選び方ひとつで住み替え後のライフスタイルが大きく変わる「住みやすい街」とはどのような条件を満たした街なのでしょうか。家族構成や世代別に見る住みやすい街の選び方を紹介します。
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住みたい街と住みやすい街は違う?
楽しくワクワクする物件探し。
その際、まずは「住みたい街にある物件の中」を選び、さらに「条件に合ったもの」を絞るという順番で新居探しをしている人が多いのではないでしょうか。
「この街に住んでみたい!」という憧れや希望を優先するのもいいのですが、より快適な住環境を求める人には「住みやすい街」から選ぶということをおすすめします。
その街がファミリーには住みやすいけれど、一人暮らしには意外と住みにくいということは十分にあり得ます。
「自分にとって住みやすい街とはどんな条件を備えた街なのか?」と少し視点を変えて街を見てみると、選択肢が広がるのではないでしょうか。
世代や家族構成によって住みやすい街のポイントを順に見ていきましょう。

住みたい街と住みやすい街
一人暮らしは利便性と治安の良さを優先的に
恵比寿や原宿といった繁華街のある街は夜もにぎやかで遊びに出掛けるにも楽です。手軽なファストフード店なども多く、夜遅く帰宅して食事を簡単に済ませたいという時にも便利。終電が遅くまであるのも助かります。
また、JRや地下鉄などが多く乗り入れている新宿区は利便性という点においては都内でも随一。しかも学生や新入社員など、できるだけ家賃を抑えたいという一人暮らしの方には家賃補助制度があるのも嬉しいポイントです。
その気になる内容は、区内の民間賃貸住宅に住む18~28歳の単身者に月1万円を最長3年間助成するというものです。(民間賃貸住宅家賃助成の募集は年に1回、期間を定めて行われています。また居住要件など、各要件に適している場合のみ申し込みが可能です。詳細は新宿区ホームページを参照ください)
こうした交通インフラが整っている街や、夜遅くまで店舗が開いている街の便利さに加え、自分が住むことになる物件周辺の治安にも配慮できるといいですね。
特に女性の一人暮らしでは、治安のよい街を選びたいものです。
例えば自転車が乗り捨てられていないか、ごみ置き場が荒れていないか等を見るだけで、治安の良し悪しを見極める一つの目安になります。大きな駐車場や空き地、空き家が目立つ街も避けたほうが無難です。
一戸建てが並ぶ閑静な住宅街は静かに暮らしたい人には向いていますが、夜は人通りが少ないので不安な面があります。引越しを決める前に下見をするとよいでしょう。
【参考】
新宿区ホームページ http://www.city.shinjuku.lg.jp/
街の個性を存分に活用したいDINKS

自由がきくライフスタイルだからこそこだわりたい
今は2人の生活を思う存分楽しみたいというDINKS※には快適で便利に過ごせる街がいいですね。
平日は仕事、休日は趣味を楽しむという生活スタイルは一人暮らしとさほど変わりません。交通の便が良く、繁華街のある街はDINKSにとっても住みやすい街といえます。
一人暮らしよりも経済的に余裕がでることが多いため、家賃相場が少し高めの六本木や自由ヶ丘のような人気エリアも現実的になりえます。
六本木は、六本木ヒルズや東京ミッドタウンといったショッピングビルだけでなく美術館や映画館などが充実しています。週末は二人でカルチャー系の趣味を楽しみつつ、都会的なライフスタイルを送りたい人にぴったりでしょう。また、自由ヶ丘も雑貨店やカフェなど個性的な店舗が並ぶ人気のある街です。ドッグカフェやペット関連のショップも多く、犬と暮らすDINKSにも人気があります。
自由がきくライフスタイルだからこそ、こだわりのデザイナーズマンションや間取りをアレンジしやすい物件を選んで、好きな物に囲まれた個性豊かな住空間を満喫してもいいでしょう。
※ 共働きで子供を意識的に作らない、持たない夫婦
ファミリーは助成制度を要チェック

助成制度を要チェック
まとめ買いに最適なショッピングモールや緑豊かな公園が近くにある街が、子育てには向いています。
再開発で街が激変し、ベビーカーを押したファミリーが集まる二子玉川や、横浜アンパンマンこどもミュージアム&モールなど、子どもが喜ぶスポットと、中華街や山下公園など大人が喜ぶスポットが混在する横浜などにも支持が集まります。
街の個性もさることながらファミリーに重要視してほしいのが、各自治体で実施している助成制度です。どの自治体もファミリー世帯には手厚い制度を設けています。
例えば目黒区のファミリー世帯家賃助成や新宿区の民間賃貸住宅家賃助成は、区内の民間賃貸住宅に居住する18歳未満の子を扶養する世帯に対して一定の条件を満たせば家賃の一部を助成するという制度ですが、北区では家賃だけでなく引越し費用まで補助してくれるファミリー世帯住宅支援助成事業が利用できます。(支援対象世帯の条件などに適している場合のみ申し込みが可能です。詳細は北区ホームページを参照ください)
これから赤ちゃんをという人は出産助成金も確認しておきましょう。
港区では、出生日から1年以内の申請に限るなどの条件を満たした場合に限りますが、入院費などの出産費用から出産育児一時金などを差し引いた額を助成しており、上限額が60万円と手厚い制度になっています。渋谷区のハッピーマザー出産助成金は港区と同様に出産育児一時金などを差し引かれますが8万円が助成される場合があり、安心して出産できる街づくりに努めています。
ここに挙げた例は一部にすぎませんが、各自治体の窓口で相談すると、あなたの知らなかった助成金制度の情報が得られるかもしれません。詳しい内容や条件は各自治体にお問合せください。
【参考】
北区ホームページ http://www.city.kita.tokyo.jp/
港区ホームページ http://www.city.minato.tokyo.jp/
渋谷区ホームページ http://www.city.shibuya.tokyo.jp/
地域交流や高齢者向け施設の充実が高齢者に安心
緊急時に利用できる病院、交通機関が近くにあることが、高齢者にとっては住みやすい街の条件になります。
また最近では古くから残る商店街の空き店舗を利用してコミュニティースペースを設けている街も多く、同世代の人々と新たに交流の機会を得ることができる場といえます。
物件周辺は階段や坂道など起伏が激しくないかをしっかりと調べ、またバリアフリーなど高齢者に配慮されたサービス付き高齢者向け住宅を選ぶのもいいでしょう。
都内有数のデイサービス業者数を誇る港区、介護予防に市をあげて取り組む埼玉県和光市などは高齢者自身が住みやすい街といわれています。一方、千代田区では親世帯との近居のために住み替えを予定している新婚世帯・子育て世帯に対して助成がある、次世代育成住宅助成を実施しています。住み替え先の物件の契約前に申請しなければいけないなどの条件があるので、事前に窓口へ確認・相談し、じっくり検討されることをおすすめします。
しかし自治体がいくら暮らしをサポートしてくれる助成制度を準備していても知らなければ活用できません。
家族が増える、親族との同居など近い将来にどのようなライフイベントが起きるのかをイメージしながら、上手に活用して住みやすい街を選んでください。
※記事中の助成制度等は2014年3月時点の情報です。
【参考】
和光市ホームページ http://www.city.wako.lg.jp/
千代田区ホームページ http://www.city.chiyoda.lg.jp/
更新日: / 公開日:2016.03.23










