屋探しを進めればいいのか迷ってしまうものです。

今回は賃貸物件を初めて借りる人に向けて、どのようなポイントに意識して部屋探しを進めるべきかを解説します。手順や費用の考え方、条件を設定するコツなど、部屋探しのスタート時に押さえておきたい基本事項を見ていきましょう。
一人暮らしにぴったりな物件家賃・賃料6万円以下の快適物件

入居までの段取り

 

部屋探しは、以下のような流れで進めていくのが一般的です。

工程

目安期間

条件整理・物件探し

1~2週間

不動産会社決め・内見

1日~1ヶ月

申し込み・入居審査

3日~1週間

重要事項説明・賃貸借契約

1日

引越し

1日~2週間

賃貸物件を借りるときには、まずインターネットなどで情報収集をしながら、希望の物件を探す必要があります。条件整理などを含めると、1~2週間程度の期間を見込んでおきましょう。

 

その後、気に入った物件の取扱いをしている不動産会社と連絡をとり、内見の申し込みをします。実際に物件を確認して、気に入ればそのまま申し込み、入居審査へと進むこともできます。

 

審査に通過したら、物件に関する重要な事柄について、宅地建物取引士の資格を持った不動産会社の担当者に「重要事項説明」をしてもらいます。内容を一緒に確認したうえで、問題がなければ賃貸借契約を結び、物件の契約は完了です。

 

契約から引き渡しまでは、数週間から1ヶ月程度の期間を空けることが一般的なので、その間に引越しの準備や手続きを進めましょう。

 

賃貸物件を探して入居するまでには、1~2ヶ月程度の時間がかかります。そのため、少なくとも「入居予定日の1ヶ月前まで」には部屋探しをスタートしておくことが大切です。

 

ただ、賃貸物件の場合、入居申し込みをしてから引き渡しまでの時間を無理に引き延ばすことはできません。そのため、スタートが早ければ早いほどいいというわけではない点に注意が必要です。

家賃の決め方と新生活に必要な費用

 

賃貸物件を借りる際には、最初に家賃の上限を決めておくとスムーズです。

 

あれこれと条件を先に固めてから家賃を調整しようとすると、現実的なラインで物件が見つからなくなってしまうので、はじめに無理なく支払える賃料を設定しましょう。

 

家賃は一般的に「手取りの3分の1」以下であれば、無理なく支払っていけるとされています。

 

しかし、実際にはライフスタイルや住みたいエリアによって、3分の1以下では家計が苦しくなってしまったり、物件の候補が極端に少なくなったりしてしまうこともあります。

 

そのため、手取りから必要な生活費・固定費を引いて、具体的に無理のない賃料を検討することが大切です。

 

賃貸物件を借りるためには、初期費用としてある程度のまとまったお金を支払う必要があります。初期費用には以下のような項目があり、合計で「家賃の4~6ヶ月」分程度となるのが一般的です。

費用項目

費用の目安

敷金

家賃0~2ヶ月分

礼金

家賃0~2ヶ月分

前家賃

家賃1ヶ月分

日割り家賃

家賃の日割り計算額

仲介手数料

家賃0.5~1ヶ月分+消費税

火災保険料

1万5,000~2万円

保証会社利用料

家賃の約30~70%(必要な場合のみ)

鍵の交換代

1万~2万円

引越し代

単身者2万~4万円

初期費用の多くは家賃を基に計算されるため、当然ながら家賃が安いほうが入居時に必要なコストも小さくなります。家賃を決める際には「どのくらいの初期費用を用意できるか」といった観点にも注目しておきましょう。

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一人暮らしの部屋探しで押さえておきたい5つのポイント

 

初めて一人暮らしをするときには、何を基準に部屋を探したらいいか分からなくなってしまいがちです。ここでは、判断基準として押さえておきたいポイントを5つに分けて見ていきましょう。

 

立地については、以下の項目から最適なエリアを決めていくことが大切です。

ポイント

  • 学校や勤務先までの所要時間
  • 交通アクセス
  • 生活利便性
  • 治安の良さ
  • 家賃相場

不動産情報ポータルサイトのLIFULL HOME’Sでは、賃貸物件を探す際に「通勤・通学時間から探す」を選択すると、目的駅までの所要時間、乗り換え回数を指定して適したエリアを簡単に見つけられます。

 

また、LIFULL HOME’Sの「家賃相場」では、エリアごとに平均的な家賃の基準をチェックできるので活用してみてください。

 

家賃相場

 

部屋探しで重要となる項目のひとつに「部屋の広さ」が挙げられます。

 

国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」によれば、一人暮らしに必要な広さは「25平米以上」とされているので、まずはこの数値を基準に考えてみるといいでしょう。

 

「荷物が多い」「ゆとりがほしい」といった場合には25平米よりも少し広めの部屋、「家賃を抑えたい」「多少狭くても問題はない」といった場合には25平米より狭い部屋も視野に入れてみると、部屋を探しやすくなります。

 

一人暮らし向きの間取りタイプには、大きく分けて「ワンルーム」と「1K」の2種類があります。両者の違いは、「キッチンと居室が仕切られているかどうか」であり、キッチンとの間に仕切りのある1Kには以下のようなメリットがあります。

メリット

  • キッチンのにおいが室内に移りにくい
  • 玄関から居室が見えないため宅配などの対応がしやすい
  • 洗濯機の音が居室まで届きにくい

一方、ワンルームは、同じ広さの1Kと比べて家賃が安くなりやすいのがメリットです。そのため、「あまり自炊はしない」「家賃の安さを重視したい」といった人にはおすすめです。

 

賃貸物件は、水回りやセキュリティ設備、階数、築年数などのこだわり条件を自由に設定して探すことができます。家賃や立地、間取りタイプを決めたら、自分に合ったこだわり条件を設定しましょう。

 

こだわり条件を決めるときには、項目ごとに「絶対必要」「あれば便利」「なくてもいい」といった3段階で優先度を決め、必要性が高い順に優先順位をつけていくのがおすすめです。

 

どのようなこだわり条件があるかについては、後ほどランキング形式で詳しく紹介するので参考にしてみてください。

 

一人暮らしがスタートしてからは、毎月の家賃や生活費を安定して用意する必要があるので、できるだけ費用を抑える工夫を凝らすことも大切です。家賃を抑えるためには「こだわり条件を柔軟に緩める」のが近道といえます。

 

また、なかには「敷金・礼金なし」「仲介手数料半額」といった物件もあるので、こうした部屋を見つければ初期費用を大幅に抑えることが可能です。

 

そのほかには、入居後の数ヶ月にわたって家賃を免除してもらえる「フリーレント物件」を探す方法も有効です。

賃貸住宅イメージ

 

賃貸のこだわり条件にはさまざまなものがあるので、まずはここで具体的な内容を把握しておきましょう。

 

LIFULL HOME’Sに2020年に掲載された賃貸物件(賃貸アパート・賃貸マンション)のうち、さまざまな検索条件から算出した“実際に探されている条件”のランキング結果は以下のとおりです。

順位

条件

1

バス・トイレ別

2

2階以上

3

駐車場あり

4

エアコン

5

ペット相談可

6

室内洗濯機置き場

7

礼金なし

8

洗面所独立

9

敷金なし

10

二人入居可

11

オートロック

12

デザイナーズ

13

コンロ二口以上

14

都市ガス

15

TVモニター付インターホン

16

温水洗浄便座

17

追い焚き機能

18

インターネット使用料無料

19

タワーマンション

20

家具・家電付

21

南向き

22

浴室乾燥機

23

駐輪場あり

24

角部屋

25

リフォーム・リノベーション済み

26

宅配ボックス

27

保証人不要

28

フローリング

29

メゾネット

30

エレベーター

どのような条件を優先すべきかは、ライフスタイルによって大きく分かれるところです。ただ、トップ30を見てみると、「水回り」「セキュリティ」に関する項目が多くランクインしていることが分かります。

 

何からこだわるべきか見当がつかない場合には、まずこの2点を意識して絞り込んでみるだけでも部屋探しを進めやすくなるでしょう。

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インターネットで物件探しをする

 

ある程度条件が設定できたら、実際に部屋探しを始めてみるのが成功への近道です。LIFULL HOME’Sでは、住みたい物件を手軽に見つけられるさまざまな機能が数多く備わっているので、ぜひ活用してみてください。

LIFULL HOME’Sのトップページでは、駅・路線、地域はもちろん、通勤・通学時間からも住みたいエリアを絞り込むことができます。

 

また、路線図からも探せるので、「1駅ずらして探してみる」「急行・快速の停車駅だけを絞り込む」といったことも簡単にできます。

タグから探す機能では、「海外みたいなおしゃれな家に住みたい」「快適なネット生活を送りたい」「最小限の持ち物で生活したい」など、“したい暮らし”から適した部屋を探すことができます。

 

憧れのライフスタイルから部屋探しをしてみると、自然に優先すべき条件が決まっていくのでとても便利な機能です。

LIFULL HOME’Sでは、特定の共通条件を持つ部屋を「特集」という形でまとめています。

 

「賃料・価格に関する特集」「暮らしのこだわりに関する特集」「設備・仕様に関する特集」など、バリエーション豊富な特集記事が掲載されているので、明確な希望条件が決まっている人におすすめです。

賃貸物件を探す

 

  • 部屋探しは少なくとも1ヶ月前までにはスタートしよう
  • まずは手取りと生活費・固定費のバランスを考慮して無理のない家賃を設定しよう
  • 立地、広さ、間取りタイプの選び方のポイントを押さえておこう
  • こだわり条件の種類と優先順位の決め方を押さえておこう
  • LIFULL HOME’Sの便利な機能を活用してスムーズに部屋探しを行おう
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